HISAKOの美容通信2027年12月号
Lactitol+|老化細胞を除去する画期的な医療機関専売サプリメント
老化細胞とは、もう増殖が出来なくなった細胞で、加齢と共に体内に蓄積し、老化現象の原因となる事が知られています。老化細胞除去マウスでは、加齢に伴う病態の発症が遅れ、健康寿命を延ばす事が報告されています。Lactitol+は、腸内環境を整える事で、老化細胞の除去を助ける画期的な医療機関専売サプリメントです。
先日の美容内科学会でも、メンズヘルス医学会でも、見た目のアンチエイジング研究会でも、日本抗加齢医学会でも、最近の話題と言えば老化細胞の話ばかり(笑)。動物実験では、老化細胞の除去により、加齢に伴う病態の発症が遅れ、健康寿命を延ばす事が報告されていますが、人間では、ネズミと異なり寿命が長いだけに、その効果については、直接測定が出来ない為、老化のスタンダードな指標である生物学的年齢での評価しかなく…、疲労感が改善したとか、頭がすっきりしたとか、肌の状態が良くなった気がするとか等の、なんとなくイイ!という体感に頼るしかありません。HISAKOも、「Lactitol+を飲み始めてどう?」と問われても、「何か良さそげな気がする」って曖昧な返事しか出来ない。けれど、NMN同様、止めるのが、怖い。止めたくない…。
今月号は、<Lactitol+:老化細胞を除去する画期的な医療機関専売サプリメント>のお話です。
老化の原因
老化を構成する12の項目
左図は、老化を構成する12の項目(López-Otin, C., et al.(2023). The hallmarks of aging: An expanding universe. Cell,186(1),243-278.)(美容通信2027年10月号)です。老化の根本的なメカニズムを特定する為に、研究者や科学者が共通の基盤として使用するものとして提唱され、2023年の時点では、下記の12種類の要因に定義付けられています。
-
遺伝的不安定性: 遺伝子の損傷や変異が蓄積し、細胞の機能が低下します。
-
テロメアの減少: 染色体の末端にあるテロメアが短くなることで、細胞分裂が停止し、老化が進行します。
-
エピジェネティックな変化: 遺伝子の発現調節が変化し、細胞の機能が損なわれます。
-
タンパク質の恒常性の喪失: 異常なタンパク質の蓄積が細胞機能を障害し、老化を引き起こします。
-
マクロオートファジーの障害: 不要な細胞成分を分解するプロセスが低下し、老化が進みます。
-
栄養感知の不規則化: 栄養素の感知システムが乱れ、代謝異常が発生します。
-
ミトコンドリア機能障害: エネルギー生産が低下し、細胞の老化を加速します。
-
慢性炎症: 微小炎症が蓄積し、老化を促進します。
-
細胞間コミュニケーションの障害: 細胞同士の連絡がうまくいかず、機能が低下します。
-
幹細胞の枯渇: 幹細胞の数が減少し、組織の再生能力が低下します。
-
細胞の老化: 老化した細胞が周囲の細胞に悪影響を及ぼします。
-
エネルギー代謝の異常: エネルギーの生成と消費のバランスが崩れ、老化を加速させます。
これらの要因は、老化の進行に複雑に絡み合っており、老化を理解し、対策を講じるための重要な知識となります。
老化の対処法候補
2020年のNature Reviews[Drug Discovery]に掲載された、老化原因に対する13の対処法候補を下記に列挙しておきますね。
| 1.遺伝的不安定性 | 2.テロメアの減少 | 3.エピジェネティックな変化 | 4.タンパク質の恒常性の喪失 | 5.マクロオートファジーの障害 | 6.栄養感知の不規則化 | 9.細胞間コミュニケーションの障害 | 10.幹細胞の枯渇 | 11.細胞の老化 | |
| ラパマイシン | ●● | ● | ●● | ● | ● | ● | |||
| セノリティクス | ● | ● | |||||||
| メトホルミン | ● | ● | ● | ||||||
| アカルボース | ● | ● | |||||||
| スペルミジン | ● | ●● | ●● | ●● | ● | ||||
| NAD+増強剤 | ● | ||||||||
| 非ステロイド性抗炎症薬 | ● | ● | |||||||
| インスリン | ● | ● | ● | ||||||
| 逆転写酵素阻害剤 | ● | ||||||||
| 全身循環因子 | ●● | ●● | ●● | ||||||
| グルコサミン | ● | ● | ● | ||||||
| グリシン | ● | ● | |||||||
| 17α-エストラジオール | ● | ● |
●化合物は特徴的な兆候を抑制する
●加齢表現型や寿命に於ける役割が実験的に示されている
老化細胞除去
老化細胞
老化細胞(美容通信2026年10月号)(美容通信2027年9月号)とは、細胞分裂が停止し、本来の機能を十分に果たせなくなった細胞の事を指します。これらの細胞は、体内に残り続け、炎症を引き起こす物質を分泌する事から、周囲の正常な細胞に悪影響を及ぼす事があります。老化細胞の除去と治療方法
2011年、Bakerらは、老化した細胞を取り除く老化細胞除去「セノリシス(senescence + lysis)」と言う新しい老化治療の概念を提唱しました。左図は、HISAKOの美容通信にも何度も登場している論文の引用です。p16と言う老化細胞のマーカーを発現した細胞、つまり腐ったミカンを取り除いたら、寿命が延びたという有名な論文です。この結果を受け、セノリシスは新たな抗老化治療として注目を集め、老化細胞を標的としたセノリティクス薬(老化細胞特異的に細胞死を誘導する薬剤)やセノモルフィクス薬(老化細胞を除去するのではなく、老化細胞の機能を抑制し、SASPを含む細胞老化表現型を抑制する薬剤)に関する研究が世界中で盛んに行われるようになりました。Lactitol+
GLS1(グルタミナーゼ1)阻害剤
2005年に、うま味調味料味の素のイメージキャラクターとして登場したアジパンダですが、初代は、がっちり体型で毛がふさふさでした。味の素は、L-グルタミン酸ナトリウムを主成分とする、日本を代表するうま味調味料です。さとうきびの糖蜜に発酵菌を入れて、醤油や味噌等を作る方法と同じ発酵法で、グルタミン酸ナトリウムは作られています。
GLS1阻害薬は、グルタミンからグルタミン酸への変換を触媒するGLS1酵素の活性を選択的に阻害する事で、癌細胞の増殖抑制や老化細胞の除去に効果を示します。現在、複数のGLS1阻害薬が臨床開発段階にあり、主に癌治療薬として評価が進められています。癌以外にも、老化細胞の選択的除去により、様々な加齢関連疾患の改善効果を示すことが実証されており、慢性腎不全、脂肪性肝炎、フレイル、認知症等の、従来の治療法では治療効果に限界がある疾患に対しても、GLS1阻害薬による老化細胞除去療法への期待が高まっています。
現在の臨床試験データからは、GLS1阻害薬は比較的良好な安全性プロファイルを示しています。特に顕著な副作用は報告されておらず、老化細胞を標的とした場合には、投与法に工夫を加える事で、更なる安全性の向上が期待されています。 現在開発されているGLS1阻害薬には、複数の化合物が存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。
■主なGLS1阻害剤
- CB-839 (Telaglenastat): 最も注目されている臨床段階のGLS1阻害薬で、PIK3CA変異大腸がんに対してPhase I臨床試験が進行中。
- IPN60090: 優れた薬物動態特性を持つ選択的GLS1阻害薬として開発され、現在Phase I臨床試験で評価されている。
- BPTES (bis-2-(5-phenylacetamido-1, 3, 4-thiadiazol-2-yl) ethyl sulphide): 研究で広く使用されている既知のGLS1阻害薬。
- 968 (5-(3-Bromo-4-(dimethylamino)phenyl)-2,2-dimethyl-2,3,5,6-tetrahydrobenzo[a]phenanthridin-4(1H)-one): 基礎研究で使用される化合物。
- DON (6-diazo-5-oxonorleucine): 古典的なグルタミナーゼ阻害薬として知られている。
■作用機序
GLS1阻害薬は、細胞内のグルタミン代謝を標的とした革新的なアプローチです。
- 作用機序の詳細
GLS1は、グルタミンからグルタミン酸とアンモニアを産生する酵素で、癌細胞や老化細胞のエネルギー代謝に重要な役割を果たしています。老化細胞では、リソソーム膜の損傷により細胞内pHが低下し、グルタミン代謝への依存度が高まることが明らかになっています。
- 老化細胞選択的除去のメカニズム
老化細胞はリソソーム膜損傷による細胞内pH低下が特徴的で、この状態でGLS1阻害薬に対する感受性が著明に亢進することが発見されました。GLS1阻害薬を投与すると、老化細胞内でアンモニアの産生が阻害され、細胞内pHがさらに酸性側に傾くことで、アポトーシス(細胞死)が誘導されます。
- 臨床応用における期待される効果
- 腎臓の糸球体硬化の改善
- 肺線維症の進行抑制
- 肝炎症の軽減
- 筋力低下の改善
- 動脈硬化の進行抑制
老齢マウスを用いた実験では、GLS1阻害薬BPTES投与により、これらの加齢関連症状が有意に改善される事が確認されています。
Lactitol+
■老化細胞による蓄積の弊害
老化細胞が蓄積すると、健康や美容に以下の様な様々な影響を与える事があります。
- 肌の老化(美容通信2027年9月号)
肌の細胞も老化の影響を受けやすい部位です。老化細胞が増える事で、コラーゲンやエラスチンと言った肌のハリや弾力を保つ成分の生成が減少(美容通信2027年4月号)し、皺や弛みの原因になります。加えて、ターンオーバーの低下によって、肌がくすみやすくなります。
- 慢性的な炎症の原因
老化細胞は、炎症性物質を放出し続ける事があります。この炎症が慢性的に続くと、体全体の免疫機能が低下し、様々な疾患のリスクが増大します。また、炎症は、肌や関節にも悪影響を及ぼし、肌のくすみや乾燥、関節痛が現れます。
- 代謝機能の低下
老化細胞は、エネルギー代謝に悪影響を及ぼす事があり、体全体の代謝が低下し、疲れやすさや体重増加を招く事があります。これは、老化細胞が健康な細胞の働きを阻害し、筋肉や脂肪組織の代謝機能を低下させる為です。
- 生活の質の低下
老化細胞の蓄積は、身体機能の低下や慢性的な不調を引き起こし、日常生活にも影響を与える可能性があります。例えば、関節の硬化や筋力低下、疲れやすさが続くと、活動的な生活が難しくなり、生活の質が低下します。
■老化細胞の蓄積を抑える成分
- ケルセチン
ケルセチンは、玉ねぎやリンゴ、ブロッコリー等に多く含まれるポリフェノールの一種で、老化細胞を除去する能力が確認されている成分であり、免疫機能の改善やウイルス感染の減少に寄与する事が示されています。動物実験では、ダサチニブとケルセチンを摂取した老齢マウスが、何もしなかったマウスに比べてウイルスに対する耐性が高まり、約50%の生存率向上を示しました。更に、ケルセチンはミトコンドリアの機能をサポートし、エネルギー代謝を最適化する作用や、認知症防止、抗癌作用、抗ウイルス作用も持つ可能性が示されています。
- フィセチン
フィセチンは、イチゴやリンゴ、玉ねぎ、キュウリ等に含まれるフラボノイドの一種で、抗腫瘍、抗酸化、抗炎症作用を持つ事が知られています。「セノリティクス」と呼ばれる新しいクラスの治療薬に分類され、老化細胞を選択的にアポトーシス(プログラム細胞死)に誘導する能力が注目されています。フィセチンを投与したマウスの研究では、老化細胞のレベルが減少し、寿命が延びる事が知られています。
- レスベラトロール
レスベラトロールは、赤ワインやブドウの皮に多く含まれ、その抗酸化作用や抗炎症作用から、細胞の老化を防ぐ事が期待されています。サーチュイン遺伝子を活性化し、細胞の長寿に寄与する可能性があるだけでなく、オートファジーを促進して、古くなった細胞を分解する働きがあるとの報告があります。
- アスタキサンチン
鮭やイクラ、海老等に含まれる強力な抗酸化物質。老化細胞に対して、以下の様な効果を示す事が研究で示されています。①酸化ストレスの軽減、②ミトコンドリア機能のサポート、③目の健康、肌の健康、筋機能や疲労に影響を与え、老化に伴う様々な体の変化に対して複数の側面から働きかける可能性があります。
-
ラクチトール
Lactitol+の主成分です。ラクチトールは、低カロリーで砂糖の約40%の甘さを持ち、代替甘味料として用いられる、乳糖由来の糖アルコールです。食品添加物として承認されており、虫歯や血糖値の上昇を生じさせないものとして認識されています。腸内環境を整える事で、老化細胞の除去を助ける作用がありますが、HISAKOの様な下痢っぴにゃんにゃんでは、ラクチトールの反応として下痢になる事も。その為、初めのうちは半量程度から開始し、体が慣れてきた段階で、1本量に戻して下さい。
なお、摂取後おおよそ3〜4時間程度で大腸に到達する為、就寝前に摂取された場合、夜間に便意を催す可能性があります。そのような場合には、朝の摂取をおすすめする事もありますが、ラクチトールは血糖値に影響を与えない成分の為、基本的には服用時間帯による有効性の差はなく、ご都合のよいタイミングでOKです。
■老化細胞、アンモニアとLactitol+との関係
繰り返しになりますが、GLS1は、グルタミンをグルタミン酸へと変換すると、エネルギー代謝に重要な代謝産物と共にアンモニアを産生する事は古くから知られていましたが、アンモニアの産生は悪までも副産物であると考えられており、その生理・病理的意義については長らく不明でした。しかし、最近の研究により、細胞の種類や老化誘導要因にかかわらず、細胞内pHが低下した老化細胞は、GLS1の量を増加させる事で、過剰なアンモニアを生成して細胞内pHの恒常性を調節し、生存を維持している事が判明しました。実際、ラット腎臓を用いた報告でも、老化細胞に於いてGLS1を阻害すると、細胞内pHが大きく低下して細胞死が誘導されますが、細胞培養液のpHを弱塩基性にしたりアンモニアを過剰添加すると、GLS1阻害による細胞死が抑制される事が分かっています。
下図を見て下さい。
加齢現象に対するGLS1阻害剤の有効性を検証する為に、老齢マウスにGLS1阻害剤を投与した実験では、様々な臓器・組織に於いて老化細胞の除去が確認でき、加齢性変化の特徴として知られている腎臓の糸球体硬化、肺の線維化、更には肝臓の炎症細胞浸潤と言った様々な症状が改善することが可能であることが分かりました。また、老化に伴う筋量低下による運動能力低下や、脂肪組織萎縮による代謝異常を生じることが知られていますが、GLS1阻害剤の投与により、これらの進行も抑制されました。更に、様々な加齢関連疾患モデルマウスへGLS1阻害剤を投与したところ、肥満性糖尿病、動脈硬化、及びNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)の症状が緩和される事も分かりました。
【Lactitol+の作用機序】
Lactitol+の作用機序は、下記の通り。老化細胞の生存を可能にする過剰なアンモニアの生成環境を是正する事で、老化細胞の除去を行う事を主眼に開発された、画期的な医療機関専売サプリメントです。
■Lactitol+の配合成分
Lactitol+には、上述のラクチトールの他、下記が配合されています。
- チアミン:ラクチトールの効果を高める。
- リボフラボン・コレカシルフェロール:老化細胞の除去やエピゲノム年齢低下を介した抗老化作用。
- 酸味料・カラメル色素・香料
■Lactitol+摂取による生物学的年齢への影響
老化細胞の数は、直接測定が出来ない為、老化のスタンダードな指標であるエピジェネティッククロック年齢(美容通信2025年12月号)(美容通信2024年1月号)で評価を行いました。Lactitol+服用の前後で検査を行い、約7歳若返ったデータもあり、両者の差が縮小する傾向が認められたそうです。
■老化細胞の蓄積を抑える生活習慣
老化細胞の蓄積を抑え、健康的な生活を送る為には、食事や生活習慣が重要です。当たり前過ぎて面白味がないかも知れませんが、以前も特集(美容通信2027年10月号)でも触れたHorvathの介入研究を例に取りますが、高齢被検者(60~95歳)を対象に、10週間のヒト臍帯血漿濃縮液を打ち続けて、臨床的なバイオマーカーとGrimAgeで評価したところ、0.82歳しか若返らなかった。逆に年取った人もいたそうです。しかし、健康な男性(50~72歳)を対象に、8週間の食事・睡眠・運動・リラクゼーション・サプリメントの効果を評価したところ、3.2歳若返りました。メチレーション食とはお肉中心ではなく、野菜中心の食生活。これはあんまりお金が掛からない方法ですけれども、臍帯血よりも効果が出たんです。例えば、7歳くらい年を取っている方が、6歳くらい若返ったって事です。つまり、Lactitol+も、老化細胞を除去する画期的なサプリメントではありますが、1日1本を飲んだだけじゃ、飲まないよりもマシだけど、それだけじゃダメだって事です。
- バランスの取れた食事
抗酸化成分を多く含む食品を積極的に摂取する事によって、体内の酸化ストレスを減らし、老化細胞の発生を抑えられます。
- 適度な運動
定期的な運動は、細胞の代謝を活発にし、老化細胞の蓄積を防ぐ効果があります。
- 十分な睡眠
睡眠中は、体内で細胞の修復が行われます。質の高い睡眠を確保する事で、老化細胞の発生を抑え、体全体の健康を維持する事が可能です。
- ストレス管理
ストレスは体内に炎症を引き起こし、老化細胞の増加に繋がります。リラクゼーションや趣味の時間を取り入れ、ストレスをコントロールする事が重要です。
■Lactitol+は、この様なお悩みの方にお勧め!
- 加齢が気になる
- 便通にお悩みがある
- 体臭が気になる
- 認知機能の低下が気になる
*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。
*治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。
*使用中や使用後、刺激またはアレルギーによる赤み、かゆみ、痛み、腫れ等の異常が現れた場合、使用を中止し、医師に相談してください。
関連ページ
関連するHISAKOの美容通信をピックアップしました。
来月号の予告
発毛は、遺伝子から治す時代。
<細胞リプログラミングによる頭皮内注射>







