アイフレイル(ドライアイ・マイボーム腺機能不全・老視(老眼)他)対策旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2023年6月号

アイフレイル

近年、厚生労働省は健康寿命延伸に向けた施策の柱の一つとして、フレイル対策を挙げています。HISAKOの美容通信でも何度か取り上げてきました(美容通信2019年2月号)(美容通信2018年9月号)。この国レベルの健康増進に参画すべく、日本眼科学会戦略企画会議が中心となり、「アイフレイル」対策プロジェクトが開始されました。

 目は、口ほどに物を言う。心や体のコンディションは目にも現れます。目のみならず、全身からのアンチエイジングアプローチは、生き生きとした健康で美しい瞳に繋がります。「アイフレイル」とは、時に感じる見難さや不快感を、単に年の所為にせず、自身の視機能に於ける問題点の早期発見を促す事を一つの目的とした概念です。

コロナ禍に於ける弊害としての眼の病気

マスクドライアイ

 ドライアイは、加齢に伴う眼の(表面の)病気として最もポピュラーなもので、我が国に於ける患者数は、なんと2000万人以上。それも、増加傾向にあります。この傾向に拍車をかけている背景としては、勿論高齢化があります。が、最近は、顔パンツと称されるまでになったwith コロナ時代の必需品、マスクによる「マスクドライアイ」があります。

 密着していないマスクと顔の間の間隙から、息がジェット噴射の様に漏れ出て、それが目の表面を乾燥→目の表面に傷が付く→ドライアイの悪化に繋がります。実際、マスクの装着により、涙液層破壊時間が短縮する事が分かっており、ドライアイを増悪させ、眼精疲労や乾燥感、異物感等の様々な目の不快な症状を引き起こします。

 マスクドライアイ対策としては、マスクと顔の間の隙間を無くするように、テープ等で密着させて、間隙から漏れ出た息で目が乾かないようにする。…しかしながら、マスクドライアイは改善しても、その分皮膚に対する負担が増して、マスク皮膚炎/マスクにきび(美容通信2022年5月号)が増悪してしまう可能性も無きにしも非ず( ;∀;)。となると、程ほどの密着で妥協して、ジクアホソルナトリウム点眼液、レバミピド点眼液、精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液、人工涙液と言った目薬系の助けを借りる。オンライン授業やリモートワークに必須とされる、パソコンやスマホ等によるVDT(visual display terminals)作業を、他人の目を搔い潜って適度に手抜きして流し、休眼時間だけはしっかり確保する。目を温める(温罨)。瞬きをしょっちゅうする。

 

マスク映え/リモート映えのアイメイクが、ドライアイを加速する

 目は、口ほどに物を言う。コロナ禍に於いては、マスクが顔パンツとして生活必需品となり、コミュニケーション手段として口以上に目が重要視されるようになってきました。不適切なアイメイクが眼障害を引き起こす事は、コロナ禍前から広くは知られていました。しかし、コロナ禍では、リモート会議や授業、オンライン飲み会や結婚式!等々と、よりリモート映えするアイメイク、よりマスク映えするアイメイクが求められるようになり、それに伴い、不適切なアイメイクによる眼障害が激増。更なるドライアイの増悪に、拍車をかけているのが現状です。

■アイメイクの罪状を告発する

 左図を見て下さい。眼瞼縁には睫毛が生えており、その後方にはマイボーム腺の開口部が並んでいます。このマイボーム腺は、上眼瞼に約25個、下眼瞼に約20個ある脂腺です。涙液の油層を作り、眼の表面の涙液の蒸発を防いでいます。ところが、不適切なアイメイクにより、その開口部が塞がれてしまうと、涙がどんどん蒸発してしまい、ドライアイ、角膜上皮障害、結膜炎等の眼表面の疾患のみならず、眼瞼炎、麦粒腫と言った瞼の疾患にまで及ぶ場合があります。

 HISAKOは、コロナ禍を契機に、アイメイクも、たまに、2~3ヶ月に1回しかしなくなってしまいました。ところが、それまで結構なドライアイで点眼薬と縁が切れなかったのが、気が付くと、目薬を差す事もなくなってたんです。恐るべし、アイメイク! 

  • アイシャドウ

 含有金属や顔料が涙液を介して眼の表面に迷入し、コンタクトレンズや角膜に付着すると、角膜上皮障害やアレルギー等による結膜炎等の炎症を引き起す事も。

  • アイライン

 アイラインの中でも、特にインサイドラインは、小鹿のバンビちゃんを彷彿とさせる円らな瞳の演出には、必須のテクニックです(但し、上級者向け)。上睫毛の更に内側、つまり睫毛と目の玉の間の粘膜部分に入れるアイラインで、目の際を強調させる効果は抜群です。しかし、目の玉の表面に近過ぎる為、眼障害を来すリスクが高い手技です。

■睫毛パーマとエクステの罪状を告発する

 エクステの接着剤や、睫毛パーマのパーマ液によるトラブルも、近年多数報告されています。美容師免許の保有者しか施術を行えないので、専用のサロンでのトラブルは少ないとはされていますが、問題はセルフキットの存在です。本来ならば、事前のアレルギー確認の為のパッチテスト検査が必要ですが、それを省略してアレルギーによる眼瞼炎の憂き目に遭ったり、誤った位置に付け睫毛を貼り付けて、自分の睫毛を押し下げ、眼の表面に傷を付けて角膜上皮障害を起こしたり、パーマ液が目の中に入って角膜炎を来したりと…、お財布に優しい時短キットによるトラブルは目に余るものがあります。

■カラコンの罪状を告発する

 激盛りが簡単に叶うカラコンも、ドライアイや角膜上皮障害、巨大乳頭結膜炎等の原因になる可能性があるだけでなく、感染による潰瘍形成、穿孔等の重篤な合併症を引き起こす事があります。カラコンも、通常の視力矯正を目的とするコンタクトレンズ同様に、医薬品医療機器法にて厳格な規定がありますが、大型量販店やネットでお手軽に安価に購入出来る製品の中には、未だに認可外の物が溢れているのも事実。カラコンは、グループⅠの素材で製造され、酸素透過性が低く、また、本来は着色剤が眼の表面に直接触れないようにサンドウィッチ法で製造されるものですが、これがなされずに、着色剤が露出したままの粗悪な製品も存在しています。この様な製品上の性悪レンズの問題だけでなく、使う側のコンプライアンスの不良や不適切な管理も、眼障害を引き起こす原因になります。

ドライアイ・マイボーム腺機能不全に対する、アンチエイジングアプローチ

 ドライアイとマイボーム腺機能不全は、コインの裏表の如く、切っても切れない根深い関係にあります。疫学調査によれば、ドライアイの約86%が、マイボーム腺機能不全が原因だそうです。どちらの病気も、加齢を始めとする様々な要因が絡む事で、発症します。日本でのドライアイの罹患人口は、少なく見積もっても800万人。通院をせずに市販点眼薬を使用している、所謂隠れドライアイも含めると、約2200万人いると推測されています。

ドライアイ

 ドライアイは、「様々な要因により、涙液層の安定性が低下する病気であり、眼の不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴う事がある」と定義されている、多因子性疾患です。近年、ライフスタイルの変化や高齢化により、更に罹患率が上昇しています。

 長らく、ドライアイでは「涙液が少なくなっている」と思われていましたが、今では、「涙液の不安定性」が本態であるとの認識が広まっています。ドライアイの要因として、環境要因は大きく、パソコンやスマートフォンによるvisual display terminals(VDT)作業や冷暖房等の空調、コンタクトレンズの長期・長時間装着等が挙げられます。加えて、夜型の生活、食生活の変化、運動不足等のライフスタイルの影響も指摘されています。

 近年行われた疫学調査からの報告によると、オフィスワーカーの於けるドライアイの罹患率は、疑いを含めると6割を上回っているそうです。ドライアイの患者さんに共通して言える事は、運動量が有意に少なく、メタボの人では涙液が少ないと報告されています。恐ろしいことに、ドライアイは労働生産性を悪化させ、うつ病と相関し、ドライアイの症状が重くなる程に幸福度が下がり、睡眠の質も低下するんだそうです。

 因みに、泪橋は、一世を風靡したボクシング漫画「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈を教えた師匠の丹下段平が、橋の下に「丹下拳闘クラブ」を構えていた事で知られます。昔、と言ってもコロナ前のほのぼのとした時代の話ですが、山谷のドヤ街から、ホームレスがシャッターと一体化した三ノ輪の夜の商店街を抜けると、泪橋って交差点がありました。あしたのジョー世代のHISAKOとしては、うるうると感慨深いものがありましたが、今はどうなっているのかしらねぇ。

 

マイボーム腺機能不全

 マイボーム腺機能不全とは、「様々な原因によって、マイボーム腺機能がび漫性に異常を来した状態で、慢性の眼不快感を伴う」と定義されています。

 マイボーム腺は、上下瞼に約20~25本づつ存在する外分泌線で、油成分を分泌し、涙液の蒸発を防ぎます。機能不全を起こすと、灼熱感、瞼が重く、開け難くなります。マイボーム腺機能不全は、主にアジア人に多い疾患で、日本に於ける疫学調査では有病率は30~50%。男女共に、40歳以上で、年齢と共に増加傾向を示しています。

 前部眼瞼縁炎は、一般的に予後良好なマイボーム腺機能不全の原因の一つではありますが、最近増加傾向にあるのが、毛嚢虫Demodexによるもので、治療抵抗性を示します。繰り返す霰粒腫の原因としても、毛嚢虫Demodexが関わっている事が分かっています。

 最近では、前述のインサイドラインの様な粘膜メイクが人気ですが、アイメイク製品は多くが油性で、マイボーム腺の開口部を塞いでしまい、脂質の固化に繋がります。マツエク(睫毛エクステンション)も然り。メイクを盛る技を指南する情報は世の中に氾濫していますが、何故か、オフするテクニックについてはあんまり目にしないんですよね。

 

ドライアイとマイボーム腺機能不全の治療

 処方点眼と、患者さん自身が行うケアが治療の中心になります。が、最近では、サプリメントや光治療IPL(←HISAKOのクリニックには皮膚に対する器機しかありませんが、世の中には眼科用のIPLなるものもあるんです!)の有効性が報告されています。

■眼瞼清拭(リッドハイジーン)

 リッドハイジーンの目的は、マイボーム腺開口部で固形化してしまった脂質や角化組織を除去し、菌量を軽減するだけでなく、マッサージ効果によりマイボーム脂質を排出する事にあります。毎日の日課として行っているだけで、トラブルを可なり軽減出来ます。

 アマゾンを開くと、リッドハイジーン用のクレンジング剤が目白押し! 特に、毛嚢虫Demodexにはティーツリーオイルが有効である事が既に分かっており、ティーツリー配合クレンジング剤が推奨されています。左図は、Wikipediaから拝借した写真です。オーストラリアのみに分布する、フトモモ科コバノブラシノキ属の常緑植物です。精油のティーツリー油はこの植物の葉から抽出されたものです。先住民族のアボリジニの間では、この葉をつぶして患部につけ、上から粘土パックで覆い、ケガや皮膚の治療等に使われてきまた。第二次世界大戦では、ティーツリーオイルは、オーストラリア兵の救急箱の常備薬だったそうです。

■温罨法

 通常では、28~32℃程度とされているマイボーム腺脂質の融解温度が、マイボーム腺機能不全では、マイボーム腺脂質の融点が上昇していて、溶け難くなっているそうです。温罨法で、目の回りを温める事で、マイボーム腺脂質の融解・排出が容易になるだけでなく、睫毛の根元にこびり付いているフケもどきや瘡蓋等を柔らかくしてくれます。ですから、リッドハイジーンの前に行っておくと、効果がUPします。最近は、霰粒腫にも効果的との報告があります。

 ホットタオルは、手軽で且つ安上がりな方法ではありますが、直ぐ冷えてしまうのが欠点。適性温度は40~45℃。眼瞼及び眼瞼結膜が十分に温められるが、角膜には影響を及ぼさないのが条件ですから、ホットタオル以外のグッツに頼る方が良いのかも。

■サプリメント

 ドライアイとマイボーム腺機能不全発症の背景には、酸化ストレスがい大いに関与しています。サプリメントは、この酸化ストレスに介入する事で、ドライアイの悪循環を断ち切る!と期待されています。特に、EPA(美容通信2010年6月号)・DHAを中心としたω3系脂肪酸(美容通信2020年10月号)は、マイボーム腺機能不全に効果的である事は、以前から報告されていましたが、主なメカニズムは、炎症性サイトカインの生成抑制と考えられています。近年では、ω3系以外にも、マイボーム腺脂質に多く含まれる脂肪酸のオレイン酸、アマニ油等のαリノレン酸(美容通信2021年4月号)、ビタミンD(美容通信2023年3月号)(美容通信2013年3月号)等が有効成分として注目されています。実際、臨床試験に於いても、自覚症状の改善が認められており、パソコンの作業が長かったり、コンタクトレンズユーザーだったりと、危険要因が多い人に特にお勧めです。

■ドライアイ・マイボーム腺機能不全治療としてのIPL

 HISAKOのクリニックには、お肌の光老化治療の為のIPL(美容通信2023年4月号)(美容通信2003年5月号)しかないんですが、眼科さんには、ドライアイとマイボーム腺機能不全用のIPLが導入されています。炎症の抑制、マイボーム腺の詰まり溶解、毛嚢虫Demodexの軽減がそのメカニズムとされ、実際の臨床研究に於いても、自覚症状の改善や涙液安定性の改善が報告されています。まあ、端的に言えば、温罨法の器械版なんですが、最近は眼瞼の形態が改善するとの報告もあり、組織の機能改善に役立つ事が分かって来ました。…温罨法の器械版だけなら、う~んなんですが、形態改善って付録もと耳にすると、ちょっとそそられます。まずは、学会の展示場で試してみて、うちの子にしたい!と思えるようなら、養子に迎えようかと思っています。

老視(老眼)と新型コロナ

老視(老眼)

 個人差があり、一概には言えませんが、一般には40歳前後、早い人では30歳代半ばあたり、遅い人でも50歳代から60歳あたりまでに、近くのものにピントが合い難くなって来たと自覚するようになります。水晶体の弾性が失われて調節力が弱まり、近くのものに焦点を合わせるのが困難になってくる為で、老視(老眼)とも呼ばれ、年を取った証拠と自嘲と共に受け入れるしかない現象とされてきました。しかし、実は、20歳前後から(厳密にいえば10歳頃から)調節力の減少は始まっており、日常生活で字を読む時の距離である30cm前後が見え難くなり始めます。ですから、本当は老視(老眼)ではなくて、元服眼と呼ぶべきなんですが(笑)。一般的には、60歳までには調節力の減退は落ち着くとされています。因みに、元々近視の人は、裸眼で近くが見やすいので、より調節力が必要な遠視の人よりも、老視(老眼)による症状が軽いとされています。

 治療としては、自分の屈折度数、調節機能、生活様式、趣味、仕事に合った眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、水晶体や角膜手術が挙げられます。

 最近、TVのCMでめっきり見掛けなくなってしまったハズキルーペですが、ハズキルーペは、単にモノが大きく見えるように拡大してくれる虫眼鏡に過ぎません。老眼鏡は、加齢で衰えた筋力の代わりを代用するもので、両者は似て非なるもの。どちらかで全ての用を足してしまおうなんて横着な事を考えずに、老眼鏡でも見えない・読めない細かい文字には、補助的にルーペを使うのが正しい使い方なんです。

 

老視(老眼)は、大いなる経済的損失である

 Frickeらの研究では、人口の25%にあたる、18億人が老視(老眼)と考えられています。その中で、8億3000万人が矯正不十分な為、近業が困難であり、老視(老眼)の45%が支援が必要な状態です。また、Berdahlらの研究によれば、35歳以上の最大90%に老視(老眼)症状があり、老視(老眼)があると生活の質のスコアが最大22%低下していたそうです。老視(老眼)矯正をしない人の、最大約80%では、近業に支障が認められました。老視(老眼)の人の12%は、日常生活に支援を必要とし、鬱傾向や自信の低下を来していました。50歳未満の年代で、老視(老眼)による生産性の低下は、2022年6月の時点で、全世界で110億ドル(約1兆4300億円)で、2011年の全世界総生産の0.016%に相当します。また、対象を65歳未満にまで広げると、254億ドルに達します。

 

老視(老眼)と新型コロナ

 通常、老視(老眼)の程度は年齢と強い相関が認められるものですが、コロナの流行を境に、年齢以外の因子、例えば、テレワークやオンライン講義が推奨され、web画面等の視聴時間の増加によって近業が増え、若いのに、調節疲労による調節能力が低下し、老視(老眼)が増加してしまいました。

 

老視(老眼)症状の男女差と幸福度

 男子は女子に比して、老視(老眼)症状が強く早期に発症し、老眼鏡の使用開始年齢も9ヶ月位早いとの報告があります。老眼鏡を使用している男子では幸福度が低く、老視(老眼)症状を感じている男子は、女子と異なり、睡眠が不良だったそうです。この様な男女差の背景としては、女子と違って、男子では日常的に遠方重視の眼鏡やコンタクトレンズ等の矯正器具を使用している事が多い為、老視(老眼)症状が出現しやすく、これが幸福度や睡眠の低下を招いていると推測されています。

 最近の研究によれば、老視(老眼)による近見障害は、両眼近方視力が1.0と良好な段階から生じる為、老視(老眼)の診断と適切な治療介入は早期に行う必要があるとされていますが、未だそれに対し適切な診断基準が確立されていないのが現状です。

 

老視(老眼)と睡眠習慣、そして年収

 40~59歳の2000人に調査を行ったところ、起床時間が遅い程、老眼鏡の使用開始年齢が早かったそうです。また、同じ調査で、世帯年収を100万円単位で階層化して解析した結果、収入が低い人ほど老眼鏡の開始年齢が早かったそうです。前者については、規則正しい生活習慣は、老視(老眼)を含むアンチエイジングの基本と言えますが…、後者はどう解釈するのが良いのか知らん。

 

老視(老眼)とドライアイ

 ドライアイは、高齢者や女性で罹患率が高く、点眼や涙点プラグ等で治療をします。因みに、涙点プラグは、右図の様な、直径0.5~0.8mmくらいのシリコンの栓。HISAKOのクリニックでは行っていませんが、眼科さんで健康保険で入れてもらえます。まあ、お風呂の栓をするのと同じで、浴槽にお湯ならぬ、自前の涙が溜まるので、眼が乾かない!って超単純な理屈の治療。唯、元々涙は流す為の排水管がセットで配管されている事が前提なので、特に異常がなければ、ずっと付けたままでいることも可能ではありますが、眼の老廃物や埃、異物等の排出が滞るので…、まあ、眼科の先生と相談しながら、ケースバイケースの治療かな。

 中高年のドライアイの患者さんでは、疲れ目を訴える事が多く、老視(老眼)もその原因の一つと考えられています。

 

老視(老眼)と緑内障

 緑内障は、40歳以上の日本人の約4%が罹患しており、視神経障害によって、失明の可能性がある怖い病気です。眼圧を下げる目薬が、第一選択治療薬とされていますが…、このお薬、副作用で睫毛が長くなっちゃう。それを逆手に利用したのが、ラティス(美容通信2009年5月号)ですが、眼には点眼しないで、上睫毛の根元にのみ塗るのがお約束なので、点眼時の様な毛様体筋や毛様小帯にまで作用が及ぶ事を殆ど考慮する必要がありません。しかし点眼では、水晶体の調節機能への影響が発生し、老視(老眼)の進行が早まるんだそうです。

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