マヌカファインジェル|オーストラリアで医療グレードのマヌカハニー(MGO800mg/Kg以上)含有ジェル状美容液旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2023年9月号

マヌカファインジェル

マヌカファインジェルは、オーストラリアで医療グレードのマヌカハニーを主成分とするジェル状美容液です。MGO(メチルグリオサール)800mg/Kg以上を含有しています。天然保湿成分なので刺激が少なく、全てのスキンタイプにお使いいただけます。化粧品として期待出来る効果と、実際に使用した患者さんの評価が合致した主な効果は、①保湿、②抗菌・抗炎症、③美白、④皺の軽減とされています。また、他にも、マヌカハニーには、日焼け予防や洗浄作用(抗細菌/抗真菌作用・抗炎症作用)が認められています。週一回のスペシャルケアとしてフェイスパックとして使ったり、いつもの化粧品にちょい足ししたり、口紅等の下地にお使い下さい。

 マヌカファインジェルの主な主成分と作用は、下記の通り。

  1. 蜂蜜;保湿・湿潤作用
  2. プロピレングリコール;保湿・湿潤作用・静菌作用
  3. アラントイン;角質細胞増殖促進による創傷治癒作用

 大地真央、吉瀬美智子、藤原紀香、高畑充希、怱那汐里、すみれ、沢口靖子、田中みな実、知英、高島彩、さとう珠緒さん等々と、早々たる女優・タレントさん達が、マヌカハニー愛好家として知られています。その効果は勿論ですが、職業柄、人工的な照明に長時間曝される過酷な環境で働く彼女達にとって、天然保湿成分で刺激が少ないという特性が、マヌカハニーを選ぶ大きな理由になっているのかも知れません。それに、舐めると、甘くて美味しいし。まあ、それはHISAKOだけか(笑)

マヌカハニー雑学

 マヌカハニーは、マヌカの花(ギョリュウバイの花)からセイヨウミツバチによって採取された蜂蜜で、主にニュージーランドやオーストラリア等で栽培されています。 

 因みに、マヌカには、生息域が共通し、葉や花の形等が非常に良く似ているだけでなく、花の時期も同じフトモモ科のカヌカがあります。マヌカとカヌカの、この2種を区別する事が出来ない養蜂家もいるそうですが、左図の如くに写真で並べて見れば、似て非なるものの様な気もしますが、地面に生えていたら分かんないだろうな…。少なくとも、HISAKOは見分ける自信がないです。カヌカの木から採れた蜂蜜はカヌカハニーと呼ばれ、外見や風味はマヌカハニーにそっくりですが、残念ながらマヌカハニーにみられるような効果・効能はないんだそうな。

 運び屋のセイヨウミツバチはミツバチの一種で、学名Apis melliferaは、蜂蜜を意味する melli- と運ぶを意味する ferre から成る、「蜂蜜を運ぶミツバチ」(笑)。まんまじゃないかと思うかも知れませんが、後に、このハチが運ぶのは蜂蜜ではなく花蜜であると理解された為に、以降の出版物には「蜂蜜を作るハチApis mellifica」 と記載されるようになりました。しかし国際動物命名規約シノニムの決まりに従って、先に付けられた名前が優先順位を持つ事になり、「蜂蜜を運ぶミツバチApis mellifera)」って名前に戻ったという変遷の歴史があります。しかしながら、蜜を集めるだけがミツバチの仕事ではありません。巣の掃除に始まり、幼虫の育児、巣内の温度管理、巣作り、外敵から巣を守る門番等、羽化してから寿命を迎えるまでの間に、日齢に応じた仕事をこなすんです。蜜を集めて巣に持ち帰るのは、一番大人が受け持つ、まあ、蜂生最後のお仕事なんです。右上図は、参考までにですが、ニホンミツバチとセイヨウミツバチの写真。前者の方が、ちょっと小柄で、お腹の白線がハッキリしています。

 マヌカハニーを一度でも舐めた事がある方はご存じかと思いますが、独特の強い香りがあり、ニュージーランドの蜂蜜業界では、それを湿った土のようなアロマティックな香りと、やや苦い・薬っぽい風味があると表現するんだそうです。右図はWikipediaから拝借した写真ですが、マヌカハニーの色は茶色く濁っており、非常に粘り気があって密度が濃い≒ドロドロです。昔、今もあるのかな? 滋養強壮剤に五臓圓ってありましたが、あれが質感としては一番似てる気がします。

 マヌカハニーが強い殺菌・抗菌・抗炎症作用を有している事は、数々の実験で明らかにされています。しかしながら、その効果効能と希少性から高値で取引されている為、偽造品(ニセモノ)や混ぜ物をした粗悪品が世界中で出回ってしまっているのが現状です。ニュージーランドのマヌカハニー生産者の主要な貿易協会であり、独立審査機関でもあるUMFハニー協会(UMFHA)の調査によると、ニュージーランド国内生産量は年間約1700トンで、これが世界の総生産量の大半を占めていますが、「マヌカハニー」と称して世界で販売されているものは年間で約10,000トンもあり、イギリス国内だけでも約1800トン販売されているんだそうです。つまり、(2010年代では既に)世界各地の店舗でマヌカハニーとラベルが貼られて棚に並べられて売られている商品の大部分は、残念ながら、真っ赤なニセモノか、若しくは、効果が無くなる程までに他の物質を混ぜて薄めてしまった代物でしかないようです。

マヌカファインジェル

 マヌカファインジェルは、オーストラリアで医療グレードの高品質なマヌカハニー(MGO値800mg/Kg)を含有しており、天然保湿成分なので刺激が少なく、全てのスキンタイプに適応があります。

 化粧品として期待出来る効果と、実際に使用した患者さんの評価が合致した主な効果は、①保湿、②抗菌・抗炎症、③美白、④皺の改善とされています。また、他にも、マヌカハニーには、日焼け予防や洗浄作用(抗細菌/抗真菌作用・抗炎症作用)が認められており、サンケアや、バス・シャワー製品、フェイスクリーム、ローション等としても適しています。まあ、万能なちょい足し化粧品って立ち位置でしょうか。

 

抗菌力抜群! マヌカハニー特有のメチルグリオキサール(MGO)

 オーストラリアマヌカハニー協会(AMHA)は、オーストラリアのマヌカハニーの標準的な基準を設け、その基準に適合するマヌカハニーを認定しています。オーストラリアマヌカハニー協会公認のマヌカハニーは、全て天然のマヌカ蜂蜜であり、オーストラリアで生産され、基準値以上のメチルグリオキサール(MGO)、ジヒドロキシアセトン(DHA)、およびレプトスペリンを含むとされています。

 マヌカファインジェルのMGO値は、800mg/Kg以上と非常に高く、オーストラリアでは皮膚科に於ける医薬品としての効果が認められており、火傷、急性及び慢性創傷、静脈性下腿潰瘍、糖尿病性足潰瘍、褥瘡、慢性潰瘍、術後の感染性創傷等の治療に使用されています。

 メチルグリオキサール量(=抗菌力!)は、同じマヌカハニーの中でも差があります。研究結果によりますと、海岸地域、土地の低肥沃度や渇水のような、環境によるマヌカ植物へのストレスの度合いが関係しているんだそうです。ワイン用葡萄の栽培に、他の作物がとてもではないけれども、育たない…痩せた土壌が良いとされるのに似ています。違いと言えば…、キリスト教が、ワイン用の葡萄の栽培を布教活動の餌にしてどんどん勢力を拡大したのに対し、1800年代初期に蜂蜜の生産が始まっても、マヌカハニーは低品質製品として考えられ、酪農家に牛の餌として安く売られていた事でしょうか。尤も、このマヌカハニーを餌としていた牛達が他の動物が被るような病気に罹らない!事から、1930年台になって漸く陽の目を見るようになりました。人間万事塞翁が丙午(笑)。

 ワイカト大学のピーター・モラン教授は、マヌカハニーのサンプルの一部に、過酸化物によらない抗菌活性を発見しました。一般的に、蜂蜜の抗菌活性は過酸化水素によるものです。しかし、このマヌカハニー中の非過酸化物活性は、ガンマ線処理に対しても安定性が保たれており、2006年になってからは、ドレスデン工科大学の食物科学研究所の長であるトーマス・ヘンレ教授に率いられた研究チームにより、天然に生成するメチルグリオキサール(MGO)こそが、マヌカハニーの抗菌特性を殆ど独占的に担っている主要な成分である事が突き止められました。マヌカハニーには、MGOによる強力な抗菌作用に加え、レンゲやアカシア等の他のハチミツに比べて、活性酸素を除去する抗酸化作用も強力である事が知られています。これは、マヌカハニーに特異な成分であるシリング酸メチルの働きによるものです。

 

マヌカファインジェルの効果

 使用後の評価としては、以下の4つが挙げられます。①保湿効果、②抗菌・抗炎症効果、③美白効果、④抗皺効果

■メラニンの合成抑制

 含有の過酸化水素=オキシドールが、天然の漂白剤として、どうやら働いているらしい。

 メラニン色素合成経路自体を阻害し、色素沈着(褐変)の抑制に働くものと推測されます。

 メラニン色素合成経路の主要代謝酵素であるチロシナーゼの活性は、栗、アカシア、桜、韓国レーズン木の調整蜂蜜で阻害され、その結果メラニン合成が抑制されたとの報告があり、天然の美白剤として有用と考えられています。(Korean Journal of Apiculture. 2021/5/2)

■保湿効果

 マヌカファインジェルの保湿効果は、主に果糖とブドウ糖が多く含有されている事に起因しており、水と水素結合して皮膚角質層の水分を維持してくれます。

 下記の表は、皮膚への影響が確認されている、若しくは推定されている蜂蜜成分です。(Journal of Cosmetic Dermatolpgy, 12, 306-313)

  Compounds Properties
Sugars   Hydrating(水和), antimicrobial(抗菌性)
Amino acids   Humectant(保湿)
Organic acids   Humectant(保湿)
Vitamins   Nourishing(栄養),antioxidant(抗酸化)
Minerals   Nourishing(栄養)
Proteins

Glucose oxidase(H2O2

Major royal jelly protein 1

Antimicrobial(抗菌性)

Immunomodulatory(免疫調節)

Phytocompounds

Phenols

Methylglyoxal(MANUKA)

Antioxidant(抗酸化)

Antimicrobial(抗菌性)

■創傷修復(再上皮化・コラーゲン生成・血管新生)

  • 組織修復に関与する複雑な細胞内機構と蜂蜜のインターラクション

   サイトカイン(TNF-α、IL1-β、TGF-β)、MMP-9(マトリックスメタロプロテアーゼ:コラーゲンⅣ分解酵素で、基底膜の再上皮化プロセスに関与)発現誘導。(Am J Clin Dermatol. 2001: 2(1))

  • 臨床病理学及び免疫組織学評価

   従来の抗生物質が不応の外傷性下肢創傷(n=34)に対する臨床病理学及び免疫組織学評価:指標検査項目であるp63・E-カドへリン・コラーゲンⅠ及びⅢの発現。(Hindawi Publishing Corporation Evidence-Based Complementary and Aliemative Medicine Volume 2011)

   【結果】臨床所見では、蜂蜜ドレッシングの不着が認められ、介入後11-15日以内に、顕著な化学的剥離と治癒の進行が認められました。病理組織学的に、介入前の生検と比較して、介入後の創傷周囲組織は、p63+上皮細胞集団の有意な変化、膜状E-カドヘリンの再出現(p<.0001)、コラーゲンⅠ及びⅢの最適な生成(p<.0001)を伴う上皮及び結合組織の特徴の漸次正常化を示しました。

  • 組織病理学的及び免疫組織化学的分析で、創傷の再上皮化、上皮下の結合組織修飾及び血管新生を評価

   in vitro創傷(初代線維芽細胞)モデル及びin vitro糖尿病マウス(ストレプトゾトシン誘発)モデルに於いて、糖尿病創傷治癒に対する有効性を評価

   【結果】創傷の閉鎖、再上皮化、コラーゲン沈着(Ⅰ/Ⅲ)、筋線維芽細胞形成の均衡化が有意(p≤0.05)に認められました。また、血管新生マーカー(HIF-1α・VEGF・VGEF R-Ⅱ)も有意に調節をしました(p≤0.05)。これらの結果は、糖尿病モデルマウスの創傷治癒プロセスを段階的に促進する事を示しています。本研究の結果、創傷閉鎖、再上皮化、コラーゲン沈着、血管新生の効果が証明されました。(J Tradit Comlement Med, 2020 Nov)

 

使用方法

①週1回のスペシャルケア「マヌカハニー・パック」

 お風呂に入っている際に、又は入浴前に全顔に塗布(色見が分かるくらいべったりと、厚化粧のイメージ)し、約30分放置プレイした後、水またはぬるま湯で流します。使用量としては、全顔で5g位で十分です。その後は、いつものケアを行って下さい。頻度としては、週1回が推奨されます。

②手持ちの化粧品と混ぜて、ちょい足し

 お手持ちの化粧水や保湿クリームに、米粒大~小豆大程度を混ぜて塗布します。混ぜる量によりべたつきを感じますので、各々お好みで調整が必要となります。左図は、販売元のPRSS JAPANの、うちの担当の松尾君の手。彼は、化粧水に混ぜて使うのがお気に入りみたいです。HISAKOは、朝は、昼間はパソコンのブルーライト対策に使っているBNLSエンビオスクリーム(美容通信2022年2月号)に混ぜて、夜は、オゾン化オリーブオイル(美容通信2017年4月号)に混ぜて使っています。真夏はちょっと量控えめです。基本的には、朝晩毎日ご活用下さい。

③リップクリームや口紅等の下地

 韓国生まれの落ちにくいリップとして一躍話題になり、ここ数年はマスク生活の救世主として欠かせないティントですが、Diorで買ったはいいけど、1日も経たないうちに唇の皮が剥ける剥ける(笑)。こんな時にも、マヌカファインジェルを下地として塗って、上からリップクリームや口紅等を付ける。荒れが酷い時には、当然お薬を使うしかないですが、そこまでではない時の回避策としては◎。労わってあげたい夜長は、正式な使い方ではないですが、マヌカファインジェルを唇に塗ってから、ラシャスリップ マスク(美容通信2020年7月号)を重ねるって裏技は結構イケます。

 

チャンピオン症例写真

 その名の通り、チャンピオン症例写真です。皆がみんな、こんな結果が出るって保証の限りではありませんが(笑)。てかってるだけだろなんて、突っ込みはナシですよ。使用前と使用3ヶ月後です。

  • 症例1

   まあ、ぱっと見でも色白美人になっているのは分かりますが、前後の首の色との落差を見ると、効果を十分過ぎる位に納得(笑)。唇は、随分とふっくら改善!してますね。

  • 症例2

   明らかに、小皺が減ってる…。


*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

*治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。

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