RF:4#|アプリ加工した写真の様に肌を明るくする、ナイアシンゴールド をプラスした光治療IPL旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2023年4月号

RF:4#|アプリ加工した写真の様に肌を明るくする、ナイアシンゴールド

4#(フォーシャープ)は、韓国で「アプリ加工した写真の様に、肌を明るくする」こと。主成分のナイアシン ゴールドNIACIN GOLDが、①美白(明るい肌)、②毛穴のタイトニング、③細かい皺の改善(若返り)、④リフティングの4つの美肌効果を、Virtualではなく、リアルに!実感させてくれます。いつものIPL(光治療/フォトフェイシャル)の施術にプラスして下さい。

 今時のアプリ加工は、HISAKOの様な粗悪なアイコラ世代(笑)には信じられないくらいの精巧なものが溢れています。左の写真は、典型的なアプリ加工と思いきや、違います。最近話題の、シミ・色素沈着用導入剤であるRF:4#の、4回使用後の症例写真。勿論、企業がクリニックへの売り込みに使う写真ですから、チャンピオン症例中のチャンピオン症例で、全ての人にこれだけの効果を保証出来るものではありませんが、シンプルにフォトフェイシャル(光治療IPL)(美容通信2003年5月号)だけよりはプラスα効果が凄い。確かに、HISAKOのクリニックも代替わりを繰り返して、器械自体はその都度に地道な進化を遂げたなぁと感慨深いものはありますが…、RF:4#って付録を塗っていつもの照射をするだけで、もれなくお得が付いてきます(笑)。

 

NIACIN GOLD(ナイアシンゴールド)

 RF:4#の主成分であるナイアシン ゴールドは、ナイアシンアミドにゴールドナノ粒子を付着させた製品です。と言っても、正確には夫々の成分を化学的に結合させて合成した代物ではなくて、製造の過程でコールドナノ粒子を浸すキャリアとして、ナイアシンアミドを使っただけなんですけど。ところが、これ、瓢箪から駒。絶妙な相乗効果を齎す黄金のコンビだったんです。右図は、銀紙を丸めたみたいな形状の、レーザー合成された金ナノ粒子の電子顕微鏡写真です。

ナイアシンアミド

 ニコチン酸とニコチン酸アミドを総称して、ナイアシン(美容通信2021年12月号と呼びます。水溶性ビタミンのビタミンB複合体の1つで、別名・ビタミンB3で、細胞内の糖代謝にとって非常に重要な働きをしています。私達の体の中では、トリプトファンからナイアシンは生合成されますが、腸内細菌もトリプトファンからナイアシン合成を行っています。

 NMNやNAD+点滴(美容通信2022年6月号やサプリメント(美容通信2022年7月号)でも触れましたが、細胞のATP生成を助け、細胞固有の働きを活発にします細胞核の損傷を修復し、ミトコンドリアの活性を上げる。つまり、お肌に対しては、局所的にって意味ですが、真皮にあるコラーゲンの産生を促進し、皺を予防、若しくは改善します。メラノソーム移送阻害による美白作用も期待出来ます。

 ゴールドは、この一連の反応に於いて触媒効果を発揮し、生体内の正常な働きの約400倍もの効果を呈するんだそうです。

■メラノソーム移送阻害による美白作用

 正常な皮膚に於いては、メラニンの排泄と生成のバランスが保持されています。毎日生成されるメラニン色素は、メラノソーム内で増えていき、一定量に達すると樹枝状に伸びているデンドライト(メラノサイトの突起)を通して、周辺の表皮細胞に送り込まれ、ターンオーバーと共に皮膚表面に押し上げられ、最終的には角片とともに垢となって落屑(排泄)されると言うサイクルを繰り返しています。しかし、紫外線の曝露、加齢、ホルモンバランスの乱れ、皮膚の炎症等により、メラニン色素の生成と排泄の代謝サイクルが崩れると、その結果としてメラニン色素が過剰に表皮内に蓄積→色素沈着が起こります。

 ナイアシンアミドには、合成されたメラニンのデンドライトの移送を抑制する作用があり、その結果、色素沈着が抑制されます。更には、紫外線防御成分と併用する事で、紫外線によって誘発される皮膚色素沈着を相乗効果的に抑制するとの報告もあります。

 2005年にP&GFE神戸テクニカルセンターによって報告された、ニコチン酸アミド(D-メラノ)のメラニンに対する影響検証及びヒト皮膚色素沈着に於ける有用性検証を抜粋します。

  • in vitro : メラノソーム移送抑制作用

 培養ヒトメラノサイトおよびヒトケラチノサイトを染色し、各濃度のニコチン酸アミドと7日間共培養した後にケラチノサイトへのメラノソーム移送量を定量評価したところ、右図のグラフのように、ニコチン酸アミドは濃度依存的にメラノソームの移送を抑制することが示されました。

 また、メラノサイト・ケラチノサイト共培養モデルに、10μMニコチン酸アミドを3日間添加し、添加終了から3日間のメラノソーム移送量を測定したところ、終了直後は14%の移送抑制効果がみられました。しかし、終了3日後には移送量はほぼ回復したことから、この抑制作用は可逆的であることが示されました。

  • ヒト使用試験

 顔面に中程度の色素斑(雀卵斑、肝斑、老人性色素斑、炎症後の色素沈着)を有する39名の女性被検者の半顔に、5%ニコチン酸アミドを含む保湿剤若しくは保湿剤のみを、夫々8週間使用してもらい、0、4、8週目に色素斑の面積の変化を定量評価しました。左図のグラフを見て下さい。5%ニコチン酸アミドを含む保湿剤の使用によって、保湿剤のみと比較して有意(4週目:p<0.05、8週目:p<0.01)に色素斑を減少させる事が確認されました。

■抗シワ作用

 ナイアシンアミドの抗シワ作用のメカニズムについては、現時点では明確にされていません。in vitro試験に於いて、コラーゲン合成量が減少した培養ヒト線維芽細胞に、ナイアシンアミドを添加すると、コラーゲン合成量の有意な増加が報告されています。他にも、ナイアシンアミドが有する細胞賦活性等の、複合的な作用メカニズムが関与しているのではないかと推測されています。

■セラミド合成促進によるバリア機能修復作用

 ナイアシンアミドのセラミド合成促進のメカニズムは、表皮に於けるセラミド産生過程のうち、serine palmitoyltransferaseの活性化に起因する事が明らかにされています。

 

ナイアシンゴールド

 RF:4#に含有されるゴールドナノ粒子(金ナノ粒子AuNP)は、表面のプラズモン共鳴(SPR)原理を利用し、真皮上層部まで均一に、且つ素早くエネルギーを伝達し、ゴールドとナイアシンアミドの効果を最大限に発揮させます。ゴールドナノ粒子には、抗酸化作用、美白作用、肌のターンオーバーを整える作用等の他、ニキビや毛穴のタイトニング、肌の老化予防に効果的な物質とされています。

 グローバルメディカルリサーチセンターによる有効性評価では、ナイアシンゴールドの6つの有効性検証が完了しています。①酸化防止、②抗炎症、③皺の改善、④ホワイトニングの改善、⑤血管新生の増加(再生)、⑥DNA損傷防止の6項目です。他のナノ物質に散見されるDNA損傷等の副作用は全く観察されなかったそうです。

 RF(高周波RF機器)やIPL、Nd-Yag等の様々な治療器械と相性が良く、施術の際にプラスαとして併用するだけで、「表面プラズモン共鳴(SPR)」原理によってシナジー効果が生まれ、シミや色素沈着、毛穴の開き等のお肌の悩みを、アプリ加工レベル(笑)に軽減してくれます。勿論、痛みやダウンタイムなしで、です。

■表面プラズモン共鳴(SPR)原理とシナジー効果

 Wikipediaから図(左図)ごと引用します。表面プラズモン共鳴とは、固体あるいは液体からなる反射体が光を反射する時、反射体中の電子が入射光によって集団振動を誘導される現象、或いは、その集団振動の事です。

 特に、ナノメートルサイズの金属ナノ粒子構造では、RF(高周波RF機器)やIPL、Nd-Yag等の施術の際に発生する電場(電界)により、共鳴波長で高度な集団的電荷振動が近接増幅される為、敬意を表して、敢えて「局在!」若しくは「4#」って接頭語を付ける事もあります。この電場は、ナノ粒子に高度に局在しており、ナノ粒子/誘電体界面から誘電体背景に速やかに減衰しますが、粒子による遠距離散乱もまた共鳴により増強される光強度増強という特徴があります。つまりは、ナノ粒子のサイズ限定の、非常に高い空間分解能(サブ波長)を有しているって事なんだそうです。

 表面プラズモン共鳴により、RF:4#を塗るってひと手間を追加するだけで、単にRF(高周波RF機器)やIPL、Nd-Yag等で施術を行った時よりも実力が発揮出来ると言うか…底上げしてもらえる(笑)。施術後約1

~2週間で、表皮細胞内の色素melanosomeを除去してくれる(美白効果)だけでなく、毛穴も熱反応による即時的な収縮を起こして小さくなるのが実感出来ます。それだけではありません。照射時に、細胞内で急激なナイアシンの吸収が起こるので、その後に、ゆっくり、じわっと、ナイアシンの有難み=遅発性効果が拡がる。一粒で二度美味しい系なんです。

 ざっくり纏めると、RF:4#は、典型的な再生(誘導)医療(美容通信2023年3月号)をパワーアップさせる触媒的な立ち位置の化粧品って事なんですね。

■金ナノコロイド(金ナノ粒子)の毒性

 殆どの金ナノコロイドは、効率良く細胞内に入り込みますが、多くの研究でそれらが細胞に対して悪さをしない!(無害)事が報告されています。(Human skin penetration of gold nanoparticles through intact and damaged skin :  February 2011,Nanotoxicology 5(4):493-501)

IPL・ビオラV30

 左図は、HISAKOのクリニックに、少し前にやって来たVIORA社製のキセノン光線治療器「ビオラ V30」。レーザー照射に比べてダウンタイムが殆どないIPL(光治療)は、くすみの改善、ターンオーバーの促進、コラーゲンの増加等の幅広い効果が、広く、浅く、それなりに(笑)結果が得られます。20年以上前に日本に上陸した頃は、それなりにのという概念が殆どなかっただけに、強烈なインパクトと共に迎えられ、一躍時代の寵児として持て囃されました。しかし、それなりにしか結果が出せない(←それが最大の長所なのに!)と、ブームが去ると、過去の遺物と化してしまった不遇時代が長く続きました…。それでも、HISAKOの様な少数の根強いファンに支えられ、美容業界の片隅で細々と棲息していたIPL(光治療)は、振り返ってみれば、続けていた人は、見切りをつけて止めてしまった患者さん達と比べて、年を取っていない! 若々しい肌を、それなりにキープしていた!と、この5、6年ですかね、再評価されるようになりました。勿論、器械自体も、飛躍的な進化はしてはいませんが、それなりに地道な進化はしていますし。

 嘗て、アメリカとソ連の間の冷戦が終了し、職を失ったエンジニア達が兵器産業からレーザー業界に流入し、様々な斬新なレーザー器機が登場しました。レーザー業界には、あの時の様なハチャメチャな勢いは今はなく、円安の逆風もあり、最近は、RF:4#の様な既存の器械を伸ばして育てる系が人気です。ロシアとウクライナの戦争が終われば、また画期的な時代が来るかもしれませんが…。

 RF:4#には高い伝導性があり、エネルギーロスがないので、通常の照射出力の7割程度で照射します。RF:4#のクリームの水分がなくなってから、初めて表面プラズモン共鳴が表れるので、もう1パスを乾いてからも照射します。

 RF:4#のゴールドは金属じゃないかと!と不安に感じるかもしれませんが、ナノ粒子なので、これによる火傷は起こりません。また、ゴールドナノ粒子自体も、特許製法の乾式工法で製造しているので、これも火傷を回避出来る要因になっています。


*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

*治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。

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