光治療(IPL) | 旭川皮フ形成外科クリニック旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2003年5月号

光治療(IPL)

image20305-2<シミ・ソバカス>、<小ジワ>、<毛穴の開き>、<血管拡張・赤ら顔>、こんな光老化によるお肌のトラブルに、ダウンタイムなしの光治療(IPL)は如何でしょう?

 こんにちわ! 皆さん、GWは如何お過ごしですか? HISAKOは暫く放ったらかしだった家庭菜園の世話(単に草むしり?)に励んでいます。勿論、4月、5月は紫外線が凄く強いので、SPF20以上・PA+++の日焼け止めをしっかり壁塗りし、デカい麦藁帽子(首の後ろが焼けないように涎掛けの様な布が付いてる本格派!)に、長袖Tシャツ、軍手で完全武装。お茶の時間は黒い日傘の下と決めてます。皆さんもGW後半、気を抜かずに行きましょう。紫外線はお肌の大敵ですからね!
でも、どんなに注意してても、<シミ・ソバカス>、<小ジワ>、<毛穴の開き>、<血管拡張・赤ら顔>、こんな光老化によるお肌のトラブルに見舞われてしまったら? 心配御無用! 話題の”光治療(IPL)”で、ダウンタイム(回復に要する時間)無しに職場復帰を果しましょう。

光老化した肌とは。

image0305 <光老化>の詳しい内容は2003年7月・8月号に特集するので、其方を参考にしてもらう形にはなっちゃうんだけど、簡単に言うと、老化には2種類あって、一つが加齢によるものもう一つが光老化で、皮膚が長い間紫外線に曝される事で生じちゃったもの。
 南の島に行くと、凄いおじいちゃんだと思って話をしていた現地の人が、実は、<えー、未だそんな歳だったの? 私とあんま変わんないじゃん!>って驚いた事ってありません? あれが、光老化。つまり、皮膚がごわごわっと硬くなって、深い皺が刻まれ、全体に黄色っぽいと言うか茶色っぽい色調で、小鼻の辺りの毛細血管が開き、シミだらけで、下手すると皮膚癌の一歩手前の病変が混じってたりする…。

 うーん、中々、私達女性陣としてはあそこまで突き抜けちゃう事は少ないけど、光老化による<シワ>、<キメの粗さ>、<大小多数の色素沈着>、<毛細血管の拡張>、<たるみ>、<毛穴の開き>は大いに気になる所。何とか、ダウンタイム(回復に要する時間!)無しに、つまり絆創膏や包帯なんて大げさな事は嫌だし、お化粧が直ぐ出来るんじゃなきゃって切実なる乙女心を満たしつつ、全てを一度に改善したいですよね。それが、光治療です。さあ、一緒にお勉強して行きましょう。

何故、光治療?

 紫外線で損なわれ、光老化してしまった肌を何とか元に戻したい! 世の東西を問わず、私達女性の永遠の願いでもあります。 光老化に対して、欧米では昔から、ダーマルアブレ-ジョン法(皮膚剥削術)や深いケミカルピーリングが、近頃ではレーザーピーリングと言った方法が良く行われいます。多分、雑誌やTV等で耳にした事があるんじゃないかしら。確かに、これらの方法は非常に効果があるんです。
image100305 でも、アジアの国々でこれらの治療法が広く普及しなかった若しくはしない理由は、別にアジアが遅れている訳でもなんでもなくて(笑)、私達アジア人の肌が、白人のものよりもずっとずっとデリケートだから。つまり、白人のおば様にはツルツルのプリンプリン肌への特効薬でも、私達アジアの女性陣にとっては、白ブチ(色素脱失)や黒ブチ(色素沈着)-猫じゃないんだから!-になったり、瘢痕(傷跡)と言った嬉しくない合併症を来す可能性が非常に高いんです。それに、日本人は御近所の目をを非常に気にする人種(?)ですから、欧米で行われる様な激しい方法(当然、大きな包帯や絆創膏を長期間張らねばならない!)では、ちょっと気後れがしてしまいます。(<あーら、奥さん、その絆創膏、どうされたんですかあ?>…これじゃあ、めげるわな。)
 そんな理由から、<光治療>が、近年日本を始めとするアジア諸国で注目を浴びる様になって来たんです。

まずは、光治療の原理を知らねば、話は進まないゾ!

 <光治療>で使うのは、IPL(Intense Pulsed Light : 増強パルス光)と言う光です。これは、単一の波長であるレーザー光線ではなく、幅広い波長域を持つ白色光で、ちょうど写真のフラッシュを強力にしたのものをイメージすると分かり易いかな。
image220305  参考までに、ちょっと上の図を見てみましょう。これから美容通信では何度もお目に掛かる事にはなると思うんだけど、光の深達度を表したものです。(詳しい光の特性については、これまた来月号の<シミとレーザー治療>を参考にしておくんなまし。) 波長が長くなるにつれ、皮膚のより深い層まで光が達していますねえ。
 まあ、尤も、光が届くだけじゃあ駄目で、ターゲット(血管拡張や赤ら顔の原因は、血の赤を構成する赤い色素! シミやソバカス、毛穴の開きの原因は、黒い色素!)に光が吸収されなきゃ効果が出ませんよね。赤い色素は、418、542、577nmの光を良く吸収します。黒い色素は、全ての波長の光を吸収しますが、波長が短い程良く吸収します。
 と、言う事はですよ、皆さん、IPLの広い波長域(500nm~1200nm!)は、血管やメラニン色素と言った各々標的に壊滅的な打撃をお見舞いする事は出来ない(単波長レーザーじゃないんだから!)代わりに、コラーゲン線維を含む組織全体に、平たく言うと皮膚全体に、ぼやーっと吸収されるって事。
image130305  解ります? このぼやーっと!って所が、ミソなんです。つまり、ダウンタイム(回復に要する時間)無しに、マイルドな経過を経て、皮膚細胞の新生が促されるんですね。この事は、レーザー治療では炎症性色素沈着を起こす可能性が非常に高い為にレーザー治療の適応外とされる肝班にも、効果がある!と言われる理由でもあります。 image40305-2 エッ? 色素沈着や赤ら顔・毛細血管拡張に効果がある理由は分かったけど、何で小ジワに効くのか(つまりコラーゲン線維が増えるのか)って? 失礼しました。実は未だ完全に光治療の作用機序が解明されている訳ではないので、あくまでも仮説って事をお断りした上で、ご説明致しましょう。
 今の所、下記の4つの機序が考えられています。
コラーゲン線維自体が、直接熱で、尤も微熱でですが、損傷される。これが治療効果を左右する一番の要因!
真皮内にある黒い色素(メラニン)や血管中にある赤い色素(ヘモグロビン)に吸収された光が、熱にエネルギーに変換されて、(間接的に!)周囲のコラーゲン線維に広がります。そうすると、コラーゲン線維は蛋白質ですから、当然熱で傷みます。
 冷蔵庫にしまい忘れたお肉が傷んでしまうのと同じですよね。唯、スーパーで買ってきたお肉と違って、私達の体は生きていますから、<緊急事態発生! こりゃあ頑張って、損なわれた所を修復しないといけないゾ!>と体が考えてくれる訳です。そんでもって、コラーゲン線維がばりばり増産されるようになる…。怪我をした時に傷が治ると同じ機構<創傷治癒>が働くと考えられています。
血管内皮細胞からケミカルメディエターと言う物質が放出され、コラーゲン線維の生産工場である線維芽細胞に働き掛けるらしい…。何でかは、知らんが…。 ④光刺激でも、線維芽細胞は活性化されるらしい。

つまり、光治療はここに効く!

表在性の変化に対して

かなり高い治療効果が期待出来まーす。

シミ・ソバカス(色素沈着)

image190305 一番効果が実感出来るのがこれ! 薄くなります。唯、レーザー治療では1回での照射でOKなシミ・ソバカスについても数回の施術が必要で、完全には除去出来ないけど、カバー不足を理由に敬遠し勝ちだった、今流行りの透明感の高い光重視のファンデーションもOKな肌に。これを機に、若々しい素肌っぽいメイクにチャレンジしちゃいましょ。それでもコンシーラーでどうしても隠したいシミが何個か残っちゃったら、その時は、やっぱり、レーザーかな?(詳しくは来月号の美容通信<シミとレーザー治療>を読んでね。)
 レーザー治療では色が返って濃くなる為に禁忌とされる肝班にも、光治療は有効です。肝班って奴はやっかいで、再発は繰り返すし、完治は難しい症例が殆どだけど、回を重ねる毎に徐々に色が薄くなります。内服や外用等を併用すると、更に効果はUP!

毛細血管拡張

image60305 治療し始めて早い段階から、効果が実感。従来の色素レーザーと比較して、より太く拡がった血管にも有効だし、何と言っても、shock wave(衝撃波)や表皮直下の正常微小血管損傷によって紫斑が出来ないのが◎です。

深部の変化

表在性の変化に比べると、効果を実感するのには少し治療回数が掛かるかな。

毛穴の開き

image90305 繰り返し行う事で徐々に効果が! 年齢を重ねる毎に(たるみが出るに従って!)気になる度合いがUPする頬っぺたの内側の毛穴や、毛穴のお悩み部位NO.1と言われる鼻が、特に効果が大きい部位と言うのも、私達女性にとって嬉しい限り。

小ジワ

image70305 浅いシワには効果抜群だけど、深くなっちゃったものはちょっと苦手。つまり、浅いシワの代表選手である下眼瞼の縮緬ジワや目尻のカラスの足跡には、効果抜群。でも、額や笑いジワと言った深いものは、反応が乏しいのも事実。手術やコラーゲン・ヒアルロン酸等の注入療法の併用が必要かも。

その他の変化

 ニキビ・ニキビ跡:皮脂の分泌が低下するのでニキビ自体出来難くなるし、SKIN TEXTUREが改善するのでニキビ跡も目立たなくなる。


 纏めとして、Patrick H. Bitter先生の論文(the American Society for Dermatologic Surgeryの2000年の9月号に掲載された<SKIN REJUVENATION USING INTENSE PULSED LIGHT> )の1節を引用させて頂きます。 To observe an overall improvement in all symptoms of photoaging it is necessary to perform full-face treatments rather than partial-face treatments. It is suggested by this study that the high degree of patient satisfaction is at least due in part to the improvement seen in the entire facial skin.(光若返り法による光老化皮膚の全般的な改善を得る為には、部分的でなく、顔面全体の治療を行う事が必要である。この研究で明らかになった事であるが、高い満足度は、顔全体の皮膚の治療によって得られるものである。)

image2030520036s012lis光治療の位置付け(HISAKO的!)

 端的に言うと、光治療とは、<決して万能(完璧)では無いが、するとしないとでは料理の味が断然違う!>と言うべき存在でしょうか。美肌作りの基本は、貴女の肌の状態(トラブル)に対して、色んなメニューを組み合わせ、貴女仕様のレシピを作成し、施術して行く事。その為の力強い素材の一つが光治療なんです。絶対無比の存在ではありません。しかし、素晴らしい助っ人です。組み合わせる事で、料理の味に深みと広がりが出て来ます。是非、お試しあれ!

さあ、光治療のシュミレーションコーナーです。

 下記の警告!に該当する方は、安全上の理由から施術を行う事は出来ません。貴女は大丈夫ですか?

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u008icn0305警告!

下記の項目に該当する方は、安全上の理由から施術をお断りしております。
①妊娠中の人。
②高血圧のお薬や抗うつ薬等の一部には、光感受性を高める作用のあるお薬があります。お手数ですが、予め、処方を受けている病院若しくはクリニックで薬の内容を御確認下さい。(御持参頂ければ当クリニックでもお調べしますが、薬の包装によっては十分に内容を確認出来ない場合があります。)
③日焼けをしている人(1ヶ月以内に積極的な日焼け-海外旅行、海、山、ゴルフ、日焼けサロン等)。勿論、1ヶ月以上経っていても、焼けている部分とそうでない部分の皮膚に明らかに違いがある人も、適応外になっちゃいます。施術後1ヶ月以内に日焼けをしてしまう(かも?って)予定のある人も、駄目です、はい。
④黒人(スキンタイプⅣ)の人。
⑤糖尿病、アルコール中毒の人。
⑥ケロイドになり易い人。
⑦切り傷や何らかの炎症症状(アトピー性皮膚炎含む)、手術後など皮膚に病変がある場合。
⑧悪性疾患が疑われる皮膚状態。
⑨てんかん発作の既往がある人。
⑩刺青の上の施術。

 まず、お化粧をしっかり落としましょう。お化粧がブチに残っていると、光(IPL)が肝心な所にまで充分届かない可能性があるし、余計なトラブルの原因にもなりかねませんからね。次に目を保護する為のゴーグルを着けますが、その下でもしっかり目は閉じておいて下さい。じゃあ、始めますよ!

image50305 冷や冷やジェルを塗られたと思ったら、IPLが<ぱっつ!>。又、新しい部位に冷たいジェルを塗っては、<ぱっつ!>。これの繰り返し。IPLが当たった瞬間は、ちょうど輪ゴムでぱっちんされた様な感じがします。そんなに痛くないです。 残しておきたい黒子(予め申告してね!)や、残ってもらわなきゃ困る睫毛や眉毛・髪の毛の生え際は、しっかりプロテクトしながら照射するので大丈夫。所要時間はうーん、顔全体で大体10~20分程度かな。

 少しヒリヒリする感じがあればクーリングしますが、そうでなければジェルを洗い流して、お化粧して、お・わ・り。

 どうです? 思ったより簡単でしょ? これが、光治療が<お昼休みにちょっとお肌のお手入れ感覚(ダウンタイムが無い)で>と言われる所以。只、期待出来る効果が得られるまでには、通常複数回の施術(4~6回!)が必要です。1回だけのやりっぱーじゃ、当然物足りなさが残ってしまう可能性大!確かに、初回から著明な効果が得られる人もいるけど、最初は皮膚の反応が判り難いのでちょっと弱めに照射する事がお約束。だから、殆どの人はジワジワと回を重ねる毎に効果を実感ってパターン。大体、3週間毎に5回程度が施術の一般的目安になります。

 うーん、気になる副作用。効果がマイルドなだけに大きな副作用はないんだけど、強いて言えば、

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  • 施術した部分に稀に赤味や腫れが残る場合もある。
  •  この赤味について言えば、大抵は2~3時間位で収まります。腫れぼったい感じが出易いのは鼻や頬っぺた。これも一過性のもので、3~7日位で消失します。

  • ピリピリ感は1時間位続く人もいますが、肌が少しデリケートになっているので、擦る等の強い刺激は避ける様にして下さいね。
  • 茶色いシミや黒子の部分は、照射直後から2~3日位(長い人で1週間位)、少し色が濃くなった感じがしますが、その後薄くなるって経過を辿ります。

 尤も、これは正常な反応!なので副作用って範疇に入れるのも何なんだけど…。

 その他なんでも、何か気になる事があったら、放って置かないで、直ぐクリニックに御連絡下さいね! これが一番大事!

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(註:2003年5月1日の作成の為、総額表示となっておりません。)

※料金改定のお知らせ
●PFW⇒IPLでも特にメラニン(黒)に対する波長を中心的に照射するもの。美白に最適。
[フルフェイス] 本体価格1万5000円+TAX
●PFG⇒IPLでも特にヘモグロビン(赤)に対する波長を中心に照射するもの。ニキビ・ニキビ跡、小シワ改善に最適。
[フルフェイス] 本体価格1万5000円+TAX
[部分PFG(顔の面積50%未満の赤い部分にのみ照射)]  本体価格1万円+TAX
[部分PFG] 1ショット 本体価格3000円+TAX

*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。


※治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。

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    実は<光治療>と組み合わせで更にパワーアップするレーザー治療。シミに焦点を当ててみました。 と言う訳で、来月号では、”シミとレーザー治療”を特集します。 お楽しみにね!