光老化後編・光老化の予防方法

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「光老化」って言葉を、最近、当たり前の様に耳にすると思います。
私達が老化と思っている様々な症状、例えば、シミやシワ、皮膚癌、免疫力の低下、白内障等の原因の約8割が、紫外線照射による「光老化」です。
今月号はそんな性悪な紫外線に負けない、日焼け止めの選び方や洋服の選び方等々と、あの手この手(予防法)をご紹介します。

 先月に引き続き、2ヶ月連続で特集している<光老化>。先月号では、私達がどうして光老化し、その結果どうなってしまうのかについてお勉強しました。今月号では、この憎っくき光老化による被害の拡大を防ぐ為の”予防方法”に焦点を絞ってお話します。

まずは先月号復習からー紫外線とその障害

 えっ、記憶に御座いません? じゃあ、ダイジェスト版!(詳しい内容は、先月号を読み返しておくんなまし。)

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目次…。

 さあ、本題に入りましょう。私達を老けさせる元凶の紫外線を如何にシャットアウトするか。これが、今月号のお題目。

  • 日焼け止め(サンスクリーン剤)
  • 全身防御-日常生活上の注意
 この2つの項目について特集して行きます。先月号と併せて、完璧を期しましょう。

日焼け止め(サンスクリーン剤)購入基礎講座ー<表示と成分>

 <いざ、日焼け止めを買うゾ!>と心に決め、お店に出掛けたのはいいけれど、店員さんに教えて貰った日焼け止めコーナー。あるわあるわ、想像を遥かに上回る数の商品がズラーっと陳列。耳にした事のあるブランドから知らないブランドまで、国産から外国製と、どれも魅力的な誘い文句に、可愛いパッケージ。うーん、一体どれを選べば良いの? …そんな貴女に日焼け止め購入の奥義(?)を伝授しましょう。

日焼け止めのパッケージを見てみると、SPFとPAの2つの表示がありますよね。

 この意味解りますか? そこでまずは、賢い貴女の為の購入基礎講座(1)表示です。

  • SPF(Sun Protect Factor)

  • サンバーン(主にUVBによる日焼けで皮膚が赤くなる事)防止効果を示す数値。どこの国の製品でも、表示内容はほぼ同じ。
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  • PA(Protection grade of UVA)
  • UVAに対する防止効果を示す表示で、PA*(UVA防止効果あり)、PA**(UVA防止効果がかなりある)、PA***(UVA防止効果が非常にある)の3段階表示。唯、日本だけの基準と表示なので、外国製の日焼け止め(サンスクリーン剤)には表示自体がない事も。SPFと異なり効果を実感し難いけど、長~い目で見ると確実に光老化に対する効果があります。忘れずにチェックしましょ。
     参考までにPAがどのように決められているかを下に示しておきますね。SPFと同様な考え方から、下の式で求められます。
     PFA=サンスクリーン剤を塗布した肌の最小持続型即時黒化量(MPPD)÷素肌のMPPD
     ・2以上4未満…PA*
     ・4以上8未満…PA**
     ・8以上…PA***

購入基礎講座(2)は、 成分。

 日焼け止め(サンスクリーン剤)は、実は紫外線をどうやって防止するかによって、2種類に分けられるんです。

 一つは、紫外線吸収剤。皮膚の表面で吸収した紫外線のエネルギーを熱として放出し、皮膚の奥深くまで届かないようにしたもの。まあ、紫外線をゴキブリに例えるなら、誘って捕獲するゴキブリホイホイ。もう一つは、紫外線散乱剤。これはUVA、UVBの両方ともほぼ均一に散乱し、皮膚を紫外線から物理的に遮断します。イメージとしては、良くテレビショッピングでやってる、うーん、名前が思い出せないんだけど、超音波でゴキブリの侵入自体をシャットアウト!って感じですかね。散乱剤は吸収剤と違って、皮膚の内部へ吸収される事が少なく、シリコンなどで粒子がコーテングされているので安全性の面でも◎。それに、吸収剤と比べて高いUVA防止効果を期待出来るのも嬉しい限り。唯、飛躍的に技術革新が進んでいるとは言え、ちょっと伸びや色の面で若干劣るかなあ。

 貴女のその手に取った日焼け止め(サンスクリーン剤)は、どっちかな? 下に今日本で主に使用されている成分を載せておきますね。ちょっと裏をひっくり返して、チェックしてみましょう。

  • 紫外線散乱剤

  •  [特徴]①無機化合物、②比較的広い範囲の波長を遮断、③多量配合:着色・伸びの悪化
     [代表的な成分]酸化亜鉛・酸化チタン・酸化鉄・酸化ジルコニウム・酸化セリウム

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    (註:2003年8月1日の作成の為、総額表示となっておりません。本体価格です!)

  • 紫外線吸収剤

  •  [特徴]①有機化合物、②比較的狭い範囲の波長を遮断、③多量配合:べたつき
     [代表的な成分]
     ・UVB吸収剤
     安息香酸系:PABA・glyceryl PABA・amyl dimethyl PABA・octyl dimethyl PABA・ ethyl dihydroxypropyl PABA
     桂皮酸系:Sunguard B・ethylhexyl p-methoxycinnamate・cinoxate
     サリチル酸系:octylsalicylate・homosalate
     その他:Sun shelter SP・Eusolex 232
     ・UVA吸収剤
     ジベンゾイルメタン系:Parsol 1789
     イミダゾリジン系:ソフトシェードDH
     ・UVA+UVB吸収剤 
     ベンゾフェノン系:benzophenone-3・benzophenone-4

日焼け止め(サンスクリーン剤)購入臨床講座ー<スキンタイプと目的> /

 何となく、日焼け止めの正体が見えて来ました? じゃあ、基礎講座を終了した貴女には臨床講座。ここでは実際に自分に合った日焼け止めを選べるようになる事がゴールです。その為の大事なポイントは、2つ。自分の肌のタイプと、目的です。つまり、赤くもならずに一直線に真っ黒ん坊さんになれちゃうA子さんが今度バリ島に行くからって購入する日焼け止めと、日焼けしても赤くなるだけで黒くなれないB子さんが会社の行き帰り用に選ぶ日焼け止めは、幾ら2人が大の仲良しでも、違って当然! 同じじゃ困るんです。

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賢い貴女の為の購入臨床講座(1) 自分のスキンタイプを知ろう!

 簡便法-ちょうど今頃、春から夏にかけて、日焼け止めを塗らずに、30~45分位日光浴をしてみましょう。貴女は、下の①~⑥のどれに当てはまりましたか?

①非常に赤くなりやすいが、決して黒くならない。→スキンタイプⅠ(日本人の18%)
②容易に赤くなり、僅かに黒くなる。→スキンタイプⅡ(日本人に二番目に多く、28%)
 ⇒紫外線に敏感で、シミや深いシワが出来易いタイプ。日焼け対策は万全にしとかないと、後で絶対泣くぞー!
③赤くなった後、何時も黒くなる。→スキンタイプⅢ(日本人に一番多く、30%)
④あまり赤くならず、直ぐ黒くなる。→スキンタイプⅣ(日本人の16%)
 ⇒妊娠や出産後のシミ(肝班)に注意が必要なタイプ。日頃からの備えあれば、憂いなし。
⑤滅多に赤くならず、非常に黒くなる。→スキンタイプⅤ(タイプⅥと併せて8%)
⑥決して赤くならず、非常に黒くなる。→スキンタイプⅥ
 ⇒比較的紫外線に対するダメージが少ないタイプ。とは言え、海や山等で強烈な紫外線を浴び続けていると…。


 上記のスキンタイプ判定で、光に対する感受性が高いと判定されちゃった貴女は、当然、紫外線防止効果が高めの製品を選ぶ必要がありますよね!

購入臨床講座(2) その日焼け止め、どんなシーンで使うの(目的は)?

 日焼け止め(サンスクリーン剤)の紫外線防止効果は、基本的には紫外線防止剤がどれ位含まれているかで決まります。だからって、防止剤の濃度を高くすれば良いってものじゃなくて、高濃度になれば成る程、使用感や安全性って面で問題が生じて来ます。つまり、ボテボテっとなって綺麗に延びなくなってくるとか、ベタベタと化粧崩れしやすくなるとか、白っぽくいかにもって感じになるとか等など、使い勝手が悪くなる。肌に対する負担も当然大きくなる。じゃあ、何処で折り合いをつけるか? ちょっと下の図を見て下さい。

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私達が被曝する紫外線の量は、季節や地域、天候、環境、そしてライフシーン等によって変化します。賢い貴女は、もうお分かりのはず! さあ、思い出してみましょう。貴女が日焼け止め(サンスクリーン剤)を買おうと思到ったのは何故? 目的は何? 貴女自身のスキンタイプを考慮しながら、目的に合った日焼け止め(サンスクリーン剤)の選びましょうね

image38 え~っと、A子さんは<バリ島でマリンスポーツ>を予定してたんでしたっけ? それなら、耐水性を最重視したものを選んで下さい。当然、SPFとPAが大きく、耐水性に優れたものが一番です。唯、頻繁に塗り直しが出来ないマリンスポーツでは、如何に値が高くても、海に1回のドボン若しくはザブンで殆どの日焼け止めが流れちゃう様だと、ちょっと問題です。多少のSPFやPAの値を犠牲にしてでも、耐水性を取って下さいね。

日焼け止め(サンスクリーン剤)購入後の応用講座ー<最大限の効果を引き出す為に!> 

 まあ、<まとめ>の章とでも申しましょうか、此処が一番肝心、今日の山。テストにでるゾ~!?

  • 同じSPF値の製品を使っても、MEDの小さい人(赤くなりやすい人)は、防御出来る時間が短い!
  • 紫外線は時刻や天候で強さが変わるので、同じSPF値の製品でも、朝と昼、晴れと曇りでは制御出来る時間が異なりまーす。
  • どの製品も皮膚1cm2当たり2mg(結構たっぷり!)の量を背中に塗ってデータを出しています。だから、メイクのテクを駆使して超薄付きにしちゃうと(製品によっては0.5mg/cm2前後が実際に使用する量だったりする!)、当然、表示されているSPF値と実際の値に大きな落差がある可能性大。
  • 更に、水しぶきを浴びたり、汗をだらだらかいたり、それを又タオルなんかでゴシゴシしちゃったりすると…。結構、表示と実際の値には大きな隔たりがあるものと心得ましょ。

日焼け止め(サンスクリーン剤)の選び方、使い方が分かった所で、有効性について補足しておきましょう。 

発癌性その他について
 <皮膚癌の発生を、日焼け止め(サンスクリーン剤)を使用する事でどれ位予防出来るか>と実験したところ、こんな結果が出たそうです。(連続使用)
 SPF2…明らかな防止効果。
 SPF10、SPF15…完全に抑制。
 又、皮膚免疫の抑制を防止する効果については、
 SPF15…なし。
 SPF15よりも大きいサンスクリーン剤…微量なUVBにより惹起される皮膚免疫の抑制防止効果あり。


幼児期からの紫外線防御について  光老化の予防の為に、何歳頃から日焼け止め(サンスクリーン剤)を使い始めたら良いのでしょう? 今の所、明確な基準は確立されていません。けれど、生涯に浴びる紫外線量の半分は18歳までに曝露されるって論文もあり、早くから使用するのに越した事はないんじゃないかしら。老人性色素斑や脂漏性角化症は、なんと10歳代から見られます。それを考えると、遅くても10歳代からの防御は必要ですよね。近頃は、生後6ヶ月から開始すべきって意見もあります。<光老化>は止める事が出来なくても、遅らせる事は可能です。あるものは治療する事も可能です(HISAKOの美容通信でも、創刊号からずっと色んな角度から特集組んでますよね!これからも、バンバン特集しますので、楽しみにして下さいね)。でも、何よりも予防が一番!ですよね?

紫外線から身を守る為に私達が出来る事。 

 サンケアには、日焼け止め(サンズクリーン剤)をちゃんと使う事が大事。でもそれだけじゃなくて、日常の生活上の注意も当然必要ですよね。こんなお出掛けスタイルは如何でしょう? えっ? 何か怪しげ?
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 さあ、完全武装したら、残り少ない夏休み、エンジョイしに出掛けましょう! (原稿も上がったし、寿子も日焼け止めをしっかり塗ったら、先日買ったばかりのビニールプールで行水しますかね。はははは。)

200308image81 *註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

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来月号の予告

子宮癌や乳癌治療後の頑固なリンパ浮腫は勿論、立ちっ放しや座りっ放しで浮腫んだ貴女の可哀相な足にも気持いい!をお届けしちゃいます。てな訳で来月号では、 ”リンパ浮腫”を特集します。お楽しみにね!

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