ホルモン療法で、中年太りを撃退しよう。 | 旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2011年10月号

ホルモン療法で、中年太りを撃退しよう。

image1157若い頃はいざ知らず、中年になると、運動しても、ダイエットに精を出しても、中年太りは中々改善しません。
それは、加齢によるホルモン分泌の低下が大いに関与しているからです。
肥満外来では、中高年の肥満治療に対し、ホルモン補充療法によるアプローチを、一般的な肥満治療に併せて行っています。

 食欲の秋、真っ只中に水を注す様で申し訳ないんですが、中高年の皆様、水を飲んだだけでも太る気がしませんか? ある!ある!と思った貴女、必読です。
今月号は、<ホルモン療法で痩せる。>です。

S-OPERAの弱点をがっちり補強するモノ達。

 先月号でもお話しましたが、S-OPERA(美容通信2011年9月号)は脂肪細胞を破壊するだけの器械です。脂肪は燃えてナンボのモノですから、燃える為の助っ人を加える必要が出て来ます。助っ人としては、基本と言うか、全ての年齢層に必須なのが、栄養療法(点滴等含)と運動療法です。これに、代謝を促進する為の応援団、例えばオゾン療法(美容通信2011年8月号)やプラセンタのツボ注射(美容通信2009年4月号)等が、謂わばオプション的に加わります。そして、ズルっこと言うか裏技的に使われるのが、張り出したふくらはぎや、エラが張り出して大きく見える顔に対し行うボトックス注射(美容通信2003年10月号)(美容通信2010年11月号)(美容通信2011年3月号)です。

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 ですが中高年になると、これだけでは中々解決しない”中年太り”って奴も出て来ます。加齢によるホルモン分泌の低下による脂身の蓄積です。 HISAKOのクリニックで単に「ホルモン」、「ホルモン」と呼ばれているものは、健康保険の適応のある「ホルモン」剤以外は全て、”天然”の生物学的同一ホルモン(ヒト固有ホルモン=バイオアイデンティカル(バイオアベイラブル)ホルモン=天然(ナチュラル)ホルモン)です。これは、人間の体に存在するホルモンと全く同じ構造のホルモンの事で、繰り返し美容通信でも強調していますが、化学構造が異なる合成ホルモンやホルモン代謝物と異なり、体内での副作用や悪影響を心配する必要がないからです。この辺りのお話については以前の特集(美容通信2010年8月号)(美容通信2010年9月号)(美容通信2010年12月号)をご参考下さいね。
 そしてもう一つ。ホルモン療法は、一種類だけぽ~んと投与する一点豪華手技ではなくて、少量でも良いから数種類を組み合わせて良いバランスを整える方が、より望ましいって事。だって、ホルモンってモノは元来、細胞間、臓器間のコミュニケーションツール。スタンドプレイよりもチームプレイが重視される団体競技ですから、体ってものは、ね。

ホルモン療法でがっちり!

 路上で若しくは職場でオバさん呼ばわりされるお年頃、つまりアラフォー世代を境に、一気に激減するホルモンとしては、下記の様なものが知られています。
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  • 脳下垂体ホルモン
    • 成長ホルモン
    • IGF-1
    • TSH
  • 甲状腺ホルモン
    • FT3
    • FT4
  • 松果体ホルモン
    • メラトニン
  • 副腎皮質ホルモン
    • DHEA
  • 性ホルモン
    • テストステロン
    • エストロゲン
    • プロゲステロン
  •  これらのホルモンが低下して来ると、「考えたり、行動するのに苦労する‥。」「気分が重く、やたらと疲れ易い‥。」と、普段からモチベーションが低いままで、挙句「 肉食女子はとうの昔に返上しました。昔なら、絶対一気喰いしてたであろうシチュエーション(例・ニノに泊り掛けの温泉旅行に誘われた)でも、性欲が、はっきり言って全然湧かないんです。」とか「人生が全てくだらなく、つまらないと感じる。」とか、明らかな動機付けが出来ず、「そんなに食べてもいないし、運動量を増やしたにも拘らず、体重が増えた!?」、「寒がりになった。」と代謝の衰えを嘆きつつも、「運動をちょっとしただけで、体の節々が痛む。」なんて、デブ・スパイラルに陥るのであります。
     え? 睡眠、食事、運動のバランスを保つ事で、体内の必須ホルモン値に影響を与える事は出来ますがぁ、それだけじゃ焼け石に水。ホルモン分泌量の減少を止める事なんて出来ません。

    女性ホルモン系

     ホルモン療法の中でも一番敷居が低いとされるのが、この女性ホルモン系かな。先ずはお約束のコレステロールから女性ホルモンが出来るまでの一連の流れを載せときましょう。

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    エストロゲン

    エストロゲンは、ホルモン補充療法の先駆者
     エストロゲンは、卵巣や副腎から分泌される女性ホルモン。更年期障害の救世主としてばかり持て囃されますが、実はコレステロールの善玉さんと悪玉さんのバランスを是正したり、骨組織のカルシウムを保護、又、血管の弾力性を高め、心臓病の原因である血栓を除去して血管をキレイにしてくれる、ご立派なホルモンです。更に、アルツハイマーの予防、記憶力の向上と脳みそに嬉しいのみならず、兎に角、肌が綺麗になるので、美容皮膚科・皮膚科の医者は足を向けて寝られない(笑)。実際、繰り返す皮膚炎で難儀していた患者さんが、めっきりトラブルを起こさなくなり、それどころか、カサカサを通り越してガザガザの乾燥肌が改善され、たるみやシワが軽減します。そして、そして、インスリン耐性(美容通信2010年4月号)を抑制して中年太りの原因を少しでも改善してくれるのです。勿論、筋力を向上させてくれますしね。

    image5775B15D5B15D 女性ホルモンって太るって聞いたけど‥。はい。プレマリンの様な合成ホルモンは太りますが、”天然”の生物学的同一ホルモン(ヒト固有ホルモン=バイオアイデンティカル(バイオアベイラブル)ホルモン=天然(ナチュラル)ホルモン)にはそんな副作用はありません

     で、でも、エストロゲンを補充すると乳癌になっちゃうんじゃないですか? そのエストロゲン製剤が合成ホルモンで、且つ合成のプロゲステロンを併用している場合は、残念ながら乳癌になる確率は上がります。ですが、人間のホルモンと同じ構造式を持ったバイオアイデンティカルホルモン(ナチュラル)であれば、大丈夫です。ここら辺の詳しい話は以前特集したので(美容通信2010年12月号)(美容通信2010年8月号)(美容通信2010年9月号)を読んで下さいね。因みに、乳癌進行中の患者さんにはエストロゲンの補充は行いません。乳癌の様なエストロゲン依存性の癌に罹っている時は、癌組織はエストロゲンに反応し易くなっているからです。ですから、一般的に乳癌に際しては、タモキシフェンやアルミデックスの様なエストロゲンを阻害する事で癌の成長を抑えるお薬を使用します。ですが、文献上は治療後5年経過していれば、つまり完治していれば、エストロゲン受容体を大量に装備した癌組織自体がいない訳ですから、エストロゲンの補充は安全とされていますし、再発には補充は関係ないとされています。実際、エストロゲンの補充によって再発率は寧ろ低下し、生存率も上がると言う報告もなされています。

    プロゲステロン

     プロゲステロンは、エストロゲンの良きパートナー エストロゲンの様な派手さ(インパクト?)はありませんが、エストロゲンと共に手を取り合って、更年期障害に於ける諸症状を改善し、乳癌や子宮体癌の予防の他、骨粗鬆症の予防や心臓の保護と言った体のみならず、欝っぽい気分を改善してくれる心にもポジティブ思考を齎してくれます。

     不眠にも効きます。プロゲステロンの併用の恩恵としてHISAKOが一番感じたのは、兎に角夜中に目が覚めなくなったって事。布団に入っても2時間位は羊さんの数を数を数え続け、「単位が兆の上って何だたっけ?」状態だったのが、布団に入ると同時に夢の中♪ 途中で、ほとんどきっかり2時間毎に目が覚めていたのが、朝までぐっすり。プロゲステロン、恐るべし! まあ、実は、面倒臭がり屋のHISAKOが使用しているのは、バイエストロゲン(E2・E3)とプロゲステロン配合の経皮クリーム。眠気を誘うプロゲステロンは基本夜の方が、当然睡眠の助けになりますから、HISAKOは夜腹に塗って寝てるんです。実は、朝塗ったら眠くて仕事にならなかったんですよねぇ、ははは。余談になりますが、HISAKOの長い長い女性ホルモン補充人生の間には、主治医が何人も替わり、夫々の主義主張からか、合成のプロゲステロン(プロベラ)を何度か処方された事はあります。以前(美容通信2010年8月号)にもお話した様に、プロベラは「子宮を守る作用」しかありませんから、当然飲んでも全然眠くならなかったですね。
     「不眠とデブって何が関係あるんだよ!」と思うかも知れませんが、実は大有り。最近の研究によると、睡眠時間が短かったり、眠りが浅かったりすると、インスリンの分泌が乱れ、血糖値美容通信2010年4月号)(美容通信2011年4月号が上がる傾向になるんだそうです。 シカゴのグループがこんな実験を行いました。健康な若者達を対象に、先ず4日間睡眠時間を8時間取り、次の4日間は4時間に短縮してみたんだそうです。すると、僅か4日間の睡眠不足で、食後のインスリンの分泌が減るだけでなく、筋肉等の全身でインスリンの働きが悪くなり、血糖値が高くなったのです。今度は別の健康な若者達を対象に、脳波を取って、深い眠りに入るとベット脇のスピーカーから目覚めない程度の雑音を出し、浅い眠りに戻す実験をしたんだそうです。こうして一晩中浅い眠りを続けさせた結果、インスリンの働きが猛然と低下し、血糖値が上昇しました。日本人は欧米人に比べて、インスリンの分泌が傷害され易い体質の人が多いとされています。HISAKOも全ての糖尿病関連遺伝子を保有している訳ではありませんが、インスリン抵抗性の遺伝子PPARγ(Pro12ALa)を持っていますから、これは致命傷(美容通信2010年3月号)になりかねません。
    image1158 更には、今までは中々寝付けないから、夜遅くに飲酒や間食をし、それでデブになったんだ。つまり、食習慣の乱れがデブの元凶とされていたんですがぁ、実は睡眠時間が不足すると、食欲を刺激するホルモン(グレリン)が増え、逆に満腹だと脳に伝えるホルモン(レプチン)が減る事が分ったんだそうです。寝不足は、過食を誘発し、誘惑に乗っただけ脂肪が増えるって負の連鎖を引き起こしてたんです。怖いですねぇ。

     美容皮膚科的には、薄毛対策(美容通信2008年5月号)としても超有名なホルモンですが、この機序こそが、中年太り克服のキーマンである甲状腺ホルモンとの密接な関係があります。甲状腺ホルモンについては詳しく後述しますが、甲状腺ホルモンが婆化に伴い低下すると、代謝機能は衰えます。こんな状況に、プロゲステロンの低下が加わると、引っ込み思案のT4から活動的なT3への変換が難しくなり、更に代謝機能の低下に拍車が掛かる、つまり、踏んだり蹴ったり(笑)って奴です。その結果、限られたエネルギーを、大して重要性が無い髪の毛に割いている余裕なんてありませんから、当然痩せ衰えて、抜け落ちてしまうんです、はい。ですから、路上で、HISAKOの様なポニョポニョ体型で、何となく髪がぺっちゃんと潰れて決まらない熟女を見掛けたら、お節介でも、「女性ホルモン(プロゲステロン)が枯渇しかかっているんじゃないですか?」と声を掛けてあげましょう。まあ、感謝はされないどころか、ぶっ飛ばされる可能性大ですけどね。

    HISAKOのデータ HISAKOは、現在、ヒト固有のホルモン、つまりバイオアイデンティカル(天然)ホルモンのバイエストロゲン(E2・E3)とプロゲステロン配合の経皮クリームを使用しています。前回()測定した時は、合成のエストロゲン(プレマリン:E1/E2/E3)のみを子宮癌術後から約20年間使用)から、プロゲステロンも含有した製品に切り替えて確か6日目の値です。

    • Estradiol(E2)(唾液) 11.1pg/ml OK
    [Topical Bi-est 4:1使用の場合の最適値:2.2~11.6pg/ml]
    • Progesterone(Pg)(唾液) 235pg/ml OK
    [Topical Pg使用の場合の最適値:200~3000pg/ml]
    • Ratio:Pg/E2(唾液) 21 低!
    [最適値:100~500]

     と、当然ながら、単独ではギリギリ髪の毛の先っぽが基準値内に滑り込んだ程度の低値。それ故に、個別のデータはまあまあとしても、エストロゲンとプロゲステロンの比率で考えると、ちょっとエストロゲンに比重が傾き過ぎているので、現行の投与量よりプロゲステロンを増やす必要がありって事になります。取敢えずプロゲステロンのクリームを50mg増量して、100mgにしました。約7ヵ月後のデータが下記です。

    • Estradiol(E2)(唾液) 5.6pg/ml OK
    • Progesterone(Pg)(唾液) 1336pg/ml OK
    • Ratio:Pg/E2(唾液) 239 OK

     本当の事言うと、HISAKO自身は、プロゲステロンを併用して、不眠の改善は特筆すべき点だとは思いましたが、代謝の改善までは実感出来ませんでした。唯、商品の納期の関係で、プロゲステロンから2日遅れてDHEAの服用を開始したんですが、当日から筋金入りだった寒がりが改善されたんです。DHEAの単体の効果なんじゃないかと言われても、(DHEA単体の服用自体行ってないので)反論しようはありませんが、個人的には両者の併用が効いた気がします。患者さんの多くも、これらの併用で痩せはしませんでしたが、少なくとも、寒がりでヒートッテックの重ね着が欠かせなかったのが、ぽかぽか温かくなってヒートッテックが不要になった、つまり代謝機能の低下の改善を実感しているみたいです。
     そして、これは極めてHISAKO的な感想なんですが、プロゲステロンとDHEAの併用した時の体の温まり方って、石油ストーブに火を着けた時の様な、どちらかと言うと急峻なターボ型。例えば、歩き始めて2~3分すると、体がぽかぽかと急激に温まって来る様な感じです。後で述べる男性ホルモンを追加した時と、全く違う。男性ホルモンは、いつまでもゴトゴトと地味に燃え続ける石炭ストーブなんです。プロゲステロンとDHEAだけを併用した時の様な割りに表面的な温まり方ではなくて、もっと深く長い。体の芯から燻る様な温まり方。‥ホルモン剤を複数併用するようになって、ハタチの小娘だった頃はこれが当たり前と言うか、(全種類のホルモンをHISAKOも補っている訳ではないので)これ以上の状態が当たり前だったんだと思うと、流石に感無量ですか、ね。ははは。

    副腎皮質ホルモン系~DHEA

    DHEAは癒し系

     DHEAは副腎から分泌されるホルモンです。このホルモンは、”ホルモンの母(マザー・ホルモン)”と称され、エストロゲンやテストステロン、プロゲステロンへと進化する前駆体としてだけではなく、それ自体も大きな効果を持っています。つまり、免疫機能を高め、身も心も、ついでに心臓にも襲い掛かるストレスの嵐から守ってくれる、謂わば”抗ストレスホルモン”として癒し分野を担当しています。そして、高齢化と共に表れる、様々な綻び(病気)に効果的に働きます。免疫力賦活作用、抗ストレス作用、細胞再生能活性化、筋肉増強、記憶力・記銘力改善、性機能改善、抗欝・抗精神作用があるとされています。DHEA-sの濃度が低い場合は、以前にもお話した通り女性ホルモンの補充療法を行なう際、単独で女性ホルモンを補うよりも、DHEAを併せて使用する方が、婆への急激な移行(加齢)による諸症状の緩和により効果的である事が分っています。

     デブに関して言うと、直接的な作用としては、DHEAは中高年女子とオジさんのインスリン耐性の阻止部隊としても働きもあるみたい。女子=スィーツって図式が世間一般に成り立っていますからね、これは心強い味方になります。特にHISAKOの様な遺伝子的にインスリン耐性の遺伝子を保有している、甘い物に目が無いポニョ系中高年女子にはありがたい限り! 更に動物実験でのお話なんですが、デブった動物にDHEAと偽薬を与えて比較したところ、明らかにDHEAを与えられていた動物の方がスリムだったんだそうです。人間も同様の効果は期待出来るみたいですねぇ。 抗ストレスホルモンって観点からデブを考察すると、これ又と~っても大事。ストレスホルモンと称され、DHEAの対極的存在として語られるコーチゾールですが、このホルモンはストレスを対処する為に必要なものですが、ストレス過多の状態に晒され続けていると、コーチゾールが出っ放しになっちゃいます抗ストレスホルモンであるDHEAは頑張って頑張ってコーチゾールの暴走を阻止しようとしますが、如何せん、寄る年波には逆らえず、どんどん低下の一方に。実際、25歳頃を境に分泌量は坂を転げ落ちる様に下落し、85歳になると‥、な、なんと最盛期の5%に激減しちゃうんだそうです。のぼせ・火照り、寝汗、朦朧とした思考ぼんやり、記憶力の低下、欝、骨密度低下、睡眠障害、ストレス 、脂肪・体重増加(腹部周り)、神経過敏/イライラ、苛つき、不安・心配/神経症、子宮筋腫、筋肉の衰え、加齢、薄い肌、不妊症、頻脈、高血圧は、全て高コーチゾールの際に起こる諸症状です。image1039-3これらの高コーチゾールの状況が数ヶ月若しくは数年間も続けば、その行き着く先は、副腎疲労よるコーチゾールの低値です。正常の組織が壊滅的に破壊され、筋肉がげそっと落ち、骨もスカスカになり、お肌だってハリのないペラペラの薄い皮膚になっちゃいます。見た目もそうですが、免疫力が低下して病気の餌食になり易くなってしまいます。こうなると、最早、生きる屍。頭上をハゲタカが旋回している様なものです。

     来月号の”癌の予防&再発防止の為の年に1回の遺伝子検査”でも触れるつもりですが、DHEAは早い段階で補充する事で癌を阻止する事が出来るホルモンかも知れないと、最近は考えられるようになって来ました。マウスを使った実験では、DHEAが胸や肺,肝臓、皮膚、リンパ節に於ける癌の形成を抑えてくれる事が分っています。ホルモン補充療法で有名なレジェルソン医師によると、DHEAで癌を治す事は出来なかった(当然と言えば当然の話で‥)が、数年間生き延びる事が出来たんだそうです。
     ですが、このホルモンは、テストステロンやエストロゲンに変化する可能性がある為、性ホルモンによる癌、例えば乳癌や子宮体癌、前立腺癌で治療中若しくは、遺伝子検査や尿によるホルモン代謝産物の検査(美容通信2010年8月号)で、何らかの異常を認めた場合は処方が出来ませんので悪しからず。

    HISAKOのデータ HISAKOが、DHEAを服用して4日目のデータです。当然ながら、実感はあってもデータまでは上がらずって所でしょうか。

    • DHEA-S(唾液) 1.6ng/ml 低!
    [Oral DHEA使用の場合の最適値:2.8~8.6pg/ml] 約7ヵ月後は見事、OKに。
    • DHEA-S(唾液) 3.3ng/ml OK

     従来のエストロゲンの補充から、プロゲステロン、DHEAと徐々にホルモンの補充の幅を増やすにつれ、代謝の改善を実感しつつも、もう一歩が進まない。運動はしなくちゃとは思うけど、今一つお尻が重いまま。3ヶ月してもそんな状態は変わらないので、HISAKOは男性ホルモンを追加する事にしました。ホルモン補充の基本的考え方は、一種類だけぽ~んと投与する一点豪華手技ではなくて、少量でも良いから数種類を組み合わせて良いバランスを整えるですから!

    男性ホルモン(テストステロン)

    オジさん諸君、その太鼓腹にさようならしよう!

     男性ホルモンは、女性ホルモンと異なり、緩やかに低下するとは言うけれど‥、世のオヤジ連中の体型の崩れは一目瞭然(笑)。

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     男性ホルモンの効果は、心臓病や骨粗鬆症(ナ、ナント、エストロゲンの3倍、骨密度を高める効果がある!)の予防と全般的な健康を回復です。前立腺癌についても、テストステロン自体が前立腺癌の原因になる事はないので、心配無用どころか、予防になるので寧ろ◎(但し、既に前立腺癌になってしまっていたら、癌の治療後PSAがほぼ0になるまでは、テストステロンの補充は不可です、悪しからず)。その他にも、心身共に萎びる一方だったHも、若い頃みたいにガンガン楽しめる様になるし、弛んだ皮膚、痩せた筋肉にも拘らず、太鼓腹なんて言う、超爺むさい見た目ともバイバイ。コレステロール値も下がるし、アルツハイマー病の原因となる蛋白質を取り除いて、認識力だってUP♪ インスリン抵抗性も改善されるので、最近はメタボ対策としても注目されているようです。

    image1156補足になりますが、男性ホルモンは注射で補おうとすると、血中濃度の急上昇後急降下って、極めて非生理的な変動を強いられる羽目になるので、基本は塗り薬(クリーム)です。飲み薬だと、肝臓への負担が大きくなりますしね。30代半ばのフリーのテストステロンの値を目標に使用量を調整をする事になります。

    更年期以降のオバさんに使って欲しい三種の神器とは、エストロゲン、プロゲステロン、そして男性ホルモン(テストステロン)

     この男性ホルモン、男の専売特許かと言うと、そんな事はなくて、女性の体内にも、男性の10%位ですが、卵巣と副腎が分泌する男性ホルモン(テストステロン)(美容通信2010年9月号)が存在しています。そして、このテストステロンレベルが減少するに従い、メタボ体型(内臓脂肪の増加!)になり、お洒落どころか、何もかにも行動を起こす事自体が億劫になる。勿論、Hも、酔っ払って圧し掛かって来る亭主を払い除けて、「疲れてるの!」の一言でお終い(←”亭主”だからって意味ではありません。悪しからず)。骨だって脆くなる。あんま知られてないけど、テストステロンには、実は柔らかで滑らかなお肌を保つ働きだってあるんです。ですから、最近のアメリカでは、ホルモン(エストロゲン&プロゲステロン)補充療法を行なう際に、低用量のテストステロンを加える方法が、内分泌や婦人科のDr.の間で拡がって来ています。過剰な投与でもしない限り、<テストステロン≒筋肉ムキムキで、髭も生え、低い声で、性格もオス化する>なんてありえませんから、ご安心を!

    HISAKOのデータ HISAKOのデータは下記の通り。

    • Teststerone(唾液) 9pg/ml 低!

    [30歳以上最適値(ホルモン療法を行なっていない場合):16~47pg/ml]

     HISAKOは子宮と一緒に20年前に卵巣も摘出しているので、卵巣由来のテストステロンは全く期待出来ない。つまり、副腎で極く少量作られる以外、補給手段がない状況ですから、当然の報いじゃなくて、結果です。子宮癌でしっかり手術を行なったHISAKOの同病者は、きっと似たり寄ったりのデータでしょう。因みに、子宮筋腫等の手術で卵巣を残したとしても、卵巣って奴は根性がない(笑)らしく、子宮摘出の1年か2年後にはその機能を停止しちゃうんだそうです。デビット・ザヴァ博士によると、子宮摘出を受けた女性は軒並み、テストステロンのレベルが低くなるそうです。まあ、余談になりますが、卵巣が未だ機能しているかどうか知りたければ、ホルモンを補充する前に唾液検査を受けてみるなんて言うのも、一つの方法ですけどね。
    image621.jpg HISAKOは、テストステロン同様に、前述のDHEAも悲惨な位の低値でした。”コレステロールから女性ホルモンが出来るまでの、ホルモン生成の流れ”の図を見てもらえれば分ると思いますが、テストステロンもDHEAもアンドロゲン組の構成要員で、DHEAの方がより役職が上とくれば、当然安価なDHEAからのスタートしました。 が、役職が上の者を補っても、結局は現場がいなきゃ話にはならないの格言通り、3ヶ月経っても物足りない。運動の重要性は重々分ってはいるけど、今一つ行動までには至らない的な感じとでも言うんでしょうか、ねぇ。‥それで、男性ホルモン(テストステロン)を追加する事にしました。追加して4ヵ月後の値です。

    • Teststerone(唾液) 72pg/ml OK
    [Topical Testosterone使用の場合の最適値:22~86pg/ml]

     男性ホルモンは、衝撃でした。本当に、凄いホルモンです。20年前に子宮と卵巣を切除後してから程なく出現した更年期障害様の症状に対し、合成ホルモン(プレマリン)を服用し始めた時は、単に不快な不定愁訴が無くなって元に戻っただけで、何の感激もありませんでした。当たり前って感じで‥。元々更年期障害を長く患っていた訳ではないし、女性ホルモン以外は健康な28歳レベルだったからかも知れないけど、全然違う。 少なくとも代謝は可なり改善したと思う。ゴトゴトと地味に燃え続ける石炭ストーブで体はポカポカと温まり、冷え性はほぼ完全返上。体温も、平熱が平気で35℃台だったのが36.5℃以上にUPして、酵素活性も漏れなくUP♪ 二の腕については、S-OPERAの助っ人を頼みたくなるくらいだから効果は?だけど、腹回りは効きます。細くなります。もう二度とファスナーは上がるまいと思って封印した5年前のスカートが、箪笥の肥やしから復活しました。そして、嬉しい事に、運動する意欲が湧いて、実際に体を動かす事が苦じゃなくなりました。
    0000487635-01a[1].jpg 肌の調子もすこぶる○。以前、AAPE(美容通信2009年3月号)を顔中に注射した時、真皮からむちっと厚みが出たのにと~っても感激はしましたが、男性ホルモンはその上を行くんですよ、ホント。真皮がしっかりと健康的に厚みを取り戻した感じかな。今なら、AAPEを加えたら、もっと美人になって嫁にだって行けそうな気がする(笑)。でも、一番の感激は、今回のテーマからは少し外れるけど、死に掛けていた脳みそが生き返って頭の回転が速くなった事かな(因みに、感激度NO.2は代謝の改善ですが)。変な言い方だけど、萎縮して干し椎茸みたいにかっちんこっちんに凝り固まった脳細胞を、微温湯に一気に放り込んだ感じ。周りは柔らかくなって来たんだけど、未だ芯がねぇ(笑)。‥二十歳の小娘の頃は、これが当たり前だったのかと思うと‥、とっても勿体無い生き方をしていたんだと後悔しかり? でも、まあ、重しが取れて体も頭も軽くなって絶好調って感じですかね。

    甲状腺ホルモン

    HISAKOは、20年前のエストロゲン補充から始まり、プロゲステロン→DHEA→テストステロンと徐々にホルモンの種類を増やし、それに伴い代謝が徐々に改善した感はあるんですが、もう一声欲しい。そんな欲深いHISAKOが、ダイエットの新たなる起爆剤として熱い視線を送っているのが、この甲状腺のホルモンです。

    世の中に意外に多い甲状腺ホルモン難民

     甲状腺ホルモンの奥深い所は、正常範囲の低めであっても、患者さんにとっては重大な症状が出ている場合が多く、患者さんの検査値よりも症状の有無が重要視されます。実際、HISAKOは所謂”正常値”って観点で言えば、TSH(甲状腺刺激ホルモン)も、freeT3、freeT4も全て範囲内でした。しかし、自覚的には機能低下症を強く疑わせる症状が結構あるんですねぇ。例えば、プロゲステロン、DHEA、テストステロンを順じ加える毎に、超が付く程の寒がりは随分改善はされましたが、未だ完全返上には至ってないし、夜は昔よりはマシとは言え、仕事帰りに飲みに出掛ける精神的肉体的余裕なんて全然ないし、体力は一時の底辺からは這い上がったけど、昔の様に歩くスキーでえっちらおっちら山越えして大学に毎日通うなんて芸当は到底不可能だし、人畜無害の草食系女子のまんまだしぃ(笑)。つまり、40歳以降の人のホルモン値は多くの場合、HISAKOの様に正常範囲の「やや低め」です。ですが、「正常」と「最適」は違うんです。「正常」の値であっても、HISAKOの様に甲状腺機能低下による症状が現れるのです。ですから、正常値の「やや高め」まで補充を行わない限り、多くの患者さんの症状は改善しませんし、実際、患者さん自身が症状や健康状態が改善されたと認識出来るのは、正常値の「やや高め」までホルモン値が上がった場合なのです。「正常」とか「通常」って言葉は、そもそも、貴女と同年代の人々と同じ位に値が低いだけって意味なんです。所詮、ドングリの背比べですから(笑)。

     最近は、症状が現れる前の潜在的な段階での補充、つまり予防医学的治療が拡がって来ているとは言え、 今でも、甲状腺ホルモンに対し、「病気は発生するまで治療しない!」なんてバリバリの保守的な考え方をするDr.も実際未だ多くいるのも事実です。
     更には、50、60のプレ年金世代になると、甲状腺機能低下による症状を通常の、所謂”老化”と処理してしまう事だってあります。「疲れる」「話し方が遅くなる」「物忘れが激しくなる」「落ち込み易くなる」「悪寒を感じる」等々。AKB48の小娘どもがこんな症状を訴えていれば大事件扱いもしてもらえますが、中高年のオバちゃんだと、”ま~、年を取ると色々不都合が出るもんですよ、ははは。あんま、神経質に考えない方が良いですよ”の一言で診察終了の憂き目に(笑)。‥こ、これって、一種、差別ですよねぇ。 もう少し若い年代の女子だって、笑い事では済まされません。婆化に伴う甲状腺機能低下状態に更年期が重なり、更年期障害の症状と甲状腺機能低下症の症状が極めて酷似しているが故に、甲状腺ホルモンの低下が見逃され、単に更年期障害の治療しか受けていない場合も結構散見されるんです。単にエストロゲンだけの補充を行って、プロゲステロンが枯渇したままの状態だと、当然、甲状腺ホルモンの働きも低下するんですよ。つまり、同じ年を取っても、爺は、加齢による①T4産生の低下、②T4からT3への変換量の低下、③受容体機能の低下だけの被害で済むのに、婆の場合は、それに輪を掛けて、片手落ちの女性ホルモンの補充療法のツケまで払わされるって事。つまり、子宮癌で子宮を摘出してから20年経ちますが、その間、婦人科の医者から合成エストロゲンだけを処方され続けていたHISAKOや、更年期真っ只中の50歳のオバチャン連中は、通常の15%の量までfreeのT3値は低下してるんだそうです。勿論、エストロゲンだけでなくプロゲステロンもラッキーに処方されてたとしても、更年期障害様の、実は甲状腺機能低下による症状は頑固に残ってしまう事になります。

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     突然ですが、復習です。甲状腺の基礎知識をしておきましょう。甲状腺は、蝶ネクタイみたいな形状で、気管の前面にべた~んとへばり付いている臓器です。重さは15~20g位と、小振りとは言えそこそこの存在感を漂わせているにも拘らず、肝心なホルモンは、年で小さじ1杯程度しか製造せず、更にはその殆どが蛋白質と結合している紐付き状態の為、定期預金と同じで、財産といえば財産だけど、直ぐに好きな物を好きなだけ買えちゃうって自由度が極めて低いのが特徴です。ですが、意外に力自慢で、非常に僅かなホルモン量でも結構パワフルな立ち回りが得意とされています。 甲状腺ホルモンには、2種類あります。T4(チロキシン)とT3(トリヨードチロニン)で、8割方を占めているのが効果の弱いT4。必然的に活性型のT3は残りって事になります。ですが、T3はT4の4倍のパワーの持ち主で、甲状腺ホルモンの作用を実際的に担っているのは、実はT3。それ故に、T4は、実力派のT3の前駆体としてしか評価されておらず、テキストにも、記載があるのはfree T3、精々参考程度にTSHですかねぇ。

    • free T3 [正常値]2.4~4.3pg/ml  [最適値]4.0~4.3pg/ml
    • TSH(参考程度) [正常値]0.3~5.0μIU/ml  [新基準値]0.3~3.0μIU/ml  [最適値]0.3μIU/ml

    おおっ、そして、忘れてはいけない甲状腺ホルモン関係者が、TSHです。上の図を見て下さい。血液中のT4値が低下すると、脳みその視床下部って場所から”やばいぞ!”信号=TSH(甲状腺刺激ホルモン)が発令されます。こうなると、如何に怠けモードの甲状腺であっても、働かざる得ない訳ですから、甲状腺ホルモンが出るって構図です。ところが、視床下部は、活性型のT3や受容体の状態までは把握が出来ないので、TSHが例え正常値であったとしても、甲状腺機能低下の症状を訴えている事も多いんです。これが隠れ甲状腺機能低下症の本態です。まとめると、こんな感じですかね。

    • 由緒正しき甲状腺機能低下症(原発性)
      • 潜在性 TSH↑(5~10μIU/ml) T4→ T3→
      • 軽度 TSH↑↑(10~30μIU/ml) T4→(低~中) T3→(低~中)
      • 中等度 TSH↑↑↑(>30μIU/ml) T4↓ T3↓
    • 隠れ甲状腺機能低下症・その1~低T3症候群(別名・2次性甲状腺機能低下症)

    T4からT3への転換機能が低下しているか、役立たずのT3(reverse T3:不活性型)にしか転換しない不良債権化している! ストレスや病気、絶食の他、年を取って転換機能が低下(プロゲステロンの低下も含む)が多くの原因とされています。 検査値:TSH→ T4→ T3↓

    • 隠れ甲状腺機能低下症・その2~3次性甲状腺機能低下症

    検査値:TSH→ T4→ T3→ 血液検査の値は全くの正常だけど、症状がある。‥つ、つまり、正にHISAKOのケースがこの3次性。ちゃんとホルモン(T3)は分泌されているのに、体の細胞達がその命令に従っていないんです。謂わば、受容体が不感症(笑)って状況ですね。一般的に、こんな部下の職場放棄は、コーチゾールやカテコールアミン(ノルエピネフリン)の値が高過ぎたり、ちゃんとキレーション(美容通信2006年11月号)してないから重金属(特に水銀)が蓄積してしまったからとか、他のステロイドホルモンのアンバランス(高エストラジオール、低プロゲステロン、低テストステロン)何かが原因で、引き起こされるみたい。 一般的には、例え検査値が正常範囲内であっても、低下傾向が認められる場合には勿論、そうでなくても、どうしても爺婆化するのに伴い、嫌でも受容体の能力が低下する為、正常範囲のやや高めを目標に、0.5grain/day(1grain(60mg)=T3(9mcg)+T4(38mcg))から、検査データや自覚症状を聞きながら調整をして行きます。 つまり、一筋縄では行かないので、多汗とか動悸とか、頻脈、振るえ、神経過敏等々の所謂過剰による症状と、欠乏による諸症状の妥協点狙いって所でしょうか、ねぇ。元々、甲状腺ホルモンに対する感受性が高い人だと、過剰による症状が出易い傾向が強いですから。

     あ、勿論、HISAKOのクリニックでは、人間様のホルモンと同じ化学構造をし、人様と同じT3とT4のバランスが保たれた天然ホルモンでしか補充は行ってません。現在、医療現場で、つまり健康保険の適応(!)って意味ですが、最も一般的に処方されている合成甲状腺ホルモン剤は、シンスロイドとかレボキシル、L-チロキシン(レボチロキシン)です。ですが、これらのお薬はどれも、全て不活化ホルモンであるT4しか含まれてないんです。工場で大量生産した合成物は、所詮”もどき”でしかありませんから、体の中で、不活化したT4の全部が全部、活性化したT3に変換してくれる訳ではないんです。寧ろ、変換率は僅かながらって表現が適切な位(笑)。‥より良い中高年ライフを求めて甲状腺ホルモンを補充する以上、T4とT3のバランスがきちんと保たれていなければ、意味が全く無いとまでは言わないけれど、余りにも片手落ちな感がするんですよねぇ。 え? 天然ホルモンのT3だけじゃ駄目なのかって? 駄目です。 だって、T4しか血液脳関門(BBB)を通過出来ないんですよ。脳みそでしかT4をT3に変換出来る触媒を作れない以上、両者の補充は絶対のお約束にならざるえないんです、はい。
     効果を最大限に享受したければ、ミネラルとビタミンの補充も必須です。

    デブ邁進!? 代謝の悪さは、手を握れば分る!

    image3595B15D 甲状腺ホルモンの作用は、端的に言うと、HISAKOの様な中高年のオバサンに正に欠けているモノを補ってくれる素敵なホルモン。代謝を高め、体温を上げてくれるので、着膨れしてお洒落に見えないどころか、「蓑虫おばさん」とスタッフに陰口を叩かれる重ね着ファッションを脱却し、女子力を上げる為に貢献してくれるし、何と言っても、光熱費(ホッカイロ代を含む)が節約出来るので、生活に(金銭的)余裕が生まれます。更に、中年太りを言い訳にしていた体重増加美容通信2010年3月号)に少しでもブレーキを掛けてくれるだけでなく、女性ホルモンの低下を受けて上昇志向に転じていたコレステロール値も下げてくれます。心臓病の予防、細胞代謝、認識力を高めます。又、眠りのリズムも決定します。低甲状腺ホルモンは、薄毛(美容通信2008年5月号)や肌老化、爪割れ、欝や疲れの原因になります。実に、低下による症状は、ナント200種類以上とも言われています。

     代謝の良し悪しを簡単に見分ける方法は、簡単です。お熱を測りましょう。午前は36.4℃前後、午後は37.0℃前後が、所謂”平熱”って奴です。貴女は何℃でしたか? 繰り返しますが、代謝を司ってるのが甲状腺です。36℃台を切る様な低体温状態が続くと、「ヤバイぞぉ!」信号を関知した甲状腺から、TSHを介して甲状腺ホルモンの分泌が盛んになります。普通はこれで寒さ対策はバッチリなはずなんですが、甲状腺ホルモン分泌が爺婆化によりドンドン減少して来ると、体温は下がりっ放しになってしまいます。元々、私達の体は、体温が1度上がると、免疫力は約5倍以上上がり、生命を維持するのに必要な酵素の活動が活発化し、感染症等の病気を防御する様に出来ているんです。ですから、低体温状態が続けば、当然、血行が悪い、免疫力が低い、アレルギーが出易い、生活習慣病や癌に掛かり易い、太り易いと言った様々な弊害が引き起こされる事になるんです。
     まあ、確かに甲状腺ホルモンが体温を調節していると言っても、全ての患者さんが寒がりって訳ではないんです。多彩な200以上の症状のうち、精々1つか2つしか現れないものですし、症状が軽い場合もあれば、非常に深刻な症状の場合だってあります。
     更に、最近富みに増えている35℃台の冷血動物系?には、甲状腺ホルモン低下以外の原因も絡んでいる事も結構あります。電化による住環境や交通手段の進歩の結果、楽に生きる事が出来るようになり、基礎代謝は低下、仕事量も減少して、多くのエネルギーを使わなくなった。更に、朝食抜きや夕食のドカ喰い、過度のダイエット、体温を下げる野菜や果物の摂り過ぎ、入浴無しのシャワーだけの生活、体を締め付ける下着や洋服、運動不足による新陳代謝の低下、過度のストレスや自律神経の乱れ(美容通信2009年4月号)、便秘(美容通信2007年10月号)等も体温を低下させていますからね。

    付録編~その他諸々の補足

    欝からの脱出作戦

     甲状腺ホルモンが不足しても、欝っぽくなるんです。甲状腺ホルモンは代謝をコントロールし、体の殆どの臓器をその支配下に置いています。脳みそも例外ではありませんから、当然、機能が低下すれば、落ち込んで、しみじみと不幸だと感じるようになって当たり前なんです、はい。そんな低下症による澱み系おデブに、「もっと運動しましょう」とか「食事に気を使いましょう」、「もっと良く寝よう」等々の、耳タコ状態の陳腐なアドバイスを幾らしたところで、抗欝剤を丼に山盛り飲んだって、絶対治らない。当たり前の話ですが‥。

    オバさんの薄毛対策として是非とも!

     薄毛については以前特集を組みました(美容通信2008年5月号)が、甲状腺ホルモンて観点から補足しときましょう。職場のハゲのオヤジを嘲笑っていた嘗ての小娘連中も、50にもなれば、どんなオバさんだって髪が乏しくなり、一気に老けたイメージになります。甲状腺ホルモンが婆化に伴い低下すると、代謝機能が衰えます。そうすると、限られたエネルギーを、大して重要性が無い髪の毛に割いている余裕なんてありませんから、当然痩せ衰えて、抜け落ちてしまいます。例え、所謂”正常値”であったとしても、ボリュームが乏しくなり、髪型が決まらない更年期以降のオバチャンには、勿論、ファーストチョイスの選択肢にはなりえませんが、甲状腺ホルモンを投与します。甲状腺ホルモンの過多と言うより、実態は、婆化してプロゲステロンって名の女性ホルモンが低下する事で、T3がT4に変換が難しくなり、T3不足に陥った挙句の結果が、中高年の目印でもあるオバチャンの薄毛の大いなる原因の一つです。

    メラトニン

     60歳以上の、謂わばプレ年金世代からの不眠に効果絶大なのが、御存知メラトニン。「睡眠」は最近生活習慣病の第5の要因に昇格し、食生活や運動、飲酒、喫煙の習慣と併せて論じられる事が多くなりました。 日本大学医学部の兼板佳孝准教授らの調査によると、7年間で肥満(BMI25以上)になった人の相対危険度は、睡眠時間が5時間以上の人を1とすると、短時間睡眠の人は1.21。1999年にBMIが25未満の肥満していない人が7年後に短時間睡眠になる度合いを1とすると、BMI25以上の肥満した人が7年後に短時間睡眠になる相対危険度は1.18(日本のある職場の男性(地方公務員)2万1693人について、1999年と2006年の健康診断のデータを基に調査)。両方の結果から、睡眠時間が短いと肥満になりやすく、肥満であると睡眠障害を起こして短時間睡眠の危険度が増すんだそうな。まあ、この調査、男だけだけど。
     まあ、プレ年金世代の「眠れない」巨漢は、一度”メラトニン”って選択肢も考えた方が良いかもね。睡眠の質が向上する事で、後述の成長ホルモンの分泌も多少改善させてくれるので、一粒で2度痩せる(?)系ですしね。

    脳下垂体ホルモン

    image10025B15D先ずは、成長ホルモンの作用を理解する事で、その偉大さを理解して頂きましょう。
    • 若々しく、弾力のある肌!
    • 硬固な骨をGET!
    • H現役!?
    • 免疫力の強化
    • 視力の改善!
    • 脂肪分解・蛋白質合成。つまり脂肪の塊からの脱却って事です。
    蛋白質の合成 成長ホルモンは、筋肉へのアミノ酸の輸送を増加させ、蛋白質の合成を盛んにしてくれます。その結果、マッチョな肉体を好む一種のナルシストや運動選手や、水を飲んでも太るんじゃないか!?って位に代謝が落ちて太り易く(≒筋肉量の低下)なった老若男女のデブ改善にも役立ちます。(美容通信2010年4月号) ・糖質代謝 血糖値を上げ、組織でのエネルギー消費を高めます。 ・脂質代謝 脂肪細胞中に蓄えれていた中性脂肪を分解し、血液中に遊離脂肪酸を放出させます。後は、肝臓で分解され、体脂肪は燃焼するのみ!(美容通信2010年3月号) 正に、天然のS-OPERA(美容通信2011年9月号)なのであります。
    • 記憶力・記銘力が改善

     特に20歳以降では、細胞再生、組織修復を主な守備範囲としています。 それ故にホルモンの分泌が低下すると、つくづく年を取ったな~ぁとしみじみ侘しく思えちゃう、アンチエイジング治療の要とも言うべきホルモンの一つ。無情にも、18歳をピークに、10年で14%づつも減少し続け、”アラ還”の頃には‥無きにしも非ずレベル(!?)に。更に、運動不足やストレス、睡眠不足、過労、炭水化物ばっか喰ってる、合成(!)エストロゲン製剤(美容通信2010年8月号)の内服等で、成長ホルモンの低下に拍車が掛かるとされています。

     このホルモンを少しでも分泌させて、これからの長い長い老後を少しでも若々しく華やいだものにしたいのなら、多少ですが、足掻きようもあります。image1003 ホルモンって代物は、一日中同じ調子で垂れ流ししている訳ではなくて、午前0時から5時までの時間帯に、1日の約70%が分泌されるのです。そして、寝入りばなの90分が最大の分泌時間帯。‥って事は、元々成長ホルモンは、ウェイトトレーニングで壊して、初めて出るもんですから、夜の9時から10時位の時間帯に運動負荷を掛けて、寝る。これが、自分で出来るベストの足掻きかな。加圧トレーニング? 悪くないですよ。でも、精々やって週一回。それも、基本2Kgの軽い負荷に留めるのが大事。だって、ネガティブフードバックが掛かって、体が反対に成長ホルモンの分泌を控える様になりますからね。何でも程々、中庸が大事なんです。
     勿論、上記の運動療法(負荷トレーニング)と併せて、精神療法(ストレス回避、高い質の睡眠→プラセンタのツボ注射(美容通信2009年2月号)やスーパーライザー(美容通信2007年12月号)、点滴療法(美容通信2008年11月号)等)、食事療法(高蛋白質・高アミノ酸)(美容通信2010年1月号)を併用する事で、更なるパワーアップが見込まれます。

     まあ、成長ホルモンは結構値段も高いし、も~どうしようもない時の最終手段とされています。他のホルモンのバランスを整えるだけでも結構いけるものだし、それでも「もう一声!」って思う時は、先ずは安価な成長ホルモンの放出を促すお薬(成長ホルモン放出ホルモンGRH)からトライがお約束。

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    *註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

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    来月号の予告

    遺伝子検査は遂にここまで来た! 完全に悪い仲間に入ってからでは、もう遅い。 ちょっとグレ掛かった段階で、その信号をキャッチする。そして、手を打つ。 ‥まるで、子育てみたいに聞こえますが、これ近頃の癌予防&再発防止の考え方なんです。 <癌予防&再発防止の為の年に1回の遺伝子検査>です。