スポーツ競技別皮膚のトラブル | 旭川皮フ形成外科クリニック旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2007年8月号

スポーツ競技別皮膚のトラブル

image635スポーツ競技別に皮膚のトラブルを挙げてみました。

 さあ、Katie Casey嬢になったつもりで、7回表終了時には皆で歌いましょう。スタンドでもテレビの前でも構いません。ちょっとした背伸びや運動(seventh inning stretch)をしながら、観戦でこわばった身体を解しながらが、ポイントです。

♪Take Me Out to the Ball Game♪

Take me out to the ball game, (私を野球に連れてって)

Take me out with the crowd. (球場の大観衆がいるところへ連れてって)

Buy me some peanuts and cracker jack, (ピーナッツとクラッカージャックを買ってくれたら)

I don’t care if I never get back, (もう家に帰れなくてもかまわない)

Let me root, root, root for img_primary5B15DHokkaido Nippon-Ham Fighters, (さあ、北海道日本ハムファイターズを応援しようよ)

If they don’t win it’s a shame. (もし彼らが勝たなかったら悔しいけど)

For it’s one, two, three strikes, you’re out, (ワン、ツー、スリーストライクでアウト)

At the old ball game. (昔ながらの野球のゲームで)
今月は、先月に引き続き、”スポーツと皮膚・下”です。

汗、掻いてる?

 スポーツ=汗。ダイエット=汗。青春=汗。だから、ビリーズブートキャンプに入隊しながら汗を掻かないと、ビリーから激しく叱責を受けます。それだけではなくて、汗を掻く事でも、恒温動物である私達は、体温が上がり過ぎないように調節を行なっているんです。例えば、汗によってどれ位の冷却効果があるか知ってます? 体重70kgの織田祐二若しくはジョニー・デップ様の体から、100gの汗が全て体表面から蒸発すると仮定しましょう。体温は、これで1℃も下がるんです。これって、驚異的な数字で、殆ど馬並み。言葉引っ繰り返すと、こんな強力な熱放散能力を持っている人間は、他の(馬以外の!)動物と違って、その気になりさえすれば、激しい運動を長時間出来るって事なのです。

image636 じゃあ、どれ位の汗が出るもんなんでしょう? 色んな要因が複雑に組み合わさっているので、一概には言えませんが、ビリーズブートキャンプの3、4日目(応用編)級のそこそこ激しい運動を1時間ぶっ通し続けると、1000g以上の汗が搾り出されちゃうとか。因みに、運動による体温上昇に対し、男の子は汗を流し捲くって調整をしようと足掻きます。が、女の子は、代謝を抑制して、つまり消費エネルギーをケチって、体温調節を図ります。つまり、収入が減ったら、生活水準はそのままに保ちつつ、ばりばり残業して金を稼ぎたい男共Vs仕事は増やさず、生活水準を落として、節約で減った収入を補いたいと考える女共って、構図でしょうかねぇ(笑)。だから、男のビリーは応用編で<2Kgは痩せたな>と言いますが、女のHISAKOはそんなに消費エネルギーが増大しないので、2Kgも痩せた事はないんでしょう‥(←複雑な気分)。ガキんちょは、オジさんよりも更に汗を掻く動物です。羨まし~い!!

 あ、補足までに面白い話を一つ。皮膚を圧迫すると、反対側に汗掻くんだよ~ん。交差性発汗って言う現象なんですが、凄く緊張してラケットを持つ右手が汗でべちゃべちゃなんて時に、左手を強く圧迫するともっと汗が噴き出すんですよ、ほほほ~っ。

 まあ、汗を掻いた直後は、皮膚の水分が失われて却って乾燥しちゃうので、小まめに擦らない(!!)様に拭き取りましょう。これ、結構、大事です。そして、運動が終わったら、とっとと涼しい所に移動して、さ~っと洗い流してしまいましょう。勿論、ユニフォームや練習着の材質が、吸湿性・速乾性に優れる物を選択するのは当たり前ですが‥。

ユニフォームetc.~お洋服の話

 ユニフォームって、結構スポーツウェア屋さんが凌ぎを削り、日々進化を遂げている部門です。形、機能だけでなく、汗や暑さ・寒さに対する保護、そして一番大事なのが着心地とルックス♪ これらについては企業にお任せで良いと思うんですが、意外な穴はアンダーウェアここでは下着のお話をしたいと思います。
image637 ワイシャツの下に、所謂肌着って奴を着ない若い男の子やチョイ悪オヤジが巷では増殖中ですが、肌着ってお洋服と皮膚の間にあって、地味でイケてないけど、とっても大事な存在。例えば、脱落した皮脂や汗を肌から除去! 皮膚を清潔に保つには必須です。それに、外界の温度変化に対する緩衝材にもなります。極寒の日々には、暖かい空気の層を皮膚と生地の間に作り出し、酷暑の日々には、外部の温度が直接皮膚に作用しない様に適切な温度を保つんです。ホームレスの幾重にも体に巻きつけられた新聞紙であり、同時に、強烈な紫外線から身を守るチャドルやスカーフの代わりを一枚で兼用する、究極のエコ・スタイルなんですよ、グンゼの下着って。更に、皮脂に汗と埃で塗れた汚れきった貴女の頭皮で、一つしかない枕が汚れてしまわない様に、枕カバーをするのと同じ働きもあるんです。大事な晴れ舞台の衣装(ユニフォームとも言う)を汚さない為の工夫でもあります。
 アンダーウェアーについても、最近は徐々に研究が進んで来て、<汗を幾ら掻いても、サラサラな着心地が続きます♪>とか、<汗、臭くな~い♪>、<汗で繊維に織り込んだアミノ酸が溶け出して、お肌しっとり保湿効果♪>、<サーモ効果で、冬もポカポカ!>、<ひんやりクールで、夏快適!>等々百花繚乱。うふふ♪の快適効果がプラスされているアンダーウェアは付加価値で魅力倍増の製品ですが、でも、これって良く考えると、下記の様な種々の化合物が含まれるって事で、これが接触性皮膚炎を起こす可能性もあるんです。その他、染料やゴムetc.が原因となる事もあるので、ご注意下さい。

繊維の加工(衣服の知識、日皮協ジャーナルより)

~加工の種類と使用される化合物一覧~

<防シワ、防縮>尿素ホルマリン系、メラミンホルマリン系

<防水、撥水>シリコン系、フッ素系

<防汚>フッ素化合物

<吸汗・吸湿>アルキレングリコール、アクリル酸など

<帯電防止>ポリエチレングリコール、アクリル酸アミドなど

<難燃>燐化合物、含ハロゲン化合物など

<柔軟>第4級アンモニウム、アニオン系界面活性剤

<硬化>メチル化メチロールメラミン

<防虫>ミッチン、オイラン

<抗菌防臭>有機シリコン第4級アンモニウム塩、抗菌性ゼオライト、銅化合物など

 最後に、洋服でも下着でも、身に付けた限りは、洗濯をしなければなりません。現在、日本で販売されている洗濯用洗剤は、違法に検査の目を掻い潜って入って来た中国製を除いて、安全性は一応問題はないとされています。が、問題なしと良いは決してイコールではないですし、日本には、<弱り目に祟り目>若しくは<踏んだり、蹴ったり>って、偉大な格言(?)があります。洗剤による接触性皮膚炎もあれば、洗濯後の布の肌触りが製品によって随分違いが出る事もあります。洗剤によるトラブルを少しでも回避したければ、濯ぎをくどい位にしちゃう様な‥そんな神経質な人になって下さい。
娘がジムで水虫を貰って来た!なんて家庭崩壊の危機が生じたら、靴下の洗濯方法に悩むお母さんも多いはず。靴下は裏返しで洗うべき? いえいえ、裏返しでもそのまんまでもOK。普通に洗ってるだけで、水虫菌は完全退去してくれます。もし家族全員・仲良し水虫一家なら、洗濯機に放り込む前に、熱湯をぶっかける。運動靴だってサンダルだって、先ずは熱湯の洗礼を受けさせて、洗うなり、乾燥させるなりして構いません。
image638 洗濯機に放り込めないユニフォーム、例えば社交ダンスのドレスは、クリーニングから返って来たら、ビニル袋から取り出して十分乾燥させ、密封をせずに保存して下さいね。
 あ、後、紫外線対策としては、紫外線カット加工素材のポリエステルがお奨め。色は白は透過性が高くて、黒が低いのは周知の事実ではありますが、深い紅色も結構透過性が低いみたい。ユニフォームを新調する時は、色も考えてみてね。
 ビリーが何と怒ろうと、汗は邪魔者。多くの皮膚トラブルの原因にもなります。

手に汗握る‥

 手に汗握る‥。山ピーみたいな年下の超イケメンの男の子と、手を繋いで初デート♪ オバさんでなくても”うふっ”と頬が緩む瞬間のはずが、彼が中年の脂ギッシュなオヤジを髣髴させるねちょっとした手だと‥、当然気分も萎みます。スポーツしても、手がヌルヌルだと華麗にスマッシュを決めれないし、格好悪い事この上ありません。四足の動物の頃は、いざって時に手足の裏がカサカサだと、枝を掴み損ねて、肉食獣の餌食になって御臨終。生命の存続に、手に汗握るは必須の条件でした。しかし、2足歩行の人間に進化してしまえば、寧ろ手に汗握るはキモ~い・格好悪~い存在の証でしかありません。
対処法は、下記の通り。実践あるのみ?

  • 塩化アルミニウム液etc.を塗る

 これは簡単な方法ですが、デリケートなお姫様だと手はボロボロになります。

 特に後者は効果は確実ですが、握力が落ちる可能性があり、4つ足動物に戻らざる得ない状況に陥った時、期間限定ではありますが、後悔します。

 所謂薬って奴を使わずに、手軽に出来るのが人気の秘密。1回30分。1日置き位に、治療効果が出るまで続けます。普通は1~2週間です。その後は、維持療法として、週1位の割合で継続します。作用機序としては、陽極側(治療している側)で、電気分解により生じたH+が、エクリン汗腺分泌部に作用して発汗を抑制するんだそうです。

image640 スポーツだけではありませんが、夏、ストッキングにパンプスのままで長時間仕事してたり、冬でも、一昔、否、二昔前にに大流行したスーパールーズで闊歩してると、足の裏が汗でムレムレになった挙句、皮が剥けちゃう事が良くあります。水虫(美容通信2004年7月号)!?って、蒼くなって走ってくる淑女が多いですが、単なる皮膚炎です。唯、素人判断は危険なので、病院で水虫かどうかの決着を付けてからがお約束。運動後に冷たい水で手足を洗って、保湿剤の入ったハンドクリームを小まめに塗ると、良い所で維持をし易くなります。

汗を掻いた挙句、体に、頭にカビが生えた‥

 先月号(美容通信2007年7月号)でも少し触れましたが、汗まみれになると、癜風やマラセチア毛包炎と言ったカビが生えちゃう事も。水虫の薬を塗ったくっておけば、軽症ならそれで終わりになるんですが、拗らせるとイトリゾールって爪水虫で有名な飲み薬を飲む羽目になります。多くは1週間程度の内服で治っちゃう事が多いですが、ケース・バイ・ケースですかね。

 元々カビは、遠い星からやって来たエイリアンではなくて、皮膚の上で共存している常在菌なんですが、人口過密状態になると汚らしい肌になってしまいます。普段から、中国の一人っ子政策ではありませんが、間引きして、数のコントロールを図るのが、ホモビデオのスカウトを受けれる素敵なラガーマンの条件です。石鹸とニゾラールローション(抗真菌薬)を一緒に泡立てネットで良~く泡立てて、チョイ固めの泡で洗いましょう。エンビロン(美容通信2004年11月号)のアルファートナーやクリアスキンローションの様なマイルドなケミカルピーリング剤を併用すると、更に予防効果は断然UPします。

腋の下が、汗で黄ばむ‥だからユニフォームは予め黄色!?

200310image9 腋の汗を気にしつつ、スポーツは出来ない。なら、ボトックス注射(美容通信2003年10月号)で、汗が出ないようにしちゃいましょう。掌や足の裏と違って、困る事は何一つありません。一緒に脱毛すると、毛を剃ったり抜いたりするのと違って、見た目だけでなく、皮膚炎等の皮膚のトラブルも減少します。勿論、臭いだって改善しますから、思いっきりスポーツを楽しめます。

紫外線対策

 紫外線を浴びると、吸血鬼は死にますが、美少女は婆になります。詳しくは美容通信2003年7月号美容通信2003年8月号を読んで頂くとして、ここでは日焼け止めの選び方のダイジェスト版を載せときます。

 日焼け止めの成分は、大きく分けると2つ。一つが吸収剤、もう一つが散乱剤です。吸収剤は有機化合物で、紫外線を皮膚の表面で一旦吸収してから、熱や振動等と言った他のエネルギーに変換して、無害なものにしてしまうマジシャン・タイプ。うどん茶屋戯連堂のマスターみたいなタイプです(←地元旭川では超有名なマジック・バーならぬマジック・うどん屋さん)。ちょっとベタベタするし、稀にアレルギーで痒くなっちゃう人がいるのが、欠点かな。散乱剤は無機化合物の粒子で、皮膚の表面で紫外線を跳ね返します。鋼鉄製の貞操パンツ的存在ですから、皮膚の中に紫外線を引き込む(=吸収)事がないので、アレルギー等の安全性に優れるのが特徴。”ノンケミカル”と謳っているのは、大概これかな。唯、凄くノビが悪いから、如何にも塗りました♪的な白壁女に成り下がちゃうんですよねぇ‥。まあ、この使用感の悪さを何とか出来ないものかと色んな化粧品屋さんが、肌色を混ぜてみたり、乳液状にしたりと、悪足掻きをして、少しづつは進化を遂げているようですが‥。

 現在日本で販売されている日焼け止めは、どれもその紫外線防止効果を表す為に、SPFとPA表示がなされています。SPFは主にUVBに対して、PAはUVAに対しての表示です。簡単に言うと、SPF4の日焼け止めを塗ると、皮膚に到達する紫外線が1/4の量に減る。SPF25なら1/25になるし、SPF50なら1/50になるって事です。だから、本音トークで言わしてもらうと、化粧品売り場の姐ちゃんがにこやかに微笑んで、SPF25とSPF50の日焼け止めを2つ並べ、貴女にSPF50の方が倍の効果ですよと勧めたとします。でも、頭を冷やして考えれば、1/25-1/50=1/25。実際に減少する紫外線量の違いは、1/25しか違わないんです。これって

image642-2 団栗の背比べ(?)ですよね(笑)。日本では、あまりにもナンセンスな事に対し、化粧品会社同士が宣伝合戦を繰り広げるもんだから、消費者を惑わすとの理由から、役所がSPF50を上限って決めちゃったんですよ。舶来物の日焼け止めには、未だにSPF300とか馬鹿らしい表示がまかり通っておりますが‥。まあ、SPFの価が高くなればなる程、肌への負担は大きくなると自覚して下さい。

 そしてもう一つ、売り子の姐ちゃんに惑わされてはいけないものが、塗り方。あくまでも紫外線防御指数は、1cm2当たり2mgと可也分厚く塗って算出した価。だから薄~く伸ばして塗ると、表示通りの効果なんて出ません。”この新製品、SPFが50もあるんですよ(→それは確かに事実だ!)。それに凄く伸びが良いので、使用感もばっちりです(→それは確かに事実だ!)。” 売り場の姐ちゃんは、夫々の文章については、確かに嘘は言っていない。しかし、私達消費者は自分に都合が良い事だけを聞きたい人種なので、”ノビが良くて白浮きしないのに、紫外線防止効果ばっちりなんだ!”と勝手に解釈してしまいます。ノビが良いと紫外線防止効果が同時に成立しない、少なくとも個別には成立はしても、同時にとは一言も姐ちゃんは言ってないのに‥。言葉のマジック。希望的憶測の果て。皆さんも騙されません様に、お祈りだけはさせて頂きます。

 PA表示についての補足ですが、人種によって黒くなる程度に差があるので、日本人(黄色人種)は日本製品の表示を、白人は白人用の、黒人は黒人用の表示を参考にして下さい。日本では、+~+++までの3段階になってます。

 外で1~2時間スポーツをとお考えでしたら、SPF15~30&PA++~+++で十分です。雪の上や山の上でとか、マリンスポーツ、長時間太陽の日差しに晒される農作業系なら、もっと強いSPFで、汗にも鼻水にも涎にも負けない耐水性のある製品を選択しましょう。それでも気が付くと剥れてしまっているなんてざらですから、まめに塗り直さないと‥、婆になるだけです。

スポーツの種目別・皮膚トラブル目録!

 最後の纏めの章です。今やっている、こらからしようと思っているスポーツの所を読んでね。えっ? ない? あ~、HISAKOの独断と偏見で種目をピックアップしたんで‥。ごめんなさい。

野球若しくはソフトボール

 日本ハム・ファンか、アンチ日ハムか、大いに見解が分かれるところですが、野球は自分で行なう以上に、観戦が楽しいスポーツの代表格です。ダルビッシュ有様や、日ハムではないけれど楽天の怪物ルーキー・「マー君」こと田中将大投手と同じ様に、太陽の下にいたり、風に当たったり、又大雨に降られたり、夏の暑さ、冬の寒さと、私達野球(=日ハム?)ファンは戦わなくてはなりません。

紫外線対策がパフォーマンスを向上させると言う認識は、選手も応援団の私達にも深く浸透はしつつあります。無防備な日焼けは、体を疲労させたり、皮膚がヒリヒリしてお風呂にも浸かれない、エステでマッサージも受けられないetc.と疲労を加速するだけ。バイ菌に対する抵抗力も下降の一直線。備えあれば、憂いなし!
後、大事なのは、ボールやバット以外にも、土が手荒れを酷くするので、マイルドな洗浄料で綺麗に汚れを落としつつ、保湿ケアを欠かさない。そしてこれが一番の重要事項なんですが、野球若しくはソフトボール以外の事で手が荒れるなんてもっての外ですから、洗濯も食器洗いも誰かにさせましょう。洗ってくれるBFがいなければ、作るし、出来るまでは食洗機を買うか、それが嫌なら、サランラップの上にオカズを乗せて割り箸で食べたって良いじゃない。手が一番大事と考えてあげましょう。

ラグビー

image639 屋外で、雨が降ろうと槍が降ろうと、男が思わず惚れてしまう様なナイス・ガイ達が駆けずり回るスポーツ♪ そう言えば、昔有名大学のラガーマンが、ホモビデオにバイトで出て騒ぎになってました。試合中、対戦相手のビデオを思い出したりすると、ぷっと吹き出してしまうんだろうなぁ。戦意萎えさせる作戦? なんて下衆な勘繰りは止めておこうっと、品位に関わるしぃ(笑)。‥まあ、ガタイの良い男達の肉体が、主に土の上のグラウンド!で激しくぶつかり合うと来れば、当然生傷は絶えませんし、感染症の危険も一杯。日焼けを気にする様な男の子は、ラグビーなんて競技をそもそも選びはしないとは思いますが、色白系の子にとって、紫外線はやっぱり危険。長時間太陽の元に晒され続けると考えると、それは最早、凶器でしかありません。後で泣かない為にも、スキンケアは怠りなく!
クマ専系がモテるじゃない、多いので、太腿のマラセチア毛包炎、ニキビ、水虫、癜風、外傷性瘢痕、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹etc.の皮膚のトラブルも、結構多岐に亘って散見されます。

 あ、打撲して消炎湿布薬を貼る事が多いので、光アレルギー予防の為に、剥がした後も日焼け止めの塗布だけは忘れんどいてね。

サッカー

 手を使えないだけに、手が美しい人が多いスポーツとして有名。ですが、その分、足にトラブルを抱える人多し。足の水虫に、爪水虫、イボに、巻き爪‥。
運動量が多い為か、選手が若い子が多いからか、ニキビのお悩みも多いみたい。
勿論、屋外でのプレーがメインなので、紫外線対策、保湿は必須です。

テニス

紫外線対策が最重要事項。ですが、ウォータプルーフと言えど、滝の様な汗と一緒に日焼け止めは流れるし、その汗をタオルで拭いても、日焼け止めも一緒に拭き取られてしまいます。まめにまめに、塗り直しがお約束。顔も、首も、腕も、脚も、皮膚癌になりたくない露出部には全部塗って下さい。シミ・小皺が嫌なら、アフター・テニスは、ビールではなくて、ビタミン剤のイオン導入(美容通信2006年1月号)♪

バトミントン

 ラケットが軽いので、手も綺麗♪

マラソン

 長時間外を走ってシミが出来ちゃいそうなスポーツ!と思うかもしれませんが、実は短距離系なんかよりず~と日焼けしないんです。どうしてかって? 犬の散歩と同じで、炎天下の中、走んないじゃないですか。時間も精々1回1~2時間ですしね。
マラソンで問題となるのは、寧ろ転倒。灼熱の太陽で熱され溶け掛かったアスファルトは、単なる怪我に、火傷の様相を加味させるものです。早期に十分冷やす。これが拗らさないコツでもあります。

モータースポーツ~平たく言うと、暴走族?

image643 HISAKOが小学生の頃只管憧れていたのは、ハーレーのサイドカーに、サングラスを括り付けたデカいブルドックかシェパードを乗っけて、アメリカ大陸を1人プラス1匹で縦断する事でした。しかし、助手席にブレーキの付いていない車以外運転した経歴がなく、増して自転車にも乗った事がない(乗れないとはイコールではないと、個人的には確信はしているのだが‥)HISAKOには、モータースポーツについて論じる資格はないのかも知れません。しかし、乏しい脳みそを総動員して想像力を働かせてみました。あんな皮のツナギ(ひょっとしてレーサーが着ているのは防火服?)着て、長時間硬いシートに座っていれば、当然、お尻は汗疹にはなるし、カブレるし、ニキビだって出来るでしょう。でも幾ら痒くたって、運転中は、居眠りしちゃうとヤバイので、抗アレルギー薬を飲めません。只管、冷やしてその場凌ぎなんだろうなぁ‥。

自転車、若しくはサイクリング

 競艇の山崎智也選手(←知らない? ウィキペディアによると、山崎智也(やまざき ともや):1974年3月11日生まれ。群馬県出身。登録番号は3622、71期生。群馬県館林高等学校中退。俳優の窪塚洋介を思わせるルックスの良さから<艇界の貴公子>の異名を持つ。ルックスだけではなく競艇選手としての実力も評価されている為、関東の選手の中では濱野谷憲吾選手と並び賞金王決定戦を優勝出来る可能性のある数少ない選手として期待されている。なお、漫画・アニメの<モンキーターン>に登場する潮崎選手は山崎がモデルとされる)の様に、競輪にもイケメン選手がいれば、HISAKOも萌えれるんですけど‥。
 自転車乗りに特有な皮膚トラブルは、股ズレ。酷くなると、あそこが擦れて脹れ上がって、オシッコは染みるは、蟹股歩きになるは、思った以上に深刻な状況になります。股ズレには、鹿皮の下着が良いんですって♪
 他は、比較的長時間の戸外のスポーツなので、紫外線対策が大事かな。顔だけじゃなくて、項は結構な落とし穴。首の後ろまでしっかり塗りましょうね。風によるお肌の乾燥にも、普段からの保湿ケアがモノを言います。

ゴルフ

 品川周辺では、ひょっとすると、一番競技人口の高いスポーツかも。紫外線に一日中晒されながらコースを回る‥。結構爺婆もやっているので割りに楽なスポーツと思われますが、どっこい、お肌にとっては非常に過酷なスポーツ。日焼け止めを塗り壁の様に厚塗りし、保湿&ビタミン補給を毎日怠らないようにしないと、あ~っと言う間に、おぞましいシミだらけ&小皺だらけ。見た目年齢だけが、実年齢と乖離してぐんぐん上昇します。まあ、その程度で終われば汚い人の一言で終わりかもしれませんが、皮膚癌になってからでは遅すぎます。
綺麗を目指す人も、目指さない人も、日焼け止めはラウンド中にも塗り直しはお約束。首筋も、手も、足も、忘れず塗って下さいね。サンバイザーや帽子、日傘etc.による物理的防御も侮れません。
山あり、谷あり。てくてく歩くのがこの競技の醍醐味ですから、合わないルックス命の靴を履いてると、肉刺や胼胝、巻き爪、爪の下に血が溜まる‥。

登山

image644 山に登った以上、下界に下らない限り、満足な治療は出来ません。何が起こるか分からないのが、山。靴によるトラブルは、予防は勿論ですが、起こってしまった時のドレッシング剤の携帯も忘れてはなりません。手も荒れるし、夏は虫に刺されるし、蛇に噛まれるかも知れません。冬は冬で、凍傷や、転落した時に氷柱が刺さって角膜の損傷を来たす事だってあり得ます(←因みに、山ではありませんが、HISAKOが大学時代、ポリクリ回った初日に外来に運ばれてきた患者さんは、1人目が呑んだくれて雪の中で寝て、足が凍傷で腐って切断に至ったオヤジ。2人目は、転倒して目に氷柱が刺さったガキんちょだった。その後、雪崩ではありませんが、家庭用除雪機の雪の下敷きになったオバさんが、5人目か6人目で運ばれて来た。‥北海道はまるで冬山!?)。
 山岳民族肌は、南の国の猟師の爺ちゃん以上に、光老化が進んでシワ・シミだらけのは皆さんもご存知の通り。山の上は、無茶苦茶紫外線が強いんです。日焼け止めを塗るだけじゃなく、帽子、洋服による対策は勿論、夜は保湿して、ビタミン補給にも努めましょうね。
 あ、意外にも、訳の分からない高山植物を珍しがって甚振り回した挙句、接触性の皮膚炎の逆襲に泣くなんてお間抜けな事もあるらしい‥。

カヌー&ボート

 小さな漁港を擁した長崎の各地域では「ペーロン」が盛んに行われています。 「ペーロン」は日本のボートレースの元祖とも言われる中国伝来の競技です。元々は長崎港に停泊していた唐船が暴風雨で難破し、多くの犠牲者を出したことから、 長崎在住の唐人たちが海神の怒りを鎮めようと端船で競漕したのが始まりとか。江戸時代初めの1655年頃から続く、初夏の伝統行事なのです。でも、だからと言って一般庶民に縁がないかと言うと全然そんな事はなくて、クリニックの同じのビルに入っている会社の男衆が練習に励んだ挙句、日焼けを通り越して火傷になって熱出して来院したりと、意外に身近。
 ペーロンについては分からないんですが、妻夫木君が<北海道でアメンボになるってのはどう?>で一躍憧れのスポーツに躍り出たカヌーは、水虫の危険度高し。基本的には、この競技は靴を履かずに裸足でボート内の指定の位置に足を突っ込むんですよ。幾ら妻夫木君と水虫兄弟になろう♪口説かれても‥、HISAKO的には‥、ちょっと微妙です、はい。

水泳

 水に浸かって何ぼのスポーツなので、皮膚の乾燥とは無縁と思われ勝ちですがぁ、意外に水の中でも汗は沢山掻いているので、皮膚の角質がふやけて剥がれ、陸に上がってから乾く!!って実感するんですよねぇ。それにタイム至上主義に陥ると、男でも、腋のお毛どころか産毛まで剃っちゃうんです。こうなると、乾燥や痒みが更に悪化します。酷くなる前に、保湿を心掛けましょう。
 裸足でプールサイドを歩き回った挙句、水虫に感染してしまう人はと~っても多いんです。爪水虫の罹患率も当然高いです。
 水虫菌の以外にも、ふやけた足の皮膚が大好物なのは、イボのウィルス。しかも、中々治り難い‥。

スキー

 道産子にとって、スキーは冬の通勤・通学手段であり、子供の頃から体育の授業と言えばこれしかない。アルペン、クロスカントリー、ジャンプ、ノルディック複合、フリースタイル‥。色々ありますが、特にクロカンは、年を取っても歩くスキーとして北海道ではとても大人気のスポーツ。中高年の夫婦が、ジャスコで買ったジャージーに、お弁当とお菓子と水筒の入ったリュック背負って、双眼鏡片手にバードウォッチングしつつなんて光景は、富沢の様な永久公認コースでも、オリンピック強化選手の横で、当たり前の様に目撃されます。しかしまあ、レベルはどうであれ、どれも雪の上のスポーツ。雪面で反射するので、実は紫外線量は唯でさえ倍に跳ね上がるのに、態々高い所に登るので更に紫外線は強くなります。長時間そんな過酷な環境に晒される上、年を取ると、紫外線感受性の高くなる飲み薬を常用している人も多く、光による薬剤アレルギーを起こしてしまうなんて悲劇も。紫外線防御は基本中の基本です。

スノーボード

 皮膚に対するケアは、スキーと何ら変わるものはありませんがぁ、爺婆人口の高いスキーに比べて、お洒落な若者が多いのが特徴。ピアス等による金属アレルギーが問題になるのは、その為か?

スケート

 何故か分かりませんが、円形脱毛症の罹患率が高い‥。
 池やプールに水を張って作ったリンクで滑る。これが由緒正しいスケートの原点だとは思いますが、東京では有料の室内スケートリンクしかないと思います。ですから紫外線の心配は要りませんが、意外に低温と風による皮膚の乾燥に悩める子羊が多いかな。保湿重視で行きましょう。
 ピッタリとしたウェアは、王子様かお姫様かと見紛う程華麗で素敵ですが、実は大腿部のマラセチア毛包炎や胸・背中のニキビ、衣装による接触性皮膚炎と、中身は意外と過酷な環境に置かれているらしい‥。

剣道

 裸足になって行なうスポーツなので、足の皮膚には過酷な条件が課せられます。寒~い道場で霜焼けになっちゃった♪なんて、あまりにも当たり前過ぎて態々言う程でもないし~ィ。乾燥&摩擦で足の湿疹が酷くなり、皸状態で痛くて痛くてどうしようもない!!=手遅れにならない様に、ちゃんと保湿ケアを行ないましょう。転ばぬ前の杖です。
 手の湿疹や、装具による蒸れから来る湿疹も、意外にアトピーっ子にはずしんと重荷に感じられます。

ボクシング

image645 スキンケアと言うより‥、これは形成外科医の腕の見せ所です。怪我したら、とっとと走って来ておくれ!

レスリング

 先月号でも触れましたが、濃厚接触プレーが基本のスポーツだけに、感染症が怖~い。

 今、日本全土を制覇しつつある頭部白癬が、その代表格。ハゲを強者の証と憧れる風習を改め、カビの薬をシャンプーに混ぜて、一般人に戻った時に、単なるハゲ野郎と蔑まれない様に予防しときましょうね(笑)。勿論、ハゲの兆候を感じたら、速攻内服して、カビを元から退治してしまうのも大事です。
単純ヘルペスや、ニキビ、そしてニキビの大親分級の毛嚢炎や感染性粉瘤も、身も心も荒んで来ると、屈強なレスラーも不戦敗退させてしまう恐ろしい敵です。

柔道

 柔よく剛を制す。YAWARAちゃんは結婚してもママになっても強いですが、上手に投げられる事も大事。耳から落下すると、リンパ液が溜まって痛くなったり、少しづつ溜まって硬くなるとカリフラワーみたいな耳に進化しちゃいます。柔道から足を洗っても、耳の変形は戻りません。‥アメリカではちょっと前に、頭の皮にシリコンの角を入れて子鬼みたいにするファッションが流行りましたが、猫耳ならぬカリフラワー耳がアキバで持て囃される日は果たして来るのでしょうか? その日まで、頑張れ!?

バレーボール

 室内競技で、接触プレーもないので、皮膚のトラブルは個人的な問題に限られます。手の湿疹とか、靴による肉刺や爪のトラブル、テープやサポーターetc.の装具による接触性皮膚炎とかぁ‥。
同じバレーでも、ビーチバレーとなると‥、日焼けと海風との戦いに、砂で擦れるって悪条件が重なります。お肌にとっては過酷過ぎるスポーツかも‥。

バスケットボール

 前述のバレーボールと何が違うのかって? 接触プレーがある事と、運動量が圧倒的に多い事と、桜木花道や流川楓級の女心をそそるカワイイ男の子が多いスポーツ。汗は滝のように掻くし、最近のユニフォームはタンクトップが殆どなので、腋の毛や臭いを気にしてプレーに集中出来ないなんて、間抜けな落とし穴もありです。対処はしておくに越した事はありません。
 アカギレの出来ちゃった手で、スラムダンクを決めるのは不可能。例え町内対抗のバスケ大会であろうとも、花形スター選手を目指すなら、普段からのまめなハンドケアは必須です。
 爪のトラブルも結構多いので、爪の切り方、靴のサイズや形の選び方も、御座なりにしてはいけません。

ハンドボール

 この競技に特徴的な皮膚のトラブルは、ズバリ、松脂被れ。ボールを掴み易くする為に、手に松脂を塗るんだそうな‥。大和糊では駄目なのか? 素朴な疑問‥。 その外の基本的な事は、バスケと変わりません。

卓球、若しくはピンポン♪

image646 皮膚には大きな負担のかからないスポーツ。風の入らない体育館で、場末の旅館で、楽しみ方は色々ですが、手の汗っかきさんはラケットが滑るのでちょっと不利。ボトックス注射は握力が下がるので、第2の愛ちゃんを目指すなら止めた方が無難です。

体操

 特に新体操は、肌自慢の美人の宝庫。紫外線や風がどんなに肌に悪さをしているのか、つくづく思い知らされますね、ビーチバレーの愛好家さん♪
 面白い事に、体操の愛好家の手や足の胼胝は、6本目の手足の指の様な存在で、一種の進化だったりしますから、強ち悪者と決め付ける訳にも行きません。しかし、其処がイボのウィルスの棲家と化していたり、痛みを生じる様だと、何らかの改善策を練らねばなりません‥。

エアロビックス・ヨガ・ビリーズブートキャンプ

 汗を掻かないとビリーは怒るが、汗を掻くと痒くなる‥。そんな人は速攻シャワーで汗を流しましょう。それしかないです。

ボーリング

 一番人気の病気は、一般のボーリング場で貸し出してくれる靴による水虫! 借りる以上は、自分の身を、家族の身を守る事を考えよう。

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註:上記金額には消費税が含まれてませんので、ご了承下さい。
*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。


※治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。

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来月号の予告

再生医療シリーズ②です。究極のオーダーメイド? <線維芽細胞注入>