原点回帰～洗浄

　ハイドラフェイシャルは、米国での臨床研究に於いて”フォトフェイシャル（IPL）よりも高い肌再生効果”が実証されています。実際、HISAKOも体験して、惚れ込んで買ってしまった訳ですが、ホントなんです。たかがしっかり洗浄して、ちょこちょこっと皮膚に対する有効成分をその後に浸透させる程度の、まあ実にベーシックな施術を行っただけなのに、なんです。
　…”洗浄”と言うフェイシャルの原点を、蔑ろにしていた積りは全然なかったのですが、もう一度しっかり見直すべきなんだろうなぁ…。幾ら高性能のレーザーを照射したって、皮膚に汚れが残っていては、十分な結果を引き出せなくて当たり前。

　ハイドラフェイシャルは、色々なピーリングを組み合わせたハイドロダーマルアブレーションシステムです。先ず、リンパドレナージを行います。次にウェットダイヤモンドピーリング（お水を掛け流し状態にしながら、ハイドロピールチップで角質を削り落とす）で角質を荒取りします。唯、このお水とやらが只者ではなくて、駄目押し的に行うケミカルピールング剤が含有されているのです。この際、目的（美白とか、たるみとか、ニキビとか…）と当日の肌の状態に合わせて、薬液と追加処置に使用するチップを選択します。以上のダブルピーリングで、しっかり洗浄過程は終了。オマケ的に、2種のペプチド（コラーゲン産生促進、ボトックス様作用の2種類のペプチド）を肌に浸透さます。これにより、細かいシワの改善と肌全体にハリをが期待出来ます。最後に、LEDライト（RED若しくはBLUE）セラピーで仕上げ。
　夫々のステップは低侵襲ですが、５つのステップが積み重なる事で相乗効果が出るんです。赤味や腫れ等のダウンタイムがないので、施術終了直後からメイクもOK。1回のトリートメントでも、肌の環境を整え、質感、色素、毛穴、乾燥等が改善するので、忙しいお仕事ガールにも最適ですが、大掃除が主たる任務が故に、肌のターンオーバーに合わせて月1回のトリートメントが推奨されます。
　勿論、フォトフェイシャル（美容通信2003年5月号）やメソセラピー（美容通信2006年6月号）、レーザーフェイシャル、ファインリフト（美容通信2012年5月号）、ボトックス注射（美容通信2003年10月号・美容通信2010年11月号）等々他の施術と、組み合わせが可能です。

ハイドラピール

　最初はリンパドレナージュからスタート。リンパの流れを良くして、ハイドラフェイシャルの治療効果をUPしてくれるお通し的メニュー。一緒にプラセンタのツボ注射（美容通信2009年4月号）やスーパーライザー（美容通信2007年12月号）を追加すると、更に効果倍増！かな。

　ハイドラピールは、左図の様な鑢で、肌を洗浄しながら角質を荒取りするもので、単独でもニキビ跡や傷跡や妊娠線の治療にも使われます。鑢の目は、その目の粗さにより4種類ありますが、肌の状態と部位に合わせて選択します。常にウェットな状態で行うハイドラピールは、ドライな状況で行う通常のダイヤモンドピールと違って、汚れや皮脂をふやかしながら鑢掛けを行う事が出来るので、肌の負担が少ないのが利点です。
　右図を見て下さい。有効成分豊富な3種類のSkin Solutionから貴女の肌に最適な液を選択し、イメージとしては滝に打たれた修行僧状態にしながら、水流により汚れや皮脂を浮かし、毛穴の奥まで竜巻クレンジング!!を行います。
このSkin Solutionには、どれもケミカルピーリング剤が含まれています。Active-4には乳酸が、GlySalにはグルコール酸とサリチル酸が、Beta-HDにはサリチル酸が、グルコサミンHCLや酵母エキス、蜂蜜エキス、スピレア抽出エキス等々の有効成分と一緒に含有されています。

　小鼻の辺りとか、ニキビ、背中等々と、場所によって削りを更に極める必要がある場合は、先端のチップをダイヤモンドからHydroPeel Tipにチェンジ！　多数のエッジが付いていて、これで皮膚をこそげ落とす事で、研磨・剥離します。まあ、剥離された皮膚は、スパイラル構造の水流に乗って、吸引され、廃液と共に下水道へ直行!!!!!!!!!
　このチップ5種類もあるにも拘らず、見た目的には、ホント、洗濯機の部品か!?って感じです、はい。

　しっかり洗浄した後は、消炎鎮痛効果のあるAntiox-6で、クールダウン。抗酸化物質に富んだセラムが、お肌に潤いを与えて、肌環境を整えてくれます。

ダーマビルダーで、シワの改善とハリを獲得！

　若返りペプチド複合体との異名のあるダーマビルダーDermaBuilderは、2種類のペプチド（オクタペプチド-3とパルミトイルジペプチド-5複合体）が配合されています。この両者の相乗効果で、①ボトックスと同様のシワ改善効果と、②長期的なコラーゲンの増生を促して肌を引き締める効果が期待出来るのです。　

有効成分クローズアップ～オクタペプチド-3

　オクタペプチド-3は、ボトックスかと問われると答えは否なんですが、類似物質です。筋肉の収縮によって引き起こされるシワを出来難くしてくれる効果のあるペプチドなのです。
　顔の表情を司る表情筋は、神経-筋シナプスから放出された「縮め！」ってシグナル（神経伝達物質）を受け取って、初めて収縮出来ます。オクタペプチド-3は、「縮め！」ってシグナルを受け取る際の段取りの1つであるSNAR複合体形成を横取り（競合的阻害）する事で、シグナルが伝わらないようにするので、縮めない。つまり、シワが寄れなくなるんです。

In Vitroでの効果を検証します

• オクタペプチド-3は、SNARE複合体の形成を阻止して、シワを改善効果をUP

　オクタペプチド-3による横取り（競合的阻害）により、本来のSNAR複合体が形成出来ないと、「縮め！」ってシグナルがきちんと伝わらなくなるので、シワは減る。つまり、シワの改善効果とin vitroのSNARE複合体形成量は、反比例の関係にあります。
　右図を見て下さい。天然オクタペプチド-3（陽性対照）と比較して、オクタペプチド3N末端部位のペプチド類似体の競合的拮抗効果を評価する為に、SNARE複合体を形成するシンタキシン及びオクタペプチド-3の能力を測定しました。陰性対象としては、熱とそれに伴う熱分解を使用しました。オクタペプチド-3は、そこそこ（笑）SNARE複合体の形成を阻止してますよね。

• オクタペプチド-3は、カテコールアミンの放出を阻害して抗シワ作用を発揮

　カテコールアミン放出の阻害は、液体シンチレーションカウントを用いて、神経伝達物質のアドレナリンとノルアドレナリンを測定しました。クロム親和性細胞は、トリチウム神経伝達物質とオクタペプチド-3によって培養しました（100μM）。

• オクタペプチド-3は、グルタミン酸の分泌を用量依存的にではあるが抑制する

　グルタミン酸は、神経伝達システムに於いて最も豊富に存在する神経伝達物質であり、その分泌量によりアセチルコリンの放出量を左右します。オクタペプチド-3とボツリヌス毒素A（陽性対照）のin vitro活性と比較して、初代培養神経細胞に於けるグルタミン酸放出量を測定しました。。ボトックス程ではないにしろ、頑張ってますって感じですね。

In Vivoでの効果を検証します

　オクタペプチド-3は、シワ・小じわの形成を軽減します。
　左の図を見て下さい。10％のオクタペプチド-3溶液を含むクリームを1日2回塗付。治療前と治療後28日目に17名の女性被験者の目の周りの皮膚のシリコンインプリントを採取して、比較を来ないました。明らかに軽減してますよ、シワが！

有効成分クローズアップ～パルミトイルジペプチド-5複合体

コラーゲンは、人夫である真皮の線維芽細胞が作りますが、人夫（線維芽細胞）どもを牛耳っている元締め、まあ時代劇で言うなら口入屋と言うか人入れ業ですかねぇ、こやつらが店を構えているのが真皮-表皮接合部（DEJ）です。つまり、真皮-表皮接合部の機能がちゃんと保たれていなければ、若々しくて綺麗な肌にはなり得ないし、言葉を返せば、加齢や紫外線などの影響で真皮-表皮結合部の機能が損なわれると、テキメン、お肌の肌理が粗くなり、弾力や張りが失われてしまいます。

　パルミトイルジペプチド-5複合体は、ラミニンⅤ、コラーゲンⅣ・Ⅶ・ⅩⅦ型、インテグリンと言った複数の蛋白質の生成を、幅広く、そして超が付くほど猛烈に促進してくれるので、真皮-表皮接合部の構造がトータル的に改善されちゃうのです、はい。

　つまり、”お肌の肌理を整え、皮膚を本来の健康な状態に整える”、”皺・小皺の形成を軽減”、”バリア機能を修復し、強い肌に！”と、ナントも高い美容効果を得られるのであります。

In Vitroでの効果を検証します

Palm-Lys-Val-Dab-Thr（50μM、赤色）及びPalm-Lys-Val-Dab（100μM、オレンジ色）により、真皮-表皮接合部（DEJ）に影響を与える蛋白質の合成を促進します。
　右図を見て下さい。検査を行った蛋白質は、全て大幅にupしていますよね？

　　Target対象
　　Activity効果
　　　　Integrin β4　+120％
　　　　Collagen ⅩⅦ +120％
　　　　Collagen Ⅶ +60％
　　　　Collagen Ⅳ +190％
　　　　Laminin Ⅴ+85％

In Vivoでの効果を検証します

　30名の女性を対象にした臨床試験に於いて、1％の濃度のパルミトイルジペプチド-5複合体を使用しました。治療後56日目若しくは84日目に判定を行ったそうです。

試験の結果）

• 皮膚の弾力は32％増加。
• 皮膚の異方性は62％まで減少。
• 細胞粘着は32％に増加。

走査電子顕微鏡画像で肌のハリと肌理細かさの回復が明らかになった。

LEDライトセラピー

　LEDライトは2種類あり、目的に応じて使い分けをします。トリートメントの最後の仕上げ的存在です。

LED-RED（600～1000nm）

炎症の鎮静効果の他、お肌の若返り（シワ・しみ・弛み等）に効果あり、万人向きですかね。

LED-BLUE（420nm）

　殺菌効果とオイルコントロールに効果抜群。ニキビっ子にオススメです。

＊註：HISAKOの美容通信に記載されている料金（消費税率等を含む）・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金（消費税率等を含む）・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

※治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。