貴女は、何デブ？

　貴女は、何デブ？　下の３つから選ぼう。対策も違うよ！
エントリー・ナンバー１は、部分デブさん。
　そこだけの事なので、基本的には脂肪吸引がオススメです。

エントリー・ナンバー２は、ジャンキー・デブさん。

　全身に贅肉が付いた、脂っこい食事、特にジャンキー・フードが大好きなおデブさんで、我慢が嫌いなタイプ。脂肪吸引ではメリハリは付けられるけど、痩せる訳ではないので、ダイエット・ピルの中でも、ゼネカルがオススメです。

エントリー・ナンバー３は、ノンストップ・デブ。
　カツサンドでも、ポテトサラダでも、セロリ漬けでも、お握りでも、兎に角、食欲が止まらない。そんな貴女には、ダイエット・ピルの中でもメリディアがオススメ。一錠で24時間、幸せです。

ダイエット・ピルの歴史

　先ずは、ダイエット・ピルの歴史からお勉強しましょう。

• ～1940年代

　1933年、覚醒剤の一種であるアンフェタミンが合成。
第二次世界大戦時、スーパー軍隊（食事や睡眠を取らなくても戦える兵士！）を作る為に、アンフェタミンが使用される。

• 1950年代

　便秘薬が一般ピープルの間で流行。
　食欲抑制剤処方箋薬として、アンフェタミン登場。
　‥が、アンフェタミンは食欲抑制効果については絶大を発揮するもかかわらず、情緒不安定、動悸、痙攣等の副作用も大きい事が判明。その為、医療用としては、発作性睡眠と注意力欠如障害に使用が限定。ストリート・ドラッグとしては、”ペップ・ピル”とか”スピード”とか”ブラック・ビューティーズ”の愛称（？）で呼ばれ、人気を博す。

• 1960年代

　アンフェタミンの様な中毒性や興奮作用がなく、食欲抑制効果だけを持った薬の研究が密かに進められていた。

• 1970年代

　60年代の研究が一気に花開いた時期！　フェンタミン、フェンジメトラジン、ジエチルプロピオン、マジンドル等が、処方箋薬として登場。
　巷では、断食ダイエットとか、高蛋白質ダイエット、低脂肪・高炭水化物ダイエットなどの他、フルーツ・ダイエット、お米・ダイエット（アジアの女の子はデブが少ない）、ブロンクス・ダイエット（アイスクリームやお菓子を飽きるまで喰い続けると、本当に飽きる日が来る）等など、玉石混合、百花繚乱のダイエット（法）・ブーム到来！

• 1980年代

　ジェーン・フォンダのエクササイズ・ビデオ”ワークアウト”が一大ブームに。
　ダイエット食品も花盛り。

• 1990年代～現在

　フェンタミンとフェンフラミン（フェンフラミンは抗鬱薬として開発される過程で、食欲抑制効果がある事が発見！）を組み合わせたフェンフェン（パンダにあらず）が登場。
　フェンフラミンを主成分とするリダックスが登場。が、フェンフラミンは、長期服用で心臓の血液循環に問題を来たす可能性がある事が判明し、フェンフェンとリダックスは回収に至る。
　温厚知新１。高蛋白質ダイエット等の、過去のダイエット法がリバイバルでブームに。処方箋薬のナチュラル版＝ダイエット・サプリメントが流行る。
　温厚知新２。アンフェタミンが、最近は興奮剤や性的刺激剤として、ティーン・エイジャーの間で最近流行再燃中。
　ゼネカル、メリディア、登場！

　怖いと、感じましたか？　そう、ダイエット・ピルは薬である以上、効果と副作用は背中合わせ。だから、病院でキチンと管理をしながら、服用する事が大事なんです。誰ですか、＜痩せ薬＞って、過去の遺物である”スピード”を激安サイトから個人輸入しちゃった人は！　超危険！　それに個人輸入は、犯罪でもあるんです。何で？　私の勝手じゃない？　ブブブーッ！　では、次の章で、法律に詳しい子先生から解説をお願いしましょう。

個人輸入と言う甘い罠

未承認薬をインターネットで販売するのは、日本の薬事法違反。本来は、＜海外滞在経験者が現地で服用していた医薬品を帰国後も続けて服用する＞、その為に認められているのが個人輸入なんです。だから、個人が自己責任のもとに、第三者に譲渡・転売したりする事無く、定められた分量（通常２か月分。メリディア等の要指示薬は１ヶ月分）以内で、って事。これを良い様に拡大解釈したのが、個人輸入の代行を錦の御旗に掲げたネット販売業者です。98年10月、バイアグラの個人輸入急増で、これを重く見た厚生（労働）省は薬事法違反として取締りを強化しました。が、販売業者は商品名を伏せ字で対応。まあいたちごっこですよね。

処方箋薬をインターネットで輸入代行するのは、現地の法律違反。

　ゼネカルもメリディアも、処方箋薬。つまり病院にかかって、医師が治療上必要だからと判断して、処方されるお薬（医薬品）です。ですから、医師の処方箋なしで、業者は個人に販売する事は法律で禁じられており、販売出来ません。アメリカのある州の法律では、（業者が）正規の処方箋を持たない者に処方薬を販売すると、最高で20年の実刑に処されるそうです。それ位、医薬品に対しては厳しい法律が定めれれているんです。じゃあ、輸入代行業者はどうしてこれらの薬を手に入れているかって？　患者に成り済まし、現地の医師に処方箋を書いてもらったり‥。最悪の場合、粗悪な模造品だったりする事も亡きにしもあらず。

違法な薬を買った貴女の処分は？

　輸入代行業者が日本と現地の両方の法律違反を行っていたとしても、買った貴女は罰せられない？　正確には現時点では、日本ではセーフ。でも、厚生労働省が懸案として問題視しているのも事実。今後何らかの規制が行われるでしょう。日本の性格としては、多分、命に関わる大事件が起こってからでしょうけど‥。まあ、時間の問題でしょうね。じゃあ、薬大国のアメリカでは？　アメリカでは、買った人も処罰の対象になっちゃうんですね。例えば、ある州では、メリディアを不正に購入した場合、100錠以上で最高20年の実刑、50錠以上で10年、１錠で１年の実刑なんですよ。‥ははは～っと高笑いしている貴女！　アメリカでは、さっき、不正に買った人も処罰されるって書きましたよね。アメリカでは、アメリカ国内だけじゃなくて、国外でも厳重取薬に関する法律を犯した者は、入国出来ましぇ～ん。ちゃん、ちゃん。

　さあ、個人輸入の怖さも解って頂けたかなぁ？　それでは、本題に参りましょう。紆余曲折を経て、現在最も安全なダイエット・ピルとして注目されているのが、ゼネカルとメリディア。日本でも、病院で多く処方されているお薬ですよね。次の章で、詳しくみて行きましょう。

ＸＥＮＩＣＡＬ（ゼネカル）

　10年程前、スペインのマジョルカ島でバカンスを楽しんでいた科学者が、偶然に脂肪分分解酵素の働きを抑制する作用を持った細菌を発見。ここから、ゼネカルの研究が始まったんです。

　ゼネカルは、1998年に、世界で始めて脂肪吸収を直接ブロックするダイエット・ピルとして華々しくデビュー。ヨーロッパを始めとする17カ国で、100万人以上のおデブちゃんを治療しました。その実績から、1999年４月、アメリカでも処方箋薬としてＦＤＡ（食品医薬品局：日本で言うなら、厚生労働省のようなお役所）の認可を受けたんです。だから、お上のお墨付きのダイエット・ピルと言われる訳なんですね。

　さあ、細かくゼネカルの解剖と行きましょう。

ゼネカルの作用機序

　ゼネカルは、腸で脂肪分を30％カットします。これが、ゼネカルがゼネカルたる所以で、他のダイエット・ピルの多くが血液を介して脳みそに働きかけて作用するのに対し、ゼネカルは腸で直接脂肪の吸収をブロックします。これが非常に安全性が高い理由でもあります。

　さあ、下の図を見て下さい。銭丸ちゃんのお腹の中の模式図です。

　ゼニカルを服用する前の銭丸ちゃんのお腹の中を見てみましょう。大好きなデメルのザッハトルテ、なんと、丸呑みしました！　ザッハトルテ、早いぞ早いぞ、食道を一気に転げ落ち、胃に到着。此処で強力な胃液の洗礼だ！　どんどん分解され、みるみるうちにトリグリセリドだ。ここまでちっちゃく分解されると、ザッハトルテだった事を連想させる物は何もない！　だが、本質は砂糖と脂肪分の塊。三つ子の魂百までとは言ったもんだ。脂肪分解酵素リパーゼの援軍を得て、先鋭部隊の脂肪酸に早替り。どんどん小腸の壁を突き抜けて、突き抜けて、突き抜けて‥、脂肪として沈着する。貴女の腹に、アゴに、二の腕に、太腿に、尻に‥。こうして、デブが誕生する‥。（一部小堺一機的に読んで下さいませ。ほほほ。）

　一方、ゼニカル後の銭丸ちゃんのお腹の中はどうなっているでしょう？　胃から小腸へ流れたゼニカルちゃんは、チョコレートケーキの脂肪分より先にリパーゼと結合！　本来ならリパーゼと結合し、分解されるであった脂肪分は、吸収されずに、そのままウンコに混じって体外に。‥これって、凄くない？　極論すればぁ、チョコレートケーキを食べながら、ダイエットが可能って事だよね。

　でもぉ、脂肪が全くないと、やっぱり体に悪いんとちゃう？　そうです。脂肪は、燃料。これが不足すると、北朝鮮の様に停電したり、挙句人民が餓死したり、凍死しちゃいます。それだけじゃなくて、脂溶性ビタミンの吸収の為など、体を円滑に機能させるのに、脂肪は欠かせない潤滑油でもあります。だから、脂肪はゼロじゃ困るんですね。

　ゼニカルはお馬鹿じゃありませんから、脂肪分を全てカットするなんて事はいたしません。リパーゼと結合して脂肪の吸収をブロックするのは、食べ物の中に含まれる脂肪の約30％だけ。つまり、450ｇのバターの塊をホットケーキに乗っけて食べても、150ｇのバター分は吸収されずにお尻から出ちゃうって寸法です。

　因みに、ゼニカルは一日3回、食事中か食後1時間以内に飲んで下さいね。一度に沢山飲んだからって、ブロックする脂肪量に変化はありません。悪しからず！

• ワンポイント・アドバイス・１

　ゼネカルは、食事中若しくは食後１時間以内に１錠が基本。でも、食生活に応じて、夕食時に１錠だけとか、ウィークエンド集中型とか、ライフスタイルに合わせて色々プランを立ててね。

• ワンポイント・アドバイス・２

　ゼネカルは、服用後に食べた食べ物の脂肪をブロックするものだから、ご飯を食べてない時に飲む必要はないのです。１日１回しかご飯を食べない人は、１日１回飲めば宜しい。

ゼネカルの副作用

• 下々のお話

　ゼネカルは、成分の99％が、ブロックされた脂肪分と一緒にウンコに混じって出て行きます。これが、ゼネカルが安全と言われる所以。だって、血液の中に入って体中を回んない＝体内に殆ど吸収・蓄積しないって事なんだもん。

　腸にダイレクトに働くゼニカルの副作用は、だから胃腸系のみ。皆んな、ウンコ絡みの症状なんです。

＊油ジミ
＊ウンコちょい混じりのおなら
＊急にウンコがしたくなる
＊便器に油が残ってる
＊油っほいウンコ
＊ウンコに行く回数が増える
＊下痢っぴー

　でも、慣れると大丈夫になるみたいね。統計によると、ゼニカル２年生に進級すると、１年生の頃副作用を訴えていた児童も６分の１に減っちゃうみたいよ。でもね、油っぽい物ばっかり食べていると、腸内で発酵、痛み、下痢と言った症状が強くでちゃうので、なるべく油っぽい物はお控え下さいね。（一説には、この副作用が嫌で嫌で、脂っこい物を食べないようになるから、食生活の改善になって良いんだとか！？）

• ビタミン類との関係

　そして、もう一つの注意事項は、ビタミン不足になる可能性がゼロではない事。機序の章でも述べましたが、脂肪がないと、油に溶けて吸収されるビタミン群（ビタミンＡ、Ｄ、Ｅ、Ｋ＆ベータカロチンetc.）が不足しちゃう可能性があるんです。

　ビタミンＡって何だ？　Ｄは？　Ｅは？って、家庭科が超苦手だった貴女の頭は、ウニに状態？　簡単にビタミン群の働きを解説しちゃいますね。そんなの常識！って貴女は、省略してもＯＫです。
＊ビタミンＡ：不足すると、鳥目になって、夜トイレに行く時に蹴躓く。
＊ビタミンＤ：カルシウムの吸収を助けてくれる、骨太家族のお母さん的存在。
＊ビタミンＥ：貴女の細胞が錆びるてボロボロになるのを防いでくれる、錆止め。
＊ビタミンＫ：肝臓が血液を固まらせる成分を作ってくれるんです（鼻血が止まらなくなっちゃうと、ヤバイよね！）が、このビタミンＫがいないと、作れない。噂によると、骨粗しょう症に関係があるとも‥。

　まあ、こんな連中が一匹もいなくなっちゃうと、体は当然大事件！　でも、ゼニカルは脂肪分の30％だけブロックするだけだから、実際上問題となる事は無い！と発売元のロシュ社の人は言ってます。が、昔の人は良く言ったものです。備えあれば憂いなし。サプリメント会社の回し者ではありませんが、飲んどく方が無難ってもんです。

残念ながら、貴女はゼネカルを服用出来ません。

　残念ながら、貴女はゼネカルを服用出来ません。
＊正常な消化吸収が出来ない人（慢性吸収不良）
＊胆嚢不良
＊妊娠中及び授乳中の御婦人：安全性が確立していません。貴女のベビーちゃんが最優先事項よ。
＊オーリスタット及びゼネカルの成分にアレルギーのある人
＊18歳未満のお子ちゃまは、禁止！

ＭＥＲＩＤＩＡ（メリディア）

　メリディアは、アメリカの食品医薬品局（ＦＤＡ：日本の厚生労働省のようなお役所）が認可したダイエット・ピルですが、元々は抗鬱剤として開発されたお薬なんです。ところが、本業では全く効果を証明出来ず、日の目を見る事はありませんでした。

　‥まあ、お薬の開発なんて、死ぬ程沢山の失敗とほんの一握りの成功から成り立っているものなので、別に悲劇でもなんでもないんですが、この薬がラッキーだったのは、その臨床試験中に食欲をコントロールする事が証明されちゃった事。どう言う事かって言うと、鬱病の人と肥満の人って、そもそも非常に生物化学的なプロフィールが似通っている人種で、セロトニンの量が少ないんですね。セロトニンと言う神経伝達物質は、脳みその中でも食欲をコントロールするエリアに働いて、満腹感を感じさせてくれる成分。だから、これが少ないと、幾ら食べても満たされない。だから、食べる。ところが、メリディアを飲むと、このセロトニンの分泌を正常に戻してくれる（これが、セロトニンの分泌を増大させたフェンフェンやリダックスとの大きな違い！）ので、食べたい！って欲望を抑えられます。だから、食べなくて済む‥。メリディアは、過食症向きのお薬なんですね。それに、ちょっとだけだけど、代謝率も上げてくれると言う、美味しい付録も付いてます。

　でも、全身に作用しないゼニカルと違って、副作用もちょっと深刻な事も。
＊口の中がカラカラなので、ミネラルウォーターのボトルを手放せない
＊ウンコが出ない女＝便秘症の女
＊眠れない‥
＊め、めまいが‥
＊ゲロッピー
＊血圧が上がるので、高血圧の人はダメよ！
＊全力疾走もしていないのに、心拍数が上がる、とかぁ、まぁ、色々！

（註：2004年1月1日の作成の為、総額表示になっていません。本体表示です。悪しからず！）

＊註：HISAKOの美容通信に記載されている料金（消費税率等を含む）・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金（消費税率等を含む）・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

※治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。