ラクダのミルク(乳) | 旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2018年3月号

ラクダのミルク(乳)

ラクダのミルク(乳)(キャメルミルク)は、最近注目のスーパーフードです。ビタミンCは牛乳の3倍、鉄分や不飽和脂肪酸、ビタミンB群も豊富です。牛乳アレルギーの主な原因となる、βラクトグロブリンや(A1β)カゼインなどの物質は含みません。また日本人の大半が、牛乳を飲むと、お腹が緩くなったり、下痢なんかのお腹のトラブルに見舞われる乳糖不耐症ですが、ラクダのミルクは、ラクトース(乳糖)不耐症の人も問題なく飲むことが出来ます。それ以外にも、糖尿病、B型肝炎、自閉症や自己免疫疾患、癌といった多くの病気に治療効果を持つ可能性が指摘されています。ラクダミルク生活、始めてみませんか?


2017年1月24日のフェイスブックという名の日記から、以下抜粋。

自動代替テキストはありません。今朝の旭川の最低気温は、-21.6℃。
小学校の頃は、-26.5℃以下で学校が休みになった日が年に何回かあったから、きっともっと寒いのは体験済なはずなのに、寒い。

今日は、流石に日課の朝散歩はお休みして、最近、スーパーフードとして注目されているラクダのミルク(キャメルミルク)で、体の中からポカポカ作戦♪

ラクダのミルクには多くの「スーパーな」栄養素が含まれており、国連食糧農業機関(FAO)によればビタミンCは牛乳の3倍、鉄分や不飽和脂肪酸、ビタミンB群も豊富なんだそうです。
複数の研究によれば、食品アレルギーや糖尿病、B型肝炎、自閉症や自己免疫疾患といった多くの病気に治療効果を持つ可能性まで指摘されています。
嬉しいことに、牛乳アレルギーの主な原因となるβラクトグロブリンや(A1β)カゼインなどの物質は含みません
牛乳を飲むと下痢っぴ~になってしまう、乳糖不耐症のHISAKOのお腹にも優しい 
その一方で、食品アレルギーを防ぎ免疫システムを修復する上で欠かせない、様々な防御タンパク質を含有しています。
ヨーロッパでは、癌の患者さん達の栄養補給にも愛飲されていて、日本でも徐々にクリニックベースで広がりつつあるラクダのミルクです。

味ですか?
美味しいです。
塩気のせいなのかな?バター茶を思い出しちゃいました。
食通は、「牛乳にプレッツェルを入れておいたような味」と表現するのだそうです。
個人的には、そのまま飲むより、寧ろ料理に使いたくなる味でしょうか。

是非、お試しを!

 

ラクダの使い道

ヒトコブラクダとフタコブラクダ

 世の中には、西アジア原産で背中に1つのこぶを持つヒトコブラクダと、中央アジア原産で2つのこぶを持つフタコブラクダの2種類のラクダさんがおります。全世界には、約1400万頭のラクダがいるそうですが、その90%がヒトコブラクダなんだそうです。

 ラクダは、砂漠等の乾燥地帯に最も適応した家畜王ですから、現在でも、乳、肉、移動手段等として、非常に重宝されています。普通はどちらかの種類だけを飼育する事が多いそうなんですが、ヒトコブとフタコブラクダさんの雑種は大型となるので、特にカザフスタンではブフトと呼ばれ、荷役用として高く評価されています。因みに、乗り物用のデカいラクダさんは、ヒトコブラクダの血を25%、フタコブラクダの血を75%引くハイブリッドなんですよ。

 ラクダを最初に家畜化したのは、古代のアラム人ではないかと考えられています。彼らは、ラクダを荷物運搬に使って隊商を組み、砂漠を横断。やがて交易ルートは東へと延び、それに伴ってラクダも東方へと生息域を拡げて行ったとする説が一般的ですが、歴史学者のリチャード・ブリエットは別のストーリーを主張しています。それによれば、紀元前3000年頃、アフリカから中央アジアにかけてラクダを捕食対象としていた狩猟採集民のうち、アラビア海南部沿岸(現在のソマリア周辺)地域のグループが、乳の採取目的にヒトコブラクダを馴化たんだとか。ラクダのおっぱいは、実は歴史がとっても古いんですね。

 

ラクダの使い道(用途)

■乗り物

 ラクダは『砂漠の舟』とも呼ばれ、20世紀後半に自動車が普及するまで、重要な移動手段とされていました。

 また、砂漠地帯での長時間の行動が可能なので、古くから駱駝騎兵として軍事利用されていました。インドと南アフリカの2か国に於いては未だにラクダ部隊は健在で、2007年には、ダルフール紛争の国連平和維持活動に対し、インド政府がラクダ部隊を派遣したのは記憶に新しいところです。

■食い物

 宗教にあまり興味がない日本人にすると、砂漠の国≒イスラム教って十把一絡げです。が、砂漠の国が全てイスラム教かというとそう言う訳ではなく、又イスラム教にもいろんな宗派があるみたいです。イスラム教ではラクダはハラールとされているので、飲食OK。でも、学派によっては、ラクダは不純物の量が多いので、食後に一部沐浴が必要だったりします。因みに、ユダヤ教では、ラクダは食物の清浄規定から外れるので、駄目なんだとか。何故って? ラクダのつま先!!!!!!!!!!!!!!!(←エロ話でごめんなさい( ´艸`))が毛で覆われていて、ぱっと見蹄って判んないからだって。

  • ラクダのミルク

 牛同様、ラクダもその肉を食まれ、乳も飲用されます。血液を禁忌とするムスリムとユダヤ教徒はしませんが、そうじゃないラクダエリアの人々は、スッポンみたいに、ラクダの生き血を飲む事もあるそうです。

 食べ物として最も重要な使い道は、何と言ってもミルクです。イスラム圏に於いて、古来乳用動物として飼育されてきた動物にはラクダ、羊、山羊がいました。しかしながら、ラクダは、羊や山羊に比べて授乳期間が長(約13ヶ月間)く、又、乳生産量も一日5l以上と非常に多いので、長らく砂漠地帯の遊牧民の主食として不動の地位を守っておりました。

 ラクダのミルクは、そのまま飲用されるのが殆どですが、発酵させて酸乳(ヨーグルト)にする事もあります。唯、ラクダのミルクは、牛や羊、山羊の乳と脂肪の構造が異なり、脂肪を分離する作業に多少の技術を要するだけでなく、脂肪の含有量もヤギや羊には劣り、バターやチーズと言った乳製品としては、歩留まりが悪い(笑)のが欠点です。しかしながら、同時にそれは、羊や山羊のバーターやチーズに比べ流通量が少ない=希少価値!って事を意味し、市場経済では欠点は最早利点でしかなく、寧ろ高値で取引されています。

 牛乳と比べて脂肪分が低い一方で、ビタミンCの含有量は3~5倍多い。消化しやすいので、乳糖不耐症の人にもお勧めとされるラクダのミルクは、近年の健康志向の高まりと共に見直される傾向にあり、ヨーグルトやアイスクリーム等のラクダミルク製品を製造する会社も設立されているようです。アラブ首長国連邦のドバイでも、ラクダミルク製品の開発が進められており、ラクダチーズやラクダミルクチョコレートを始めとする様々な製品の世界各地への売り込みを図っています。実際、ロンドンにあるセルフリッジズと言った高級百貨店でも、ラクダのミルクを使ったUAE産チョコレートが販売されています。ラクダミルクを使用した高級チェコレートで有名な「アルナスマ」社は、先頃、ラクダミルクのジェラートを開発したとの情報も。CNNの提供の写真を見る限り、凄くお洒落で美味しそうです。クリニックで取り扱っているラクダのミルクも、このアラブ首長国連邦の製品です。

 アメリカ合衆国では、アーミッシュを中心にラクダの飼育とラクダのミルクの商品化が行われ、大手スーパーマーケットチェーン「ホールフーズ」カリフォルニア州40店舗以上で取り扱われ、そのほかの地域にも拡大しているんだとか。アーミッシュの人々は、ラクダの小規模な群れを非遺伝子組み換え飼料で育てているので、それも、健康志向の強いアメリカ人のハートをがっしり鷲掴みしている理由なんでしょうね。

 あっ、アーミッシュってピンと来ない日本人も多いと思うので、補足です。アメリカ合衆国のペンシルベニア州・中西部等やカナダ・オンタリオ州等に居住するドイツ系移民(ペンシルベニア・ダッチも含まれる)の宗教集団の事です。移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしている事で有名です。原郷はスイス、アルザス、シュワーベン等で、人口は20万人以上いるとされています。

 肝心のお味ですが、美味しいです。味は牛乳に似てますが、少しだけ塩気があり、塩気のせいなのかな?バター茶を思い出しちゃいました。食通は、これを「牛乳にプレッツェルを入れておいたような味」と表現するのだそうです。ラクダのミルクはソマリア人から非常に好まれているし、ドバイの洒落たカフェにも常備されていますから、慣れると病みつき系!ですかね(笑)。

  • ラクダの肉

 若いラクダの肉は美味なようですが…、ミルクと違って、屠ってしまえばそれで終わりですから、繁殖や乳生産の出来なくなった爺婆ラクダでもない限り、食肉用に回されるなんて事は従来は殆どありませんでした。7歳から9歳程度のラクダが、主に食用とされています。エジプトではラクダ肉が一番安いそうですが、肉は脂肪が少なく固く、安かろう不味かろうをあまりに地で行く肉質の為、恐ろしく人気がないんだとか(笑)。

 しかしながら、ドバイのカフェ「カフェトゥゴー」は、ラクダのミルク入りコーヒーを発売して世界的な話題となった店ですが、同店のフードメニューには、ラクダ肉を使ったホットドッグやハンバーガー、サラミ等も並んでいるそうです。そのままでは、ホットドックやハンバーガーには不適切な肉質ですが、コブの中の脂肪を肉に混ぜる等の技を駆使して一躍人気者に。創意工夫の勝利ですね💛

  • ラクダのコブと足

 近年の中華料理では、ラクダのコブは「駝峰・駝峯」と呼ばれ、八珍の一つとして珍重される食材なんだそうです。線維は多少はあるものの、基本、脂肪の塊ですから、味付け勝負の食材です。それにも関わらず、味が染込み難いという困ったちゃんなので、調理には、料理人の技量がド直球に問われる食材でもあります。

 また、「駝掌」と称されるラクダの足も、コブ同様に、中国では人気のある高級食材です。中国人は、テーブルと椅子、空飛ぶものは飛行機以外!の四つ足は、熊といい、ラクダといい、ホント、美味しく頂いちゃうんですね。

 

■ラクダの股引(ももひき)他

 皮は鞣して用いられ、毛は織物、縄、絵筆等に使われます。うんこは燃料です。

 因みに、「ラクダの股引(ももひき)」は、ラクダの毛を利用してるからではなくて、色が単にラクダ色だからです。左図のケイトスペードの超カワ(・∀・)イイ!!クロスボディも、ラクダの股引同様、素材はラクダではありません。牛革です。

 

■その他イロイロ

  • 競駝

 ヒトコブラクダの競馬を「競駝」と言います。遊牧民の流れを汲む湾岸諸国に於いては、この競駝は、日本の皇族に当たる首長一族も御観覧される最も格の高いスポーツですが、異文化への理解に乏しい欧米の人権団体の非難によって、最近は騎手をロボットに置き換えたレースに移行しつつあるんだそうです。

  • ラクダ相撲或いはレスリング

 ラクダ相撲の起源は、2400年以上前の古代トルコの部族とされていますが、ラクダは戦闘的な動物で、野生でもお互いに戦いますから、組織的な相撲の形態を取るずっと以前からは原型はあったようです。1980年代にトルコ政府は、この競技をトルコの歴史文化の一部として奨励する事に決定! 一時期は時代遅れの産物として細々と続いていた相撲ですが、政府のテコ入れで再び息を吹き返したんです。

  • 観光(&見世物小屋)

 ラクダ≒砂漠。世界共通の思い込みなんでしょうか、砂漠の観光名所と言われる場所では、メキシコのバハ・カリフォルニアでも、日本の鳥取砂丘でも、本来棲息するはずのないラクダが、極く極く当たり前に、観光客を乗せて歩いてます(笑)。

 鳥取砂丘のラクダはまあ観光地の乗り物に過ぎませんが、日本に於けるラクダは、やっぱり見世物小屋のスターとしての存在の方が大きかったようです。近世後期に於いて最もヒットした動物見世物は、このヒトコブラクダと言っても過言ではありません。牡牝の2頭が文政4年(1821)に長崎へ舶来し、文政6年に売り払われて見世物にかけられたんだそうです。大坂、京他で興行の後、文政7年閏8月、江戸両国で興行が行われました。当時の人は、ラクダの実物を見た事がなく、また、牡牝つがいの大型獣の見世物ともなれば、空前絶後の大事件! 非常な人気を博したそうです。唐人風の格好をした日本人が連れ歩き、鉄鼓(トライアングル)、横笛、太鼓等を奏して異国情緒を盛り上げたそうです。疱瘡麻疹除け、夫婦和合といった御利益も記されています。左図は、川添裕コレクションから。

敢えて舶来物のラクダのミルクを選ぶ、これだけの理由達

 ラクダのミルクの特徴を列挙します。

  • 牛乳製品に対するアレルギーがある人でも、安心💛
  • 乳糖不耐症の人でも、お腹がゴロゴロしない。
  • 糖尿病患者さんのインスリン投与量を減少させ、長期血糖のコントロールを改善。
  • 豊富な栄養成分。
  • 免疫力の強化。
  • 肝機能の改善。
  • 高コレステロール血症の是正。
  • 自閉症の回復。
  • 抗酸化作用。
  • 癌への効果。

栄養豊富と言われるラクダのミルクだが…。

ラクダと牛とヤギの栄養成分勝負

 ラクダのミルクには多くの「スーパーな」栄養素が含まれており、国連食糧農業機関(FAO)によれば「ビタミンCは牛乳の3倍、鉄分や不飽和脂肪酸、ビタミンB群も豊富」なんだそうです。実際、砂漠で遊牧民として暮らすベドウィン達は、ラクダのミルク(キャメルミルク)だけで1ヶ月位は生きていけるんだとか。

 ラクダさんと牛、山羊のおっぱいを比較してみましょう。

  ラクダのミルク 牛のミルク(牛乳) 山羊のミルク
カロリー 46Kcal 67Kcal 63Kcal
脂質 2g(3%) 3.8g 3.6g
蛋白質 3g 3.3g 3.1g
炭水化物 5g(2%) 4.8g 4.5g
ビタミンA 17μg(2%) 39μg 36μg
ビタミンC 5mg(5%) 1mg 1mg
カルシウム 120mg(15%) 110mg 120mg
0.1mg(1%) 微量 0.1mg

成分分析値(100g)

( )内の数字:一日当たりに必要な栄養素のうちの充足率(%)を示したもの。

*一日当たりの摂取量に対する充足率(%)は、2000Kcalの食事に基づいたものです。

 栄養成分的には、ラクダのミルクは低脂肪低カロリーで、ビタミンCは牛乳の3倍、鉄分や不飽和脂肪酸、ビタミンB群も豊富ですから、全然悪くないです。唯、「スーパー」と称される割には今一つ感は拭えませんけど、ね(笑)。特にビタミンCについて言うと、野菜の手にはいらない砂漠地帯であれば、ラクダのミルクは貴重なビタミンC源とも言えますがぁ、ビタミンC豊富な野菜や海藻がすぐ手に入る日本人としてはどうなんですかねぇってレベルです。ブロッコリー1切れ分くらいですかね。

 つまり栄養価的には、価格が牛の26倍、山羊の2.2倍するラクダのミルクを敢えて選ぶ理由は、はっきり言って微妙です(笑)。しかし、複数の研究によれば、牛乳製品アレルギーや糖尿病、B型肝炎、自閉症や自己免疫疾患、癌といった多くの病気に治療効果を持つ可能性まで指摘されています。プラスαが、寧ろ勝負所のラクダのミルクです。

牛乳製品に対するアレルギーと乳糖不耐症について

牛乳製品に対するアレルギーの問題

 世界中で多くの人達が多量の牛乳を飲んでいます。しかし、牛乳は、2008年に厚生労働科学研究班が全年齢の食物アレルギー(美容通信2012年9月号)発症患者を調査したところ、原因食物として牛乳は20.9%を占め、鶏卵の38.7%に次いで高い割合だったとの報告もあります。実際、HISAKOも、バリバリの牛乳製品に対するアレルギー持ちです。即時型のIgEも遅延性のIgG(美容通信2014年1月号)も、がっつりあります(笑)。何度か遅延性のフードアレルギーについては特集はしていますが、遅延性フードアレルギーは、一般的に私達がイメージする蕁麻疹やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎等の即時型アレルギーと異なり、直ぐには症状が現れないだけでなく、下図の如くに、症状自体も非常に多彩で、場合によっては原因食物を除去しても数週間から数ヶ月間も症状が続く事もあり、原因である食べ物に中々気付かないのが特徴です。

 慢性疲労、関節炎、蕁麻疹、湿疹、頭痛、水分貯留、過敏性腸症候群、肥満etc.と、実に多くの、そして多彩な慢性症状が起こります。

 ラクダのミルクが推奨される一番の理由は、ラクダのミルクには、牛乳製品アレルギーの主な原因となるβ-ラクトグロブリンやA1βカゼイン等の物質を含まないからです。

 牛乳は、多数のタンパク質から構成されています。主要な蛋白質類としては、総蛋白質の約80%を占めるカゼイン(α-(αS1/αS2)/β-/κ-/γ-)と、約20%を占めるホエイ蛋白質(β-ラクトグロブリン/α-ラクトアルブミン/プロテオース-ペプトン)があります。

  • カゼイン

   βカゼインは、主にA1、A2に分けられますが、カゼインアレルギー美容通信2016年9月号に於いて問題となるのが、このうちのA1とされています。ラクダさんと山羊のミルクには、アレルギー界の問題児であるA1βカゼインは含有されておらず、含まれているのはA2βカゼインなので安心です。

   因みに、A1βカゼインは、左図のβカソモルフィン7(BCM-7)と呼ばれるオピオイド様ペプチドに分解されます。このBCM-7は、免疫系を抑制し、胃腸管で炎症を引き起こし、挙句の果てには動脈プラーク形成に関与します。ロクでもない奴です。BCM7の潜在放出量は、牛乳1リットルにつき約0.4gと推定されています。

  • βラクトグロブリン

    ホエイ蛋白質の多くは、βラクトグロブリンで構成されていますから、前述のA1βカゼインといい、牛乳は主要アレルゲンでほぼ構成されているようなものです(笑)。しかしながら、多くの哺乳類のミルクに含まれているβ-ラクトグロブリンですが、嬉しい事に、ラクダのミルクには、人間のおっぱい(母乳)同様に、βラクトグロブリンは含まれていません

 因みに、牛乳に対してアレルギー性を示す人達は、ヤギや羊の乳に対するIgE抗体を血清中に持っている事が良く知られています(交叉感作)。ラクダのミルクと比べ、山羊のミルクは牛乳と分子類似性が高いからです。そうなると…アレルギー的には、値段がラクダより約半額とは言え、山羊のミルクって選択肢はあり得ませんよね。 

 ここで補足的に、牛乳アレルギーに関する論文を幾つか抜粋しますね。

  • Camel Milk is a Safer Choice than Goat Milk for Feeding Children with Cow Milk Allergy(Mohammad Ehlayel)

   牛乳アレルギー関連の症状を訴えた14歳未満の小児38人を対象に、ラクダ、牛、山羊のミルクの皮膚プリックテストを施行したところ、31人(81.5%)が陰性で、何の反応も見られなかったそうです。牛乳アレルギー症状を有する子供に於いては、ラクダミルクが山羊のミルクよりも安全な代替物と思われます。

  • Health Benefits of Drinking Camel Milk(JAN MILLEHAN)

    重度の牛乳及び他の食品アレルギーがある8人の子供に、ラクダミルクの影響を調査しました。従来の治療方法に反応しなかった8人の子供全てが、副作用もなく、アレルギーから完全に回復しました。ラクダのミルクには、牛乳に含まれる2つの強力なアレルゲン(β-ラクトグロブリン・A1βカゼイン)がなく、牛乳やその他の食品アレルギーがある子供にとって、役に立つ免疫システム成分が含まれています。

 

牛乳アレルギーに似て非なる、乳糖不耐症の問題について 

 牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解する酵素(ラクターゼ)を持たない人は、牛乳を飲むと、お腹が緩くなったり、下痢なんかのお腹のトラブルに見舞われます。これは乳糖不耐症と呼ばれるもので、アレルギーとは全く別のお話です。この乳糖不耐症は、人種や国、地域によって差があります。健康な成人に於ける乳糖不耐の割合は、アメリカの白人で8%、黒人で70%、日本人では85%にのぼります。つまり、日本人の殆どが、この「乳糖不耐症」なのです。

 ドバイの獣医学研究機関の責任者であるUlrich Wernery氏は、ラクダのミルクについて、「ラクトース(乳糖)不耐症の人も問題なく飲むことが出来る。牛乳とは異なり、(牛乳の)蛋白質アレルギーを起こすこともなく、インスリンの含有量が高い」と推奨しています。


サプリメント「Bio Enzyme」で、カゼインやグルテン由来の蛋白質のサポート!

 左図は、HISAKOのクリニックでも人気のサプリメントのBio Enzymeです。決して、このBio Enzymeを飲めば、カゼインたっぷりの牛乳を飲んでもアレルギーが絶対起こらない訳ではなく、また、多くの日本人同様にあなたが乳糖不耐症であっったとしても、牛乳を飲んでも絶対お腹がゴロゴロしない訳でもありません。寧ろ、「完全に除去できないカゼイン(牛乳製品)やグルテン(小麦)由来の蛋白質の分解の足しになる。」「乳糖の分解のサポートになる。」等々ってレベルの代物です。でも、お家ごはんは気をつけようがあっても、外食はそうはいきません。自分の好き勝手を頼めればまだそれでもマシですが、会食等は…ある意味、ほぼ強制的な!世界(笑)。それにもかかわらず、冬の旭川は、公衆便所も冬季閉鎖ですからね、帰り道、急な用を足したくても足せないのが現実です。

 Bio Enzymeは、植物由来の消化酵素原料をフォーミュレイトしたサプリメントで、食物に含まれる蛋白質、炭水化物、脂質の消化分解を安全に効率よくサポートします。更に、カソモルフィン(カゼイン由来のペプチド)とグルテオモルフィン(グルテン由来のペプチド)の効果的な分解もサポートします。 

■Bio Enzymeに含まれる酵素の各作用

  • ペプチターゼ

   ジペプチジルペプチターゼ活性により、通常完全に消化され難い、牛乳製品やシリアル穀物に含まれる蛋白質ペプチドを消化します。

  • ラクターゼ

   乳糖不耐症の原因となるラクトース(乳糖)の分解をサポートします。

  • ブロメラインとパパイン

   より良い消化吸収の為に、蛋白質をより小さな単位(ペプチドとアミノ酸)に消化します。蛋白質が完全に消化されていない場合、食物に対して過敏な反応を示す事があります。

  • プロテアーゼ酵素

   蛋白質を、細胞の適切な成長と修復、酵素・ホルモン類・DNA産生に必要なペプチドとアミノ酸に分解します。

  • リパーゼ酵素

   脂溶性ビタミンの吸収に不可欠な脂肪の消化吸収をサポートします。

  • アミラーゼとヘミセルラーゼ酵素

   脳、神経系、心臓、肺と筋肉に活力を与える為、炭水化物を分解します。

■Bio Enzymeの主な作用

  • ベジタリアンの為の酵素サポート。
  • グルテンフリー、カゼインフリーの食事をされている方への酵素サポート。
  • 蛋白質分解酵素のサポート。
  • 消化酵素が不十分な方への消化サポート。

糖尿病とラクダのミルク

糖尿病患者のインスリン投与量を減少させ、長期血糖のコントロールを改善

 ラクダミルクには、その機序についてはまだ完全には解明はされてはいませんが、どうも含有される蛋白質にインスリン様の活性やβ細胞の調節、免疫調節機能等があり、その結果、Ⅰ型糖尿病の患者さんのインスリン投与量を有意に減少させ、長期間の血糖のコントロールに有用に働くそうです。

 ラクダのミルクのインスリン含有量は、牛乳の3000倍以上であり、ラクダのミルク1l中に52.03単位のインスリンが含まれているのに対し、牛乳のインスリン含有量は僅かに0.016単位んなそうです。人間のおっぱい(母乳)にも、かなりの高濃度のインスリン(60.23単位/l)が含まれているそうですが、残念な事には、胃で凝固してしまって、腸で吸収することは出来ないようです。ところが、何故かラクダさんのミルクは、酸性の環境下でも凝塊にならず、成分が損なわれずに、腸管から吸収されるようです。

 糖尿病に関する論文を抜粋しますね。

  • Effect of camel milk on glycemic cntrol and insulin requirment in patients with type 1 diabetes : 2-years randomized controlled trial(R P Agrawal) 

   Ⅰ型糖尿病の患者24人を2群に分け、一方は通常の治療、つまり、食事療法、運動療法、インスリン投与治療を行う群、もう一方を、更にラクダのミルクを毎日飲む群として、2年間に亘り比較試験を行いました。結果、ラクダのミルクを毎日飲んだ群は、平均血糖、HbA1c値、インスリン投与量の減少(46.15%)が認められました。うち3人については、試験期間中に、インスリンの投与を中止出来たそうです。

   Ⅰ型糖尿病は、膵臓のβ細胞が壊れて、インスリンを分泌出来なっちゃう病気ですから、インスリン注射で補い続ける必要があります。

  • How camel milk could be better for you than anyone imagined(Daniel Bardsley)

   疫学的な調査では、インスリン様物質を含むラクダのミルクを常飲している地域では、糖尿病の罹患率が低いというデータがあります。

免疫力強化と高コレステロール血症の是正について

免疫力強化

  前述の様に、牛乳製品に対するアレルギーの主な原因となる、βラクトグロブリンやβカゼイン等の物質は含まないだけでなく、寧ろ、食品アレルギーを防いで、免疫システムを修復する上で欠かせない、様々な防御蛋白質を含有しているのが、ラクダのミルクです。ですから、クローン病や多発性硬化症の様な自己免疫疾患に対しても、効果があります。

 ラクダのミルクには、牛乳の中にはあまり含まれていない、ラクトフェリンと溶解酵素(リゾチームやペルオキシダーゼ等)が多く含まれています。この二つの殺菌作用を有する物質は、人間の免疫システムを強化してくれます。

 それと同時に、ラクダのミルクは咳を止め、肺を潤し、胃を強くする効果があるんだそうです。

 

高コレステロール血症の是正

 オレイン酸等の一価不飽和脂肪酸を高濃度に含んでいます。

 ここで、復習(美容通信2010年6月号)です。不飽和脂肪酸には、一価と多価の不飽和脂肪酸があります。一価の不飽和脂肪酸の代表格は、オレイン酸ですが、ラクダのミルクの他、オリーブオイルや菜種油(キャノーラ油)、種実、調合サラダ油etc.に多く含まれています。体内で酸化しないので、有害な過酸化脂質を作り難く、マイナスがないだけの、人畜無害系の油として長らく評価されてきましたが、最近は、善玉コレステロールを下げずに総コレステロールを下げる働きが注目され、動脈硬化の予防的観点から、内科医からも熱い視線を受けてるらしいです、はい。

 


*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

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