HISAKOの美容通信2018年7月号
グルタチオン
先日(2017年4月30日)行われた、シェード博士の来日記念講演”最新アップデート情報2017年度版”です。講演の要点は、2つ。①グルタチオンの深遠なる新世界2017年版と、②神経炎症および肝臓-腸管-脳の結合についてです。グルタチオンが、免疫性にどう影響するのでしょうか? 脳神経系には、どのような影響を及ぼすのでしょうか? どのように毒素が体の中に侵入し、それを肝臓がどう対処するするのでしょうか? じっくり解説します。
グルタチオンは、肝臓等の細胞で作られるトリペプチドで、非常に強い抗酸化作用を有している為、老化防止(アンチエイジング)や、癌、糖尿病や動脈硬化、うつや肥満、慢性疲労、アトピー性皮膚炎等の様々の慢性疾患だけでなく、シワやシミ、(光老化含む)、薄毛の原因等の慢性疾患の予防や治療に有用とされています。このグルタチオンを経口で効率良く摂取する方法が、リポゾーム化です。リポソーマル界のトップリーダーである、クリストファー・シェード博士の最新アップデート情報2017年度版からの抜粋です。
併せて、グルタチオン絡み!と言う訳ではありませんが、先日の博士の来日記念講演では、肝臓-腸管-脳の結合についても触れていました。神経炎症プロセスを止めるには、効果的な解毒とグルタミン酸受容体の直接安定化という統合戦略が必要だからです。
で、今月号は、<グルタチオン>づくしです。
【講演内容1】グルタチオンの深遠なる新世界2017年版
グルタチオンとは
グルタチオン~抗酸化・解毒・蛋白質の修復
グルタチオン(Glutathione, GSH, Glutathione-SH)は、3つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)から成るトリペプチドです。グルタチオンの真ん中にあるのがシステインです。
古くから医薬品として認められています。食品では、豚レバー、牡蠣、アボガド、トマト、小麦粉、お米等に、広く存在しています。また、酵母の発酵物からも得られます。
グルタチオンは、非常に強力な抗酸化物質であるのと同時に、解毒剤の効果がある事が従来より知られていました。しかしながら、年を取るとグルタチオンの量は減少し、色んな問題(病気や老化)を起こす事も分かっています。
グルタチオン システム
壮大なグルタチオン システムに於ける、様々の生理的作用について
グルタチオン システムと言う大きな枠組みの中には、色々な作用があります。グルタチオンに似て非なるモノの代表格としては、ビタミンEが挙げられますが、ビタミンEには、グルタチオンの様な全体を包括するシステムはありません。単に複雑なシステム!でしかないんです。
壮大な!グルタチオン システムの、主だった作用をまとめてみました。
- Synthetase(synthesize GSH from precursors)
先ずは、グルタチオンを合成する機能(前駆体からグルタチオンを合成する)。具体的には、グルタチオンは、γ-グルタミルシステイン合成酵素と、グルタチオン合成酵素の2つによって段階的に合成されます。
- Transpeptidases(take apart and reassemble)
勿論、合成だけではなくて、分解して、又再合成する機能もあります。
- Transferasea(Phase Ⅱ conjugation)
- Peroxidases(radical quenching)
- Reductases(repair after quenching)
体の中にある毒素を引っ張り出して、グルタチオンと引っ付ける機能(PhaseⅡ抱合)(美容通信2017年8月号)。これはプラクションと言う毒素を動かす機能ですが、このプロセスが行われると、グルタチオン自体が酸化されてしまいます。グルタチオンが酸化されっぱなしの状態では困るので、還元と言う機能も併せ持っています。体の中が酸化されたグルタチオンだらけって、殆ど酸化型グルタチオン祭り状態では、様々な問題が引き起こされてしまうからです。特に硫黄を末端に持つ蛋白質に対し、酸化されたグルタチオンは悪影響を及ぼします。きちんとこの酸化状態を是正しない限りは、様々な蛋白質の機能が滞ってしまうのです。フリーラジカルが少なくなるまで、グルタチオンの酸化型から還元型への変換作業は続けられます。
- Redoxins(using GSH as reducing equivalent for protein repair)
グルタチオン システムを、状況に合わせ、適宜ON/OFFする機能を持っています。
- Gluathiolation~protection of Proteins
破損した蛋白質の電子構造を修復する機能もあります。これはグルタチオン付加Gluathiolationとも呼ばれ、蛋白質を保護する機能とも言えます。
グルタチオンのあまり知られていない機能
グルタチオンの機能としては、前述の通り、抗酸化と解毒作用が大きなものですが、実はもっと複雑です。
- 免疫機能(免疫応答と、潜在的な損傷のコントロール)
- 細胞の発達と増殖
ある細胞を非常に沢山増やす機能を持っている時があります。細胞の増殖と言うと癌を連想しがちですが、若い時に細胞が増える様な増殖って意味で、癌の様な性悪な増殖ではありません。細胞の増殖には、癌系の増殖と、ちゃんとした正しくて安全な増殖の二種類の増殖があるのですが、それをちゃんとコントロールしています。
- テロメラーゼの増殖にも使われ、細胞の若返りを促進する作用もあります。
- 様々な酸化還元の反応を伝えてくれます。
酸化型と還元型のグルタチオン
肝心要のグルタチオンだが、酸化型と還元型がある。
左図を見て下さい。グルタチオン システムに於いては、色々な機能が複雑に組み合わさっている事が分かるでしょう? このスーパーシステムの肝心要なところに位置するのが、グルタチオンです。色んな物質が組み合わさって、総合的に、様々な作用・機能を発揮しています。
スーパーシステムの一つの要素を説明しますと、抗酸化物質として体がグルタチオンが働く時、その代償として、グルタチオンは酸化されてしまいます。そのままでは単なる産廃でしかありませんから、それをまた使えるようにする、つまりリサイクルしてやる必要があります。ですから、体の中では、酸化型と還元型のグルタチオンの配分がとても大事です。
しかしながら、理由は未だはっきりとは分かっていませんが、硫黄を末端に持つ蛋白質や酵素が細胞の中に沢山存在している状況下では、鳥もちみたいに、酸化されたグルタチオンがそこに引っ付いて、身動きが取れなくなるって現象が起こります。つまり、酸化型のまま、還元型に戻れない=産廃のまんま(笑)って最悪のパターンです。
グルタレドキシン触媒反応
グルタレドキシンglutaredoxinとは、補因子としてグルタチオンを使用する、約100アミノ酸残基の小さな酸化還元酵素の事です。
私達人間を始め、地球上に住む多くの生物は、ミトコンドリアで酸素を利用した酸化還元反応を行い、エネルギー源としてATPを産生し生命を維持しています(美容通信2017年7月号)。一方、酸素はそれ自身は安定に存在する分子でありますが、ひとたび活性化されると、強力な酸化作用を有し、生命を脅かす存在となります(活性酸素)(美容通信2017年4月号)。また、紫外線をはじめ、酸化剤や細菌感染など様々な外来要因によっても活性酸素は発生し、生体は常に酸化ストレスに曝されています(美容通信2016年11月号)(美容通信2017年10月号)。生体は酸化ストレスから身を守る為に、内部の還元環境を維持する機構を発達させて来ました。
活性酸素に対する細胞側の防御・調節機構として、還元型グルタチオン(GSH)、グルタレドキシン(GRX)、チオレドキシン(TRX)等を中心としたレドックス制御機構が存在します。
グルタチオンは、専ら還元型(GSH)として存在しています。還元型グルタチオンは、グルタレドキシンを還元してくれる、謂わば、正義の味方・アンパンマンです。力が半減してしまうのが分かっていても、お腹が減って困ってる人に自分の顔を食べさせちゃうのが、アンパンマンのアンパンマンたる所以で、還元型グルタチオンも、善行の代償として、自らが役立たずの酸化型グルタチオンGSSGに堕してしまいます。尤も、捨てる神があれば拾う神ありで、顔を齧られたアンパンマンもジャムおじさんにより復活する様に、酸化型グルタチオンも、NADPHとグルタチオン還元酵素により復活(還元)されます。因みに、これらグルタレドキシン、グルタレドキシン還元酵素、NADPHによる一連のアンパンマン物語!とも言える反応は、グルタレドキシン系と呼ばれています。殆どの生物がこのグルタレドキシン系を有しており、実際、多くの生物種で様々なグルタレドキシンが見つかっています。モノチオールグルタレドキシンもそのうちの一つで、私達人間では、ミトコンドリア内に鉄硫黄タンパク質として存在する事が確認されています。
ミトコンドリア膜の蛋白質チオールに対するGSSG(酸化型グルタチオン)の効果 培養した細胞の中に酸化型グルタチオンを投入すると、この様に反応が進みます。酸化ストレスに対する、体の自然な反応です。大事な蛋白質のチオール基を守る機能を持っています。酸化から還元に戻すと、細胞の中の硫黄を使った部分が、元に戻って来ます。 PrSH+GSSG⇄PrSSG+GSH PrSOH+GSH⇄PrSSG+H2O PrSNO+GSH⇄PrSSG+HNO PrSH+GSNO⇄PrSSG+HNO PrSH+GSNO⇄PrSSG+HNO |
免疫学的応答
還元されたグルタチオンがふんだんにあると、免疫がレベルアップされ、体の中の白血球が、毒素に対し攻撃モードに入ります。
HIV陽性の患者さんの白血球について分析した論文があります。これによると、HIV陽性の患者さんの体の中では、役立たずの!、つまり、まあ、産廃状態(笑)と化した酸化型グルタチオンのレベルが、凄く高くなっていたそうです。ですから、結核の細胞をこの培養液に入れても、白血球達は結核を撃退する事が出来ませんでした。結核の細胞に対し、きちんと攻撃を加える為には、酸化型のグルタチオンレベルを改善して、還元型グルタチオンを沢山与える必要があります。バランスが是正されると、白血球が結核をちゃんと攻撃してくれます。因みに、ちょっと宣伝モードにはなりますが、ここではリポゾーム化したグルタチオンを使用しています。
グルタレドキシン(Grx)
グルタレドキシンGlutaredoxin(Grx)と言う酵素があります。グルタチオンのON/OFFスイッチの役割があります。細胞の中の状況に応じて、スイッチをONにしたりOFFにしたりする作用を持っています。
ところが、こういう蛋白質をONにしたりOFFにしたりする機能は、年を取ったりすると、鈍化します。我々の健康を維持し、最高のパフォーマンスを人間が得る為には、還元されたグルタチオンの量が多くなければなりません。
- 酸化ストレスに暴露している間、酸化ストレスから活性型チオール部位が損傷されない様に、保護してくれます。[細胞内チオール環境の維持]
チオール (thiol) は水素化された硫黄を末端に持つ有機化合物で、 R−SH(R は有機基)で表される構造を持っています。チオールは生体内の主要な抗酸化成分です。グルタチオンは細胞のシステイン源でもあり、システインにはチオール基が含まれています。グルタチオンは自らのチオール基を用いて、過酸化物や活性酸素種を還元して消去します。
- 問題が解決して、復元するまで、一時的に機能を停止させます(例・酸化還元電位が低い状態から回復する)。
- しかし、もし酸化還元のポテンシャルが復元されないままだと、機能は復元されません。
- 幾つかの効果は、非常に長い期間に亘り継続します。
- DNA塩基配列の変化を伴なわずに、細胞分裂後も継承される、遺伝子発現或いは細胞表現型の変化の事を、偉そうな用語で”エピジェニック”と申しますが、このスイッチを切るのに似ています。唯、それは、あくまでも機能的なレベルでのお話ですが。
グルタチオンと免疫
グルタチオンと免疫
免疫の機能が正しく機能するには、酸化型と還元型のグルタチオンの配分が非常に大切です。事実上、細胞中の還元型グルタチオンと酸化型グルタチオンの比率は、しばしば細胞毒性の評価指標として科学的に用いられています。
■基礎的な用語解説
免疫のお話をする前に、基礎的な用語の解説をしておきましょう。
リンパ球には、T細胞と、抗体(免疫グロブリン)を産生するB細胞とがあります。T細胞には、単球・マクロファージから抗原を提示され、免疫反応を調節するヘルパーT細胞と、ウイルス感染細胞等を傷害するキラーT細胞の2種類の細胞がいます。ヘルパーT細胞には、Th1細胞とTh2細胞とがあります。
Th1細胞は、キラーT細胞の分化や働きを助けたり、マクロファージを活性化して、細菌やウィルス等の異物を攻撃、破壊して感染を防ぎます。 又、B細胞にIgG型抗体を産生させ、Ⅱ型アレルギー(例・免疫性溶血性貧血、重症筋無力症)やⅢ型アレルギー(例・糸球体腎炎)を起こします。
Th2細胞は、B細胞にIgE型抗体を作らせます。IgE型抗体はアレルゲンとくっついて、肥満細胞を刺激します。そこで、肥満細胞はヒスタミンやロイコトリエンを放出し、アレルギー症状を惹起させるので、Th2が増えれば、Ⅰ型のアレルギー(花粉症、気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎etc.)が増悪します。
Th1細胞とTh2細胞は、異なるサイトカイン(Th1サイトカイン:インターフェロン-γ(IFN-γ)等/Th2サイトカイン:IL-4等)を放出する事で、互いの機能を抑制しあっています。
Th1とTh2
免疫学の世界的権威!とされる、European Journal of Immunologyに掲載された、グルタチオンと免疫に関する論文の要約です。
免疫システムには、Th1とTh2の二つがあります。細胞の中に闖入して来た外部の悪い輩に対し、Th1は攻撃、Th2が防御に働きます。低グルタチオン状態では、Th2優位となり、細胞の炎症が酷くなります。炎症が酷くなると、とばっちり?とでも言いますか…謂わば、まあ、正しくないターゲットに対しても攻撃を行うようになってしまいます。例えば、食べ物のアレルギー、敗血症の状態では、このTh1とTh2のアンバランスが起こっており、結局自分の体が必要とする免疫の効果が出ません。
動物実験で、グルタチオンが欠乏した状態では、何が起こるのかを観察しました。Th2優位で、免疫調節不全が引き起こされます。インターフェロンと言う非常に免疫性の強いシステムが、全然働いていない事が分かります。反対に、Th2サイトカインであるIL4は、非常に低い値を示しています。こういう場合には、食べ物のアレルギー症状が現れたり、腸管が炎症を起こして、お腹が絶不調!状態になります。Th1効果が全然ないので、本当の外部からの敵と戦う事が出来ません。口の中にアマルガム(水銀)(美容通信2017年5月号)が沢山ある人は、こう言う症状が非常に良く出ます。ヘルペスのウィルスが繁殖する環境を作ります。食べ物のアレルギーにも非常に敏感になってしまいます。
例えば、水銀の様な毒素が体内に入ると…
これをシステム的な崩壊として考えると、毒性の物が体に入り免疫の調整が上手く行かなくなると、バランスがTh2優位/Th1劣位に大きく傾き、食べ物に対する過敏性が高まったり、本当に退治しなければならない外部からの毒素を退治出来なくなってしまいます。こういう状態では、慢性の炎症が起こります。
そうすると、解毒の機能が急激に下がって行きます。炎症が酷く成れば成る程、解毒の機能はどんどん低下します。こういう状態になると、当然ながら、体中の毒素もどんどんうなぎ上りに増えて行きます。
炎症が物凄く酷い状態になると、腸管に穴が開いているのと同じですから、チンピラも凶悪犯もどんどんいらっしゃ~い❤ 良い物も悪い物も、全く選別される事無く、お腹から体の中へと移動する。正に、EUを悩ます難民さながらの、民族の大移動です。内毒素(エンドトキシン (endotoxin) )やリポ多糖Lipopolysaccharidと言った悪い連中も、どんどん体の中に入って来ます。
神経炎症の話が今月号のテーマですが、覚えておいて欲しいのは、内毒素は、脳と血液の間のバリア、まあ関所みたいなもんですが、これを崩壊させるって事です。その結果、脳みその中のニューロン達にも、炎症の飛び火が起こってしまいます。グルタミン酸受容体に、反応を引き起こします。この症状は、神経興奮性毒性と呼ばれています。こうなってしまうと、体が外部からの侵害に対して非常に敏感な状態になり、又、アルツハイマーの様な脳細胞の機能減少にも繋がって行きます。心臓病とか糖尿病とかの、ロクでもない病気になる可能性も、どんどん高くなります。
還元型グルタチオン(GSH)量が低値だと、炎症は酷くなる!
還元型グルタチオンの量が低いと、炎症の程度が増悪します。体の中の炎症を抑える為には、還元型グルタチオンのレベルを高く保って行かなければいけません。
実際、アルコール依存症、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、インフルエンザ、エイズ等の症状が重い人々は、悉く還元型グルタチオンの値が低値を示しています。
免疫を高めるだけじゃない! グルタチオンの抗生物質様の作用
外からのバイ菌が入って炎症が起こる場合には、一酸化窒素NOの合成がとても盛んになります。一酸化窒素がグルタチオンと融合し、GSNOが製造されます。それは本当に、バイ菌やウィルスに対して強い防御の力を持っています。この場合は、グルタチオン自体が抗生物質としての作用を持つ事になります。グルタチオンの機能は、細胞が正しい機能をする事によって、免疫性を高める事と、外部から攻撃を仕掛けるウィルスやバクテリアに対して攻撃する機能を持っています。
- IFN-g(Interferon-gamma):インターフェロンγ
- LPS(Lipopolysaccharide):リポ多糖
- ROS(Reactive Oxygen Species):活性酸素
- iNOS(inducible nitric oxide synthase):誘導型一酸化窒素合成酵素
- GSNO(S-Nitrosoglutathione):S-ニトロソグルタチオン
- GSH(Glutathione):グルタチオン
- BCG(Bacille de Calmette et Guérin):カルメット・ゲラン桿菌(ウシ型結核菌(Mycobacterium bovis)の実験室培養を繰り返して作製された細菌)
- BSO(Buthionine sulfoximine):ブチオニンスルホキシミン(一部の抗癌剤に対する耐性の発生を予防するのに有効となる可能性のある薬物で、グルタチオンの合成を阻害する物質)
- NAC(N-acetylcysteine):N-アセチルシステイン(グルタチオンの前駆体で)
グルタチオンと成長
グルタチオンと体の中の発達について
下図を見て下さい。 グルタチオンは、細胞分裂に対して、非常に大切な役割を担っています。グルタチオンは細胞核に入って、細胞分裂を促進します。細胞の核には、構造上、グルタチオンを入れたり出したりする機能、トランスポート機能がきちんと備わっています。
左図は、細胞核にグルタチオンが運び込まれるモデルです。グルタチオンが色んな蛋白質と融合し、正しい作業を作動する状態です。このリンケージは、蛋白質を活性化する作用を持っています。そういう細胞が正しくしていないと、結局は蛋白質をブロックしてしまいます。
グルタチオンは、テロメラーゼ活性もコントロール(^^♪
グルタチオンによる、3T3線維芽細胞に於けるテロメラーゼの活性の制御について書かれた論文があります。因みに、3T3細胞は標準的な!線維芽細胞で、「3T3」という名称は「3日間移入、接種物3×10 5細胞」の略語です。
究極のアンチエイジングの薬として、テロメラーゼと言う酵素があります。グルタチオンが、このテロメラーゼ活性を非常に高いレベルでコントロールしている事が分かっています。DNAの老朽化をコントロールします。
慢性の酸化ストレスに晒されると、テロメアの完全性が損なわれ、私達の細胞で、老化が加速的に進み始めます。グルタチオンは、細胞が分裂する時に、テロメラーゼが破損しないように守ってくれるんです。テロメラーゼは、テロメア自体を破損から守ってくれます。
■テロメアとテロメラーゼについての一般常識!
動物の体にある細胞の殆どは、分裂出来る回数に限り(寿命)があります。これには、染色体の末端に位置するテロメアと呼ばれる配列が深く関係しています。
細胞分裂ではまずDNAが複製されますが、染色体の末端ではプライマー部分の配列は複製されないので、細胞分裂を繰り返すごとに末端は短くなっていきます。染色体の末端には、テロメアと呼ばれる”繰り返し塩基配列”があり、私達人間では、TTAGGGという6塩基の配列が、約1万塩基繰り返されています。細胞が分裂すると染色体の末端のテロメア配列が少しずつ失われていきます。
テロメアの長さは、細胞分裂の回数を測る尺度(分裂時計)として機能し、細胞の寿命を調節していると考えられています。これが、テロメアが「生命の回数券」と呼ばれている所以です。私達人間では、テロメアDNAが5000塩基位に減ると、細胞が寿命(分裂寿命)に達し、それ以上の分裂は起こりません。つまり、分裂出来る回数には制限があり、これを超えると細胞は増殖を止める=細胞老化と言います。
私達の体の細胞は、細胞分裂を繰り返す度にどんどんテロメアが短くなりますが、例外があります。生殖細胞と癌細胞です。これ等の細胞ではテロメラーゼが発現しているので、どんなに細胞が分裂してもテロメアは短縮しません。テロメラーゼと言う、テロメアDNAを維持する酵素の働きがあるからです。テロメラーゼを僅かにしか持たない通常の細胞では、テロメアは、慢性の酸化ストレスに晒されると損なわれます。過食や肥満や動脈硬化等、メタボリックシンドロームによって、大量に失われてしまうのです。
テロメアDNAは細胞の染色体の両端にあり、TTAGGGという6文字の特徴のある並び方で数百に及ぶ繰り返しの配列がなされています。テロメラーゼはその配列の末端部分を鋳型として、更にTTAGGGの配列を伸ばしていく酵素です。つまり、テロメラーゼ活性を抑制する事は、癌のコントロールに繋がります。反対に、その活性を高める事は、細胞分裂寿命の延長を意味し、アンチエイジングの特効薬と言われる所以でもあります。
グルタチオンを摂ろう!
グルタチオンを摂る方法
前駆体が上手く働かない場合には、嘆くのではなくて、お手軽にグルタチオンをGETする方法を実践しましょう。具体的には、①還元型グルタチオン(GSH)の静注、②噴霧する、③経皮的、④アセチルGSH、⑤リポゾーム化する です。
兎に角、体にグルタチオンを多量に提供する事が、大事です。体が健康な場合は、色んな方法でグルタチオンを高いレベルでキープする方法がありますが、細胞のストレスが高くなると、グルタチオンの需要が急激に上がります。そういう場合は、とっとと外部から直接グルタチオンを投与してしまうのが、一番。
まあ、こういう場合は、歴史的に見ると、グルタチオンを静注する方法が一般的です。この方法は一度に大量にグルタチオンが体の中に入ってしまい、又すぐ時間が経つと濃度が下がってしまうのが欠点です。なので、毎日病院に行く羽目になる(笑)。ちょっと、これは勘弁ですよね。
ネブライザーを使って、グルタチオンを揮発させて息から吸う事も出来ますが、肺に直接グルタチオンが行くので、肺の保護には非常に便利ですけれども、体全体のシステム的なグルタチオンの投与方法としては適当ではありません。
また、皮膚からもグルタチオンを塗るって方法もありますが、非常にローカルな働きはしますけれど、当然ながら、システム的な体全体の保護は期待出来ません。それに、折角、還元型のグルタチオンを塗っても、塗った先から肌に酸素が触れてしまうので、グルタチオンの酸化レベルが高くなってしまいます。
アセチルGSHは、経口でグルタチオンを取る方法で、静脈から投与するよりも吸収が10倍くらい良いとされています。
しかし、リポゾームの形状ならば、同じ飲むのでも、細胞からの吸収が100倍くらい上がる事が分かっています。口から摂り、且つ腸管のシステムからも吸収されるされるので、当たり前っちゃあ、当たり前ですねどね。
リポゾーム化したグルタチオン
ここで一番有効なのが、グルタチオンのリポゾーマルな形状です。
リポゾームとは、細胞膜の脂質二重膜を模して、一つの分子上に親水性部分と疎水性部分とを持たせた分子から作られた複合体で、内部にDNAやタンパク質等を含有する事が出来ます。細胞と融合させて、内部の分子を細胞内に導入する際に利用されます。
液体状のグルタチオンが、リポゾームの中心に入っています。お腹の中を通る時にグルタチオンを隠しておかないと、お腹の中の酵素ですぐ分解されてしまうからです。リポゾームは、人間の体の中の細胞の膜と非常に上手く融合します。リポゾームの殻はそのまま細胞膜となり、リポゾームのカプセルの中身は、直接細胞の中に入り込みます。リポゾームは極小サイズなので、口の中の粘膜から容易に血流に入って行きます。
リポゾーム化した薬剤が、高度の細胞伝達性を示す理由です。 図の様に、①細胞膜融合、②エンドサイトーシス、③リポゾームが破れ、拡散する経過を辿ります。
数あるリポゾーム化したグルタチオンから、何を選べば良いのか?~賢い消費者になる為に
100nm以下のリポカプセルでないと、正しく吸収されません。90nmのリポゾームと200nmのリポゾームを比較したところ、小さい90nmの方が9倍の吸収率でした。50nmまでサイズを落としますと、40倍の吸収率になったそうです。
ここで、消費者目線になって考えてみましょう。リポゾームを購入したい場合、どうやってその商品のリポゾームのカプセルサイズを分析したら良いのでしょうか? 口の中の粘膜から容易に吸収されれるリポゾームを、簡単に目利きする方法は、そのリポゾームの透明度をチェックする事です。リポゾームのボトルを光に当てて、本当に透き通った液体かどうかを確認します。市販されている某社のリポゾームは、右側の物ですが、透明度が非常に低く、クリーム色です。これだと、カプセルサイズが約300nmくらいになります。ここまで大きいと、リポゾーム化した意味があるのかどうかも疑問なくらい、殆ど吸収率が上がりません。一番左位に透き通ったグルタチオンだと、70nmのサイズくらいです。
サイズの問題以外にも、保存方法も大切です。グルタチオンは良い物を提供されても、低温で保存をしていないと、効果が下がります。特にお家で使う場合、冷蔵庫に入れて置く事が大切です。製品によっては、「うちのリポゾームは、冷蔵なんかしなくても大丈夫だよ!」なんて事を謳い文句にする代物もありますが、冷蔵していない場合は、効果が30~60%くらいに減弱します。これでは、グルタチオンと名乗るのもおこがましい(笑)。それどころか、グルタチオンが分解されて違う物質になった場合、体に悪い影響を及ぼすだって、少なからず以上にあるんです。非公式の実験によると、アメリカの5~6社の製品を分析したところ、「冷蔵をしなくてもいいよ~ん」と謳っていたリポゾーム製品は、最低の場合6%!!しか吸収しなかったんだそうです。HISAKOのところでも扱っている透明な製品は、100%吸収されているのに、です。だから、冷蔵をしなくてもいいよ!なんて言うリボゾームは、鼻から信用しない方が無難です。
粘膜から血流にどれくらい入るのでしょうか? リポゾーム化したビタミンB12で、その吸収速度を分析してみました。最初の2分で、血液中のビタミンB12の濃度が、急激に上昇するのが確認されました。2分、6分、10分と、30分、最長で50分測ってみると、体の中に拡散し、体外に排出されて行く経過を観察する事が出来ます。患者さんにとっては、この体の中に入るスピードが非常に大切です。即効性が実感出来ない物は、やはり誰だって購入したいと思わないでしょう。
【講演内容2】神経炎症および肝臓-腸管-脳の結合
過剰な神経炎症を改善する為に、肝臓-胆嚢-小腸の解毒経路を修復し、そしてパワーアップさせよう
肝臓-胆嚢-小腸の解毒経路から、神経炎症を考えてみる。
ちょっと違うトピックに移ります。シェード博士は、先日、非常に長~い神経炎症のセミナーをアメリカで行ったんだそうです。解毒の流れですね。体の中から体の外に排出される流れがある。炎症はこの作用を抑えてしまいます。色々なポテンシャルがあるので、これ等をじっくり分析してみましょう。このシステムがどういう風に作動するかを明確に理解すれば、良い治療が出来ます。
グルタミンと、神経炎症に関係のある興奮毒性の問題
体外から体内に入って来る様々な毒素がありますが、それらは、脳細胞の通常な反応を妨げます。最近のものは、特に脳の作動、脳の神経の炎症を引き起こす傾向にあります。これ等の外部からの毒素の影響に対し、脳はとても脆く、グルタミン酸受容体を攻撃して、脳の働らきを鈍化させてしまいます。
忘れてはいけないのは、自律神経のシステムも、オマケ的に攻撃しちゃうって事です。体の中の臓器にどれくらい栄養を与えるかとか、体の中の臓器にどれくらい血流を与えるかとかは、実は、オートマチック システムで、コントロールされています。交感神経優位とか、副交感神経優位とか、聞いた事があると思います。端的に言うと、前者は、危ない逃げなきゃいけないって反応で、後者は休む、治癒する、リラックスする。私達の体には、この相反する二つのモードがあります。交感神経優位の状態では、恐怖から逃れ、危険から逃れなければいけないので、血流は骨や筋肉の方に流れて行きます。でも、骨や筋肉ばかりに血流が流れ込む状態が長く続くと、大事な臓器に対する血流が少なくなり、挙句の果てには、臓器に障害が起こって来ます。同時に、これは、免疫システムに対しても、大きなマイナスとなります。免疫システムがきちんと働かなくなり、慢性の病気になります。解毒って観点で言うと、副交感神経優位の状態にないと、つまり治癒のモードに入ってないと、解毒はきちんと行われないんです。何時も交感神経優位のモードに入っていると、中々解毒が捗りません。脳みそがいつも交感神経優位の状態にあると、臓器の中の栄養の配分もおかしくなるし、それが長く続き始めると、意識がだんだん朦朧となって来ます。
神経炎とは
神経炎症
神経炎症のモデルを良く研究すると、血液脳関門の中で血流が逆流すると、被害は増大します。マイクログリアの活性化に繋がるからです。
因みに、ミクログリアとは、中枢神経系グリア細胞の一つで、中枢の免疫担当細胞として知られ、中枢神経系に存在する常在性マクロファージとも呼ばれます。正常状態では、脳みそや脊髄に点在していて、細胞同士がお互いに重ならずに分布しています。ミクログリアは細長い突起を有し、それをダイナミックに動かし、シナプスや軸索等に接触させ、その機能を監視・調節している事が徐々に明らかになって来ています。
病態時には、ミクログリアは、細胞体の肥大化や細胞増殖を伴って、活性化します。細胞膜受容体を含む様々な分子の発現を変化させ、病巣部への移動、ダメージを受けた細胞やアミロイドβタンパク質(Aβ)等の細胞外タンパク質の貪食、液性因子(炎症性因子、細胞障害性因子、栄養因子etc.)の産生放出をします。中枢神経系疾患のメカニズムに大きな役割を有しており、治療薬開発における有望なターゲットとして注目されています。
ですから、このマイクログリアが損なわれてしまうと、頭の中の炎症が増悪し、燃え滾ります。所謂、炎の脳!と呼ばれる状態です。ペルオキシナイトライトPeroxynitriteの様な、活性酸素系の物質が増えてしまいます。TNFαの様な神経システムに悪い効果を及ぼす物質が増えます。血液脳関門に於ける作業が、損なわれて行きます。そうすると神経細胞が死にます。
興奮性毒性
興奮毒性について書かれた論文(Luscher C.Slesinger P. 2010. “Emerging concepts for G protein-gated inwardly rectifying potassium (GlRK) channels in health and disease” Nat Rev Neurosci 11(5): 301-315)です。
グルタミン酸は、神経系では、興奮性神経伝達物質の一つであり、記憶・学習などの脳高次機能に重要な役割を果たしています。しかし、グルタミン酸は、神経系では、内因性興奮毒としての性質を持ち、細胞死、パーキンソン病、抑うつ等の神経症にも関わっています。グルタミン酸は、大脳皮質が脳虚血状態にあると、神経毒として作用します。神経細胞を死に至らしめるのです。これは興奮性毒性と呼ばれる現象で、グルタミン酸や類似の神経伝達物質等の刺激で、NMDA受容体AMPA受容体が過剰活性化され、神経細胞は自ら進んでその命を絶つ事を選びます。これは、個体をより良い状態に保つ為の、管理・調節された細胞の自殺(アポトーシスapoptosis)です。
マイクログリアと神経細胞の間では、右図の様な二方向のコミュニケーションが行われています。損傷されたマイクログリアが、神経炎症を起こす物質を沢山貯めてしまいます。マイクログリアが破損から、脳細胞が破損されると、今度は脳細胞が破損されて出て来る物質が、逆にマイクログリアを攻撃して、悪循環が起こります。アメリカのポリティクス(政治的な駆け引き)のシステムに良く似ています。共和党と民主党の戦いみたいなものです。政治的な暗喩(メタファー)を使っていくと、神経細胞を攻撃しても、マイクログリアを攻撃しても、同じ要素が出て来てしまいます。マイクログリアの攻撃は、免疫性の破損から来ます。内毒素は特にそうです。内毒素は、特に免疫性を害するものを非常に促進します。神経毒素をグルタミン酸受容体に提供してしまうと、特に水銀、カビ毒、除草剤の様なノーベルファーマの化学物質、アメリカではサラダ等に振りかけていると言われる程に、遺伝子組み換えの食品に沢山入っています。後、胃腸の障害からもそういう毒素が流れて来ます。この悪いサイクルを止めなければいけません。
神経毒性安定化の為に
神経毒性の安定化の為には、腸管で、悪い毒素を吸収して、そのまま外部に排出してくれる結合剤が必要です。結合剤は、水銀の様な有害重金属の排泄(美容通信2006年11月号)(美容通信2016年4月号)に、非常に有効です。粘土、ゼオライト、活性炭、クロレラ等は、結合剤としても有用です。世界中には、多種多様な毒素で溢れ返っていますから、これを捕まえる結合剤の種類も、一対一対応ではありませんが、それはそれなりに必要になります。つまり、結合剤ってもんは、色んな結合剤のカクテルでなければ役に立ちません。結合剤の重要性を理解して下さい。
肝臓から毒素を排除する為には、結合剤が有効です。毒素は腸管自体の機能を害しますから、胃腸の中が毒素で満ち溢れていると、解毒(美容通信2017年8月号)の流れ自体が滞ってしまいます。結合剤を使うだけで、体にシグナルが行き渡り、もっともっと毒素を体の外に排出しちゃおうぜぃ!モードに勝手に切り替わってくれます。それどころか、結合剤を適切に使用すると、「毒素が体から抜け切らずに、挙句の果てに再吸収される!」って最悪の事態を回避出来ます。胃腸系の毒素が、再び吸収されては、元も子もありません。結合剤はとっても重要なんです。
でも、折角の結合剤も、肝臓が悪いと、「毒素を集めて、胃腸系に排出する!」って最初の段階で躓いてしまうので、意味がなくなってしまいます。肝臓の機能を見ると、毒素を肝臓の中に入れ、肝臓の中から胃腸系に排出する胆嚢の役目があります。ホスファチジルコリンphosphatidylcholine(PC)を使うと、毒素が胆嚢の中に入り、胆汁と共に胆管を経て、十二指腸管内に分泌する機能が向上します。ビターズBittersみたいな商品は、胆嚢からの胆汁分泌を高めて、肝臓の中から胃腸系へ毒素を排泄する機能を高めてくれます。DIMの様なregulatorを服用する事で、このシステムはしっかりと働きます。
ちょっと補足しますが、DIMは、ジインドリルメタン(3,3′-diindolylmethane)の略。ブロッコリーやケール等のアブラナ科の野菜(美容通信2015年11月号)(美容通信2010年8月号)に含まれる、グルコブラシシンglucobrassicinという物質が加水分解され(インドール-3-カルビノール:Indole-3-carbinol)、体内で2分子重合した形態のものです。一般的には、乳癌、子宮頸癌、前立腺癌等の性ホルモン依存性癌(美容通信2015年9月号)の予防や治療目的で服用されるサプリメントです。HISAKOのクリニックでも、右図のバイタルデトックス60は、人気のサプリメントの一つです。その他にも、DIMには、炎症シグナル因子であるNF-κB、COX-2の阻害や上皮増殖因子受容体(EGFR)シグナル伝達の阻害等、癌細胞の増殖や炎症抑制に効果的な作用もあります。またある研究では、活性化T細胞にアポトーシスを引き起こしたり、NF-κB、IL-6を阻害する等の、自己免疫疾患にも有効性があるらしいなんて報告もあります。
肝臓の機能をしっかりとサポートしてあげる事は、勿論基本中の基本ですが、腎臓も忘れてはいけません。腎臓がちゃんと働いてくれないと、そもそも体から毒素が出て行きませんから。
想像するに、色んなドアが解毒ゾーンの中にはあって、一つ一つのドアが正しい時にきちんと開いて、正しい時に閉まらないと、流れが滞ります。肝臓から胃腸系へのドアが閉まってしまうと、その毒素は違う悪い所に行ってしまいます。例えば、血液に中に戻って行きます。もう一つの排出口として、皮膚から出て行く、腎臓から出て行くと言う方法があります。解毒システムの基本である肝臓を活性化させると、毒素が色んな所に動きます。そうやって動き始めても、ブロックされると、また元に戻ってしまう。それが血液に逆流しますと、今度は腎臓に多大な影響を及ぼします。また血流にそう言う毒素が戻って行くと、また脳みそに戻って行く可能性が非常に高くなります。neurosystemの安定性を保つには、特にカンナビジオールCannabidiol(CBD)、つまり大麻の物質が非常に有用です。後、GABAと言う商品も有効です。あと、グルタチオンですね。アダプトジェニックなハーブ。副腎へのサポートもしっかりしないと、解毒はしっかり出来ません。
- 腸の結合剤:チオール樹脂、キオリア、粘土/ゼオライト、ペクチン/アルギン酸塩
- 肝臓‐胆嚢のサポート:
- PC、Bitters ; DIM
- Nrf2(酸化ストレス応答転写因子)の受容体をより増加させる
Nrf2とは、酸化ストレス等から細胞を保護する転写因子です。Nrf2は、主として活性酸素種を減らす事で炎症を軽減していると考えられていました。しかし、最近になって、実は、Nrf2は主に炎症を増悪させるサイトカインであるインターロイキン6(IL-6)やインターロイキン1β(IL-1β)の遺伝子の発現を阻害し、それで炎症を抑えている事が明らかになりました。Nrf2を活性化する物質は、自然界にも数多く見出されており、それらのNrf2活性化物質の経口投与によって、Nrf2を活性化させる事が可能な事も分かっています。
- 腎臓のサポート:肝臓のパルス?のstop/startの二次的なサポート
- 神経安定化および副腎支持:
CBD(カンナビジオール/大麻に含まれる成分であるカンナビノイドの1つで、アッキー!や高樹沙耶のイメージが日本では強いですが、世界的には医療用途の研究が進められている)とアダプトゲン(アダプトゲンとは、トラウマ、不安、肉体的疲労などのストレスへの抵抗能力を高める働きのある天然のハーブの事。アダプトゲンってものは、須らく抗酸化物質を含んではいます。が、抗酸化物質が全てアダプトゲンって訳ではなく、また、抗酸化作用がアダプトゲンの第一の作用であるとも言い難いのが、何ともまあ、歯痒い?)
望ましいあるべき姿!
正常条件下では、非結合ビリルビンは、有機陰イオン輸送ポリペプチド(OATP)ファミリーの輸送体、続いてグルクロン酸との結合、および胆汁中へのATP依存性輸送によって肝細胞に取り込まれます。
肝臓からの毒素の排出は、2つの異なる部位で生じています。すなわち、胆管側膜では毒物が胆汁中に排泄され、側底膜では毒物が体循環に戻されます。胆管側膜に存在するトランスポーターはMRP2です。一方、側底膜に存在するトランスポーターは、MRP3です。MRP3は、48%のアミノ酸同一性及び重複する基質特異性を有する、MRP2と同様の分子量を有する糖蛋白質です。私達人間のMRP3は、ビリルビングルクロニドを輸送するために示された唯一の側底排出ポンプです。
左上図を見て下さい。これは解毒の経路を描いた図ですけれど、本当に何が起こっているかを、この図に描き加える事で明らかにしていこうと思います。
悪循環…。
MRP2が壊れると、流れはMRP3へ
肝臓から血液に戻ってしまう、MRP3と言う経路があります。MRP2の話は良くしましたけれど、MRP2が破損すると、MRP3が活性化されます。肝臓の中から出てきた物を、再吸収してしまいます。胃腸系から、毒素が体の中に戻ってしまう経路なのです。血流に毒素が戻ってしまうと、脳神経の障害が増えてしまいます。血流の中に入った毒素は、必ず脳みそに行きます。
肝臓からの体外への毒素の排泄は、常にこの、毒素が体循環に戻る危険性を孕んでいる事を考えなくてはいけません。肝臓の中にある脂肪の中に毒素が隠れている場合は、あまり悪い影響はないんですけれど、下手な出し方をすると、直ぐに悪い影響を及ぼす可能性がある血流の中に戻ってしまいます。だから、下手な解毒をすると、マイナスな効果もあると言う事です。
肝臓から毒素を体外への排出させる場合、MRP2からの経路がブロックされると、MRP3を抜けて、逆に血流に戻ってしまいます。胆汁うっ滞と言う状態です。胆嚢から胆汁が流れるのをブロックされてしまった状態です。
胃腸系から毒素が戻る、リーキーガット状態
また胃腸系から毒素が吸収され、血流に戻る場合もあります。リーキーガット状態です。GIのバリアが非常に効果が悪いと、GIシステムから内毒素が血流に入ってしまう場合があります。GI胃腸機能の中にあるバクテリアの破片ですね、これは体の免疫システムの感度を非常に高めてしまいます。神経炎症の討論の中に、小膠細胞Microgliaの活性化に繋がるのが、内毒素の特徴です。それは直接脳細胞炎症に繋がります。後、お腹の中の色々なバクテリアが、血流に戻る可能性もあります。良く皆さんはご飯を食べた後、頭が疲れたりボーとしたりするのはこの作用です。
繰り返しにもなりますが、血液中にある白血球は、体を病気から守る免疫系の代表的な細胞です。しかし、脳みそには白血球が入らない仕組みになっています。脳に侵入出来るのは、病気や怪我等で血管が損傷した時だけでです。白血球の代わりに脳内で免疫防御を担っているのが、グリア細胞の一種、マイクログリアです。
マイクログリアは、通常は突起を多数伸ばして周囲の細胞に接触し、異常がないかを監視しています。ニューロンに何らかの異常が発生すると、形を変えて、ニューロンの修復を手助けする様な成長因子を放出します。機能はそれだけではありません。腫瘍細胞や細菌に対する殺人ビーム!(分子)だって出しちゃいます。更には、 死んでしまったニューロンや他の脳細胞を貪食して、脳内を清掃する役目だって担っています。
しかし、免疫細胞としてのマイクログリアの働きは諸刃の剣とも言えます。腫瘍細胞や細菌を成敗する為の殺人のサイトカインやタンパク質分解酵素、活性酸素の類は、時として、正常なニューロンを殺してしまう事もあるからです。健康な人では、ミクログリアの暴走を制御する機能が、きちんと働いています。ところが、アル ツハイマー病やダウン症の患者さん達では、この制御機能が十分に働かず、ミクログリアが暴走→その結果、ニューロンが死ぬ≒痴呆と言う最悪の結果をもたらします。
リーキーガット状態は、脳みそのみならず、肝臓や腎臓も攻撃する
胃腸系から血流に戻る毒素が、肝臓や腎臓を攻撃する場合も多々あります。重金属や水銀が腎臓を侵す時には、内毒素も出ます。
内毒素は、肝臓のトランスポートメカニズムを破綻させます。この経路は非常に大事なもので、体の中の毒素の血流に戻る作用と、脳細胞炎症を同時に起こす、非常に大切な経路です。
破綻からの修復の過程
前述の破損の経路と、細胞が元に戻って、毒素が外部に排出されて、元に戻って行く経路を良く研究しましょう。普通の状態で体のバランスが整っている場合、全ての経路はそこにありますが、何も大きな問題はない状態です。
高負荷は炎症を引き起こし、システムの損傷が始まる
毒素の負荷が高くなっていくと、歯にアマルガムがあったり、近所の原子炉がメルトダウンしたり、香港に旅行!?(←HISAKOが言ったんじゃありません! シェード博士のこの講演中の意図は測りかねます…)に行ったり、そういう状態が重なると、毒素が体の中に入り、このシステムが破損されて行きます。
何処から炎症を起こす物質が、ドンと体の中に入って来ると、先ず肝臓の代謝が妨げられます。毒素が肝臓から小腸に行く経路がブロックされます。後、腎臓にも大きな毒素の負荷が加算されます。
もしもLPS負荷が高くて、腎臓および肝臓管腔輸送を阻害した結果
こんな状況が起こって、毒素による負荷が大きく腎臓に掛かると、腎臓の機能も、急激に悪化してしまいます。MRPの経路は、腎臓も肝臓も基本的に同じなんです。非常に炎症率が高くなって、内毒素の負荷も、GI毒素の負荷も、かなり上がって来ます。
この図にも副腎が載っていますが、大きな三角だった物が、どんどん小さな三角になっています。副腎もそれなりには必死で頑張ってはくれますが、頑張りにも限界があり、途中で脱落してしまいます(美容通信2017年5月号)。毒素がミトコンドリア(美容通信2017年7月号)を破綻させる可能性が高くなります。炎症が高くなり、脳細胞が大きく影響されます。後、肝臓の逆流が起こって、腎臓も影響するようになると、それは実際皮膚にも影響します。特に肌が荒れたり、肌が炎症を起こしたりする場合は、肝臓から胃腸機能に排出する代謝の流れが止まっている事示す、凄く良い証拠です。腎臓のストレスとか、皮膚のストレスとかは、全て肝臓から来ます。この状態は最悪の状態です。
腎臓および肝臓管腔輸送に問題なし❤/結合剤なし
じゃあ、全て正しい事をして、肝臓の代謝も腎臓の代謝も良くなると、果たして万々歳なものなのでしょうか? 必ずしもそうとは言えません。肝臓内の循環ばかりを急がしてしまうと、解毒の悪い影響が、寧ろ目立って現れてしまいます。そんな状況が慢性化して来ると、今度は、胃腸機能の毒素が血流に逆流して来ます。だから、肝臓と腎臓だけの解毒しかしないと、状況の改善まで、非常に長い時間を要する羽目になります。
腎臓および肝臓管腔輸送に問題なし❤/結合剤あり
ここに結合剤を足すと、肝臓から胃腸機能に行くスピードがどんどん速くなって、肝臓内の再吸収をブロックして、非常に速い流れで毒素を体から出す事が出来ます。内毒素の逆流を防ぎます。又、GIにある毒素の逆流も防げます。体の中に結合剤を通して、肝臓を液体化させて、胆汁の出るスピードを上げて、同時に腎臓もサポートしてくれるんです。
脳みその細胞も保護してあげなきゃ!
こういう風に毒素を除去するだけじゃ、実は片手落ち。毒素を除去しつつ、その間に、脳細胞因子を押さえてあげなければいけません。脳細胞を攻撃している毒素を、体から出すんです。こういう風に毒素が体をぐるぐる回っている時は、必ず脳に影響するので、脳細胞に対する悪影響を少しでも下げて、解毒をやり易くする必要があります。それに最も効果的に働く物質が、カンナビジオールです。βアミロイドのアルツハイマーの原因となるプラークが、CBDによって非常に減少しているのが分かります。グリア細胞から分泌される毒素を、コントロールする事が出来ます。
in vivoでのカンナビジオールは、IL-1βおよびiNOS発現を抑制することによって、βアミロイド誘導性神経炎症を鈍らせる事が出来ます。
*カンナビジオール(国際一般名:Cannabidiol)、略称CBDは、大麻草(麻)に含まれる、少なくとも113あるカンナビノイドのひとつです。主なフィトカンナビノイドで、大麻草の抽出物の計40%までの割合を占めることもある。CBDは、広く医療への応用の可能性があるとされています。臨床報告によると、副作用が少なく、特に向精神作用(一般に∆9-THCにみられる作用)がない事、精神運動学習や心理的な機能に影響がない事等が、その理由とされています。薬物規制に関する国際条約による規制はありません。日本では医薬品としての扱いではなく、規制物質となるかは抽出された麻の部位による為、規制されていないモノが流通しています。健康食品としての取り扱いです。
*iNOS(inducible nitric oxide synthase)は、アミノ酸の1つであるL-アルギニンから、一酸化窒素を合成する酵素。病原体やその成分を認識した樹状細胞、マクロファージ等の抗原提示細胞に於いて、発現が誘導されます。
CBDは、グリア細胞の活性化を抑える事によって、精神異常を抑える機能も持っています。グルタミン酸受容体の安定化にも繋がります。CBDは、共和党も民主党も両方を静かにさせる作用を持っている(笑)。そこから生まれるのが、平和と言う事です。コンセプトです。
グリア反応性の低下は、カンナビジオールの抗精神病薬様作用に関与する可能性があります。
CBDとNrf2
解毒の話をする時には、Nrf2の適応についても触れなければいけません。CBDが素晴らしいのは、こういう色々な事をする以外にも、Nrf2の応答能を促進してくれる事です。染色体の活性化に対し、CBDとテトラヒドロカンナビノールTetrahydrocannabinol(THC, Δ9-THC)がどんな影響を与えるのか、ここに記載します。THCは、比較的神経細胞の受容体に強く影響します。CBDには、色んなDNAを活性化させる力があります。
”Differential transcriptional profiles mediated by exposure to the cannabioids cannabidiol and Δ9-tetrahydrocannabinol in BV-2 microglial cell”(British Journal of Pharmacology)。この論文はマイクログリアに対する研究です。どういう遺伝子がオンになり、どういう遺伝子がオフになるか、グルタチオンにも影響してきます。グルタチオンシステムの全体の活性化にも繋がっています。炎症系の遺伝子を抑制する、両方のパワーを持っています。又、素晴らしいのは、内毒素から誘発される炎症を、非常に効率的に抑えています。CBDは、脳細胞の内毒素から来る炎症を、画期的に抑えてくれます。で、CBDはグルタチオンシステムを活性化して、脳の炎症を急激に下げて行きます。
結合剤や大麻のCBD、アダクトゲン安定化剤を用いて、腎臓-肝管腔輸送を促進する
なので、凄く大切なのはTHCの機能とCBDの機能を、きっちり分けて考える事です。代替医療の中で、過去30年の中で最も大切な、そして最も大きな影響力を持っている物質がCBDです。肝臓の活性化、腎臓の保護、体の中に結合剤を入れて物を排泄する機能。CBDを使ってそういう解毒を行っている間に、脳の炎症を防ぎ、副腎の機能を高めて行く、素晴らしいコンビネーションです。
もう一度、破綻から修復の過程を通しで復習
順序立てて、もう一度解説します。
普通のシステム→毒素の負荷を高める→軽い炎症が起こる→炎症の大きな波がやって来ます。こういう大きな炎症パルスと言うのは、体の中のどっかが炎症を起こしている、つまり腫れてる、バイ菌が入っている事を意味します。また、パルスの違う種類は、胃腸機能に炎症を起こします。食中毒の様なものは、こういうパルスに非常に大きな影響を及ぼす。食中毒になった後に、非常に病気の状態が長く続くのは、パルスとしては非常に最悪のパルスで、炎症パルスは肝臓からの流れをブロックしてしまいます。ブロックは今度は腎臓に繋がり、この腎臓ブロックはもっと炎症を高め、大きな火事をもっと大きな火事にする内毒素が、今度は流出します。→肝臓を開けて、腎臓をサポートし、結合剤を体の中に入れて、肝臓から来る悪い物を全部キャッチして、排出する。GIからの悪い毒素を血流に逆流する事を防ぐ、脳細胞の炎症をCBDの様なもので抑えながら、副腎の機能を向上させます。
順序立てて治療を行えば良いと思うかも知れませんが、全部いっぺんにやらなければ駄目なんですよ。まず最初にやる事としては、先ず結合剤を体の中に入れる事。同じ時にCBDを入れる。正しい治療は、こういう全ての流れをいっぺんにやる事の一言に尽きます。
神経毒性の安定化の為に、何を使うか?
結合剤は、腸の結合剤ですね。全方向性の結合剤であることは、結合剤を選ぶ上の大事なポイントになります。
胆汁の塩分を体から排出してくれます。毒素は、胆汁と一緒に流れて来ます。毒素はある電子チャージを持っていて、それが胆汁のチャージと非常に似ています。ですから、バイオソルトをベースにした結合剤を使うと、両方が胆汁の中に入り、毒素も体の外に排出されます。カビ毒には、特に有効です。GIの細胞から出て来る毒素も、外部に排出してくれる作用があります。活性炭、粘土、アカシアガム、アロー等が含まれている製品が望ましく、特に、アカシアガム等はGIの中の毒素の排出に凄く効果があるそうです。GIの中の炎症も抑えてくれます。GIバリアの、強度も密度も上げてくれます。
肝臓から悪い物を吐き出して、20~30分後に、全部結合剤で引っ張って、集めて、体から出す。
食べ物を食べている時に、結合剤は飲んではいけないと良く言われます。しかし、非常に体が悪い状態では、何を食べても食料が毒素に変ってしまいます。なら、一日のうち何時でも良いですから、体の中に結合剤を入れるのが肝要です。良く行われる方法としては、結合剤を水に混ぜて、一日の量を、一日かけて少しづつ飲んで行くと言う方法があります。シンプルですが、非常に効果的です。
体のシステムが安定化してくると、で、治療のやり方は少し変り、肝臓に影響するのと、結合するのを交互に刺激して、揺さぶりを掛けます。リポゾームの体に非常に速い吸収率がないと、中々こう言う芸当は出来ませんが(笑)。
肝臓を活性化する為のBittersとか、ホスファチジルコリン phosphatidylcholine(PC)とか、グルタチオンが、破損のコントロールをしてくれます。しかし、特にカビの毒素については、Nrf2をブロックするので、DIMが必要です。Nrf2は解毒の染色体を活性化してくれますが、活性化が阻害されると、折角のNrf2を活性化してくれるお薬やサプリメントが、効かなくなってしまいます。しかし、そこにDIMって助け舟を加えるだけで、ブロックが自然に外れます。だから、デトックスが出来ない時には、DIMを試しに使ってみる価値大です。DIMを上手に使ってあげるだけで、Nrf2のスイッチをもっと強く叩く事だって出来るからです。DIMがカビ毒の治療の際にに良く使われる理由は、カビの毒素によるNrf2のブロックがかなり強いので、これをまず外してあげなければなりません。
肝臓からの毒素の流出が滞っている場合、強制的に排出の流れを作っても、一時的な効果に留まり、再び停滞してしまいます。そうなると、血流に毒素が戻ってしまいます。それが腎臓のストレスに繋がります。ですから、両方をサポートする事が必要です。壊れたものを直して行きながら、同時に上手く行ってるものをサポートしてあげる。こういう風に二本立てで毒素を体外へと排泄出させると、もっと深くに潜んでいた毒素を免疫性が見つけてくれて、そ奴らを体の外に排除してくれます。ですから、一本調子に体調が良くなるのではなく、凄く気分が良くなって、また急に悪くなって、また良くなって、こういう事を繰り返ししながら、全体では徐々に快方に向かいます。治療中の症状の波は、寧ろ非常に正しい影響だとも言えます。
気分が悪くなると、もう少し肝臓と腎臓サポートの流動化を促進する治療に比重を置きます。腎臓のストレスとか、皮膚に出て行く物とか、後は脳神経系の異常が感じられた時には、流動系に戻すのです。その上で、肝臓をプッシュします。もっと結合剤を飲め!ですね(笑)。PCとBittersを使って、肝臓からの流れを進めてあげます。PCは、肝細胞の中から効きます。Bittersは、胆嚢からの流出を向上化させます。たまにブロックが強い人がいますが、その時は、素直に、可なりの量のBittersを投与しましょう。そうでないと、上手く胆汁が流れません。特に女性は、男性と比して、胆嚢のブロックが強く働く時があります。ですから、女性にBittersを提供すると、離さない!人が多いです。凄く、これを毎日私は飲みたいと言う感じになるのは、理由があるのです。知ってますか? Bittersの受容体は、勿論舌にあるので苦く感じます。でも卵巣にBittersの受容体があるので、Bittersの治療をすると、治療が終わっても女性達はBittersを離さない。ホルモンサイクルの安定化をしてくれる。膵臓にもBittersの受容体が付いていて、糖分の調節もしてくれます。色んな障害が出て来た時には、是非PCを摂って下さい。意識が朦朧としたり、ストレスが溜まって来たらCBDとかGABAとか、そう言う脳細胞の炎症を抑える物を使います。
- 腸の結合剤:チオール樹脂、クロレラ、粘土/ゼオライト、ペクチン/アルギン酸塩
- 肝/胆嚢サポート:
- pc, Bitters; DIM; GSH
- より多くのNrf2アップレギュレーター
- 腎臓のサポート~secondary support for stop/start liver
pulses - 神経安定化と副腎のサポート:CBDとアダプトゲン
オマケのQ&A
「放射能に対して、どう身を守れば良いのか?」
全部(笑)。放射能の影響は、凄い大きなフリーラジカルの倍増に繋がっています。グルタチオンはそれに対して、一番大切な物質です。ポリフェノールが非常に体を守ってくれるので、緑茶を沢山飲んでいる日本人は、その分多くポリフェノールが入っているので良いですね。日本用としては、THCを全く含ん
でいないCBD製品が良いと思います。そして、結合剤を毎日飲む。それで、ストロンチウムやセシウムを体の外に出す事が出来ます。
後、甲状腺のサポート(美容通信2016年11月号)(美容通信2015年3月号)も大切です。グルタチオンは甲状腺をサポートします。リポゾームを皮膚から吸収させて、局所的に甲状腺を保護すします。グルタチオンのクリームを甲状腺の上から塗るんです。これがNO.1で、ビタミンCを皮膚から塗り込む(美容通信2009年10月号)。これがNO.2。
「日本では、ヒ素やカドミウムが多い人がいるんですが、それに対してのアプローチは何か?」
カドミウムと砒素(美容通信2016年4月号)は、グルタチオン システムに乗って、体から外に排出されます。EDTA(美容通信2006年11月号)の、そういうのも効きます。アジアは、カドミウムと砒素の汚染が非常に高いです。ですから、グルタチオンとEDTA、結合剤を使うのが良いと思います。
*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。
※治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。
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最近のトピックスを交えての、燃える<褐色脂肪>のお話です。