遺伝子検査で良い点滴・サプリメントを | 旭川皮フ形成外科クリニック旭川皮フ形成外科クリニック

HISAKOの美容通信2010年10月号

遺伝子検査で、より効率の良い点滴・サプリメントを選ぶ。

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遺伝子検査で自分の弱点を把握して、それを補う様な点滴やサプリメントを選びましょう。 栄養療法では足りない栄養素を同定し、それを補うものですが、遺伝的傾向が分ると予め、より多めに補っておいた方が望ましい栄養素が分るので、何かあった時の予防線が張り易いんです。

 点滴でもサプリメントの内服でも、何でも闇雲に行えば良いってモンではありません。より効率の良い選択を、遺伝子の側面から考えてみましょう。
 <遺伝子検査で、より効率の良い点滴・サプリメントを選ぶ。>です。

遺伝子検査と点滴若しくは、サプリメント

 以前、前編・デブを科学する。(美容通信2010年3月号)でお話した遺伝子検査ですが、他にも色んな視点から多彩なアプローチの提案が出来るんです。例えば、点滴。ベースは採血で調整をしながらサプリメントの補充ですが、色んなストレスが嵩んで、ちょっと傾いちゃったかなぁって時の即効補強目的に使うのが、点滴。つまり、機敏な動きこそが点滴の最大の利点なので、悠長に検査会社さんから検査結果を待って、それから~ぁなんて使い方は、ちょっと似つかわしくないんですよねぇ。
 実際は、”帯状疱疹になっちゃったけど、少しでも早く治したいし、傷跡が残るんじゃないかって心配”とか、”季節の変わり目で肌荒れしてるし、喘息発作も頻発気味なのよねぇ”とか、”飲み過ぎで~す”、”これからジム行くので、脂肪の燃焼度がアップする点滴してちょうだい”とか、患者さんの希望は様々で、それに即して点滴の内容をその都度医者が決めています。  が、この時、予め遺伝子検査を行っているといないのとでは、微妙に点滴の内容が異なります。まあ、レストランで、一般的に旨いと評価の高いワインを画一的に注文するか、ワインの好みのみならず、メニューの組み立てに合わせて、出来ればその料理に使用しているお魚やお肉、お野菜等の素材の産地まで考慮して、より相性の良いワインを注文するか位の‥微妙なレベルの違いです。レストランで同じ金額を支払ったと仮定した場合、後者だったからって、グルメ心が倍満たされるかって問われれば、そんな事はあり得ないでしょ? 精々1.1倍とか1.2倍。どう頑張ったって、1.3倍が関の山。そんなモンです。ですが、生まれながらの(遺伝的な)弱点が分っていれば、よりそれを補ったり、サポートしてくれる成分を補充出来るから、微妙なレベルでも良い方がイイんです!ってタイプなら、予め遺伝子検査しとく方が◎。遺伝子検査はその人の遺伝子ですから、血液型と同じで、当然一生変わる事がなく、一回調べておくと、色々使い回せてお得!!って感じですかね。

image1017 点滴は遺伝子検査をしておくとお得って事は理解出来たけど、じゃあ、サプリメントは? 理想論を言えばだけど、遺伝子で弱点を把握した上でそれを是正する、まあ遺伝子補完型(固定型)のサプリメントが先ずは土台として存在します。当然ですが、内容的には、ず~っとず~っと同じ、365日同じサプリメントを補い続ける。更にその上に、日常の食生活とか生活環境とか‥色んな外的な要因で影響を受けて変動する栄養状態を改善する為の、外的変動型のサプリメントが位置する。そして、更にその上にあるのが、先程触れた点滴療法。まあ、ヒエラルキー構造なんですね、本当は。
 唯、多くの臨床の場では、約3ヶ月毎に採血を行い、その結果を基に、その都度サプリメント処方の修正を行っています。確かに、これだけでも十分なサプリメントは処方出来ます。だって、その時の栄養状態は、必ず遺伝子のマイナス部分に立脚した結果でしかないので、図らずとも、固定型と変動型の療法のサプリメントしてしまった事になりますからね。でも、ベースに固定型のサプリメントを補充しておけば、変動型のブレはより少なくて済むってところでしょうか、ねぇ。


HISAKOに相応しい点滴は? サプリメントは?

 以下の内容は、全てHISAKOについての処方箋であって、患者さん万人に当て嵌まるものではありません。だって、皆、夫々に遺伝子が違うから、一概に同じ内容にはなり得ないんです。つまり、症例として読んで下さいね。

肥満編]~もし、HISAKOが痩せたかったら、追加すべき点滴。

 秋物の可愛いチェックのパンツを見つけたんですが、どう頑張ってもファスナーが上がらない! 試着室で悶えて悶えて‥、結局は泣く泣く諦めたんですが、やっぱり、痩せたい!!ので、先ずは肥満対策から(笑)。

 デブ関連遺伝子としては、下記のものがあります。詳しい遺伝子の解説については、前編・デブを科学する。(美容通信2010年3月号)をお読み下さいね。

  • 1) β3AR(Trp64Arg)
  • 2) β2AR(Arg16Gly)
  • 3) UCP1(A-3826G)
  • 4) UCP2(G-866A)
  • 5) mitochondria(C5178A)
  • 6) PPARγ(Pro12Ala)
 HISAKOは、上記のうち、1)、2)、3)、5)、6)の4種類の遺伝子を制覇しています。但し、2)はについては、保有していると、デブ化するんじゃなくて、寧ろ脂肪分解能がUPしていて、基礎代謝が高いと言う、デブ化を阻止してくれる様に働く阻止系の遺伝子。他は‥、悲しい事に、デブ化促進遺伝子なんです。

 下の”脂肪燃焼のメカニズムと関与する遺伝子”を見て下さい。これをベースに、HISAKOの点滴を考えて行きます。

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CoQ10は、HISAKOにとってのファーストチョイス!

 HISAKOの様にmitochondria(C5178A)遺伝子を有する肥満児は、昔のアメ車同様燃費が悪い。折角分解された脂肪がTCA回路で燃焼される(ATP産生)為には、CoQ10(美容通信2009年11月号)が必須なんですが、この遺伝子を持つ人は、このCoQ10を兎に角湯水の如く浪費するから、すぐ不足に陥っちゃう。つまり、ガス欠でストップ! そうなると、燃やし切れなかった余剰分は、もう一度体脂肪の形でストックに回されちゃうんです。この節約と言うがぁ、デブの悪エコ循環を断ち切りたかったら、ストーブの炎を絶やさぬよう、只管消耗されたCoQ10分を補い続けるしかないんですねぇ。

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 ところがCoQ10ってビタミン様物質は、体内の殆どの細胞に存在しますが、その量は20歳をピークに年齢と共に減少し、50歳を過ぎるとがっくり減ってしまいます。ですから、HISAKOの様にmitochondria(C5178A)遺伝子を有する肥満児は勿論、年齢と共に痩せ難くなったなあ何て思う中高年の必須アイテムですし、特に脂肪融解注射を行なって体脂肪を強制的に脂肪酸に分解を行なう場合は、これを燃やしてナンボですから、サプリメントは勿論、筋肉注射の併用がお約束です。  クリニックで行うは、点滴ではなくて、筋肉注射。この方法は、サプリメントの様に肝臓で代謝を受けない為、有効成分が100%吸収利用されるので、少量でも非常に有効です。更に、成分が筋肉内に貯蔵され、ゆっくりと時間を掛けて体内に吸収されるのが、大きな特徴とされています。
あ、後、CoQ10は脂肪燃焼時以外にも、ストレスで肉体的精神的にヨレヨレになってたり、仕事が無茶苦茶忙しかったり、酒の飲み過ぎや、風邪等々の時にも消費が嵩んでいます。そんな時は、いつもの2~3倍は摂取しておかないと、脂肪燃焼にまでお零れが回って来ません(笑)。ですから、こんな時にも筋肉注射が必須です。

ビタミンB1は、デブ関連の遺伝子の有無に関わらず、欲しい!

 ダイエット系点滴には必須の成分ですが、元々酵素の活性を高めてくれるアイテムなので、痩せたかろうがなかろうが、デブ関連遺伝子があろうがなかろうが、取敢えず点滴はしとく。

L-カルニチンは、お金に余裕があったら(笑)の選択。

 上の図を解説すると、勝手に、若しくは脂肪融解注射等の何らかの施術にて分解された脂肪酸(美容通信2010年1月号)は、TCA回路に取り込まれないと燃焼出来ません。L-カルニチンは、謂わば、脂肪酸がTCA回路に入る為に必要なエスコートをしてくれる若い男の子みたいなもので、彼らがエスコートしてくれないと会場(TCA回路)にも入れないので、スゴスゴと元いた倉庫に戻る羽目になります。 image9505B15D ですが、HISAKOはβ3AR遺伝子を保有しているおデブちゃんなので、歩くのが遅く、幾らイケメンの若い男の子であるL-カルニチンにエスコートされても、TCA回路にまで到達するのにはとっても時間が掛かります。ですから、β3AR遺伝子を保有していない、若しくはβ2AR遺伝子を保有している一般ピープルより、L-カルニチンの消費量が少ない分、点滴にL-カルニチンを追加したところで、そんなに有難味を感じる事はないかも知れません。
 でも、20代をピークに、L-カルニチンの生成は激減し、これが、中年太りの原因の一つとも言われています。HISAKOも、今度のお誕生日で48になります。
 ‥てな理由から、HISAKOも完全に中高年のオバ様に分類される以上、懐が暖かい時や、脂肪融解注射を行なったり、運動療法を積極的に行なっている時は、頻繁に点滴に加えた方が良いかなぁなんて思います。多過ぎたって、別にオシッコになってトイレに流れちゃうだけのお話ですしね。

高濃度ビタミンCは、L-カルニチンの友として。

 体内でのカルニチンの合成には、やっぱりビタミンCは必須! それ故に、β3AR保有者のHISAKOは、カルニチンの点滴注射と合わせて、需要増大時にのみ、高濃度のビタミンC(美容通信2008年11月号)を追加して、積極的に脂肪の燃焼を図ります。まあ、別の目的で、プラスついでに痩せたら良いなぁって時に、高濃度のビタミンCはする事はあっても、痩せる目的オンリーでの高濃度のビタミンCの選択は有り得ない。β3AR遺伝子を保有していない、若しくはβ2AR遺伝子を保有している一般ピープルは、HISAKOよりも無駄が少ないので、ジム通いに目覚めた中年太りのオバサンには是非オススメはしたいのですが、ねぇ(笑)。

酸化ストレス編]~もし、HISAKOがアンチエイジングを考えたら、追加すべき点滴。

 体内でエネルギーを産生する過程で、”活性酸素”(美容通信2004年11月号)と呼ばれる酸化能力の高い物質が発生します。活性酸素は、その強力な酸化力で有害な細菌等を殺す一方で、体の細胞を錆び(酸化)付かせ、あらゆる組織や臓器に悪影響を及ぼします。殆どの活性酸素は、それを除去する酵素や酸化剤で消去されますが、過度の運動や偏った食事、喫煙、太陽への偏愛(紫外線の過剰な曝露)等により、活性酸素の生成と消去のバランスが崩れると、酸化ストレスが生じて、老化(エイジング)の原因となります。以前に特集した光老化(美容通信2003年7月号)(美容通信2003年8月号)はその代表的なもので、シワや弛み、シミ等の原因となり、お肌の老化現象の8割を占めるとさえ言われ、私達の見た目年齢を大幅に引き上げています。 image1014  酸化ストレスに関与する遺伝子は、下記の14種類が知られています。

  • 1) eNOS(T-786C)
  • 2) eNOS(Glu298Asp)
  • 3) p22phox(C242T)
  • 4) HUMPONA(Met55Leu)
  • 5) PON1(Gln192Arg)
  • 6) Mn-SOD(Val16Ala)
  • 7) GCLM(C-588T)
  • 8) mitochondria(C5178A)
  • 9) ApoEε4(←2種類の遺伝子多型から判定)
  • 10) angiotensinogen(T704C)
  • 11) ET-1(Lys198Asn)
  • 12) ACE(I/D)
  • 13) EPHX2(G860A)
  • 14) AR(C-106T)
    •  このうちHISAKOが保有しているのは、4)、5)、6)、8)、9)、11)、13)の7種類の酸化ストレスの遺伝子! 日本人の平均よりは酸化ストレスを受け難い方とは言え、どちらかと言うとコレステロールの酸化が進み易い体質。脂肪分の過剰摂取で、女子力を激減させる加齢臭の危機に!? これは、どげんかせんといかん!!


       補足までに、代表的な酸化ストレス関連遺伝子について解説しておきましょう。

      eNOS遺伝子(T-786C)&(Glu298Asp)

       血管内皮細胞から産生される一酸化窒素(NO)には、①血管平滑筋の弛緩、②血流増加、③血栓凝集抑制の作用があり、とっても大事な”抗動脈硬化”って使命を担わされているにも拘らず、NOはとってもお節介と言うか正義感が強過ぎると言うか‥、血管内に活性酸素の存在(発生)を感知すると、直ちに直行し、結合して、勝手にどんどん犬死(活性酸素除去)してしまいます。
       それ故、活性酸素に多く晒される環境にいる人であればあるほど、犬死分、どんどん産生されなければいけないんですが、遺伝的にこの生産ラインで必須な触媒・一酸化窒素産生酵素(eNOS)が少ない人っています。唯でさえ、爺婆になればNO自体が減ってくるのに、それに生まれ付き触媒が少ないとくれば、もうお手上げです。血管内の活性酸素が増え、活性酸素を増産マシーンと化した喫煙者に到っては、狭心症が必発!?
       HISAKOは幸いにもこの酵素を保持してはおりませんが、婆化は避けて通れない以上、抗酸化作用のあるビタミンCの点滴&ビタミンEのサプリメントの服用は、折をみては加えとくのが大人の嗜みなのでしょう。

      p22phox遺伝子(C242T)

       NAD(P)Hオキシダーゼは、白血球細胞膜表面に存在していて、その発生する活性酸素によりバイ菌等を撃退し、感染防御分野では結構重要な存在として知られている酵素群です。下の図”NAD(P)Hオキシダーゼp22phox酵素と活性酸素の生成”を見て下さい。

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       NAD(P)Hオキシダーゼ軍団の中でもp22phoxは活性酸素産生にはなくてはならない存在なんです。それなのに、p22phox遺伝子を持ってる人々は、活性酸素を作り過ぎちゃう気前の良さから、動脈硬化の進行を後押ししちゃうみたいです。まあ、p22phoxの遺伝子を持たないHISAKOには、関係ないけど!

      HUMPONA遺伝子(Met55Leu)&PON1遺伝子(Gln192Arg)

       HISAKOが不幸にも保有している、脂質の酸化に関与する遺伝子達で、動脈硬化の進行を炊き付けるだけでなく、HISAKOが忌み嫌う加齢臭を撒き散らす原因にもなります。
       ヒト血清パラオキシナーゼ1(paraoxonase 1:PON1)はエラスターゼの一つで、TVのコマーシャルでも有名な悪玉(LDL)コレステロールの酸化を阻害してくれる良い子なんですが、この足を引っ張って(抑制して)、悪い道に引き摺り込むのが、HUMPONA(Met55Leu)とPON1(Gln192Arg)の2つのPON1遺伝子軍団です。
       こんな最低な臭い女を救いに導いてくれる、神様みたいな存在が、プラセンタ(美容通信2009年2月号)と、αリポ酸の点滴です。

      Mn-SOD遺伝子(Val16Ala)

       マンガン-スーパーオキシドディスムターゼMn-SODは、細胞内に存在し、活性酸素を失活させる酵素で、その活性の強さは動物の種類によって異なり、活性の強さと寿命には強い相関関係があるとされています。      HISAKOはこのMn-SODの働きが軟弱な遺伝子を保有している為、活性酸素の餌食になり易く、更に婆化するに従い、その傾向が強くなる‥。

      GCLM遺伝子(C-588T)

       グルタチオンは強力な抗酸化ストレス物質で、グルタミン酸システインリガーゼmodifier unit(Glutamate-Cysteine Ligase Modifier unit)は、このグルタチオン産生の際の律速酵素を構成しています。
       GCLM遺伝子を持ってる人は、細胞内のグルタチオン産生の低下が起こり易く、酸化ストレスに晒された時は、必死でグルタチオンを点滴等で補充しないと、バリンバリンに錆びちゃいます。特に愛煙家では、冠動脈内皮依存性拡張反応の低下が認められる為、冠攣縮性狭心症の発生に繋がり易いんだそうな。
       最優先すべきはグルタチオンだけど、それにビタミンCの点滴が加われば、もう怖いモノなし!? まあ、HISAKOには関係ないけど。

      mitochondria遺伝子(C5178A)

       デブの章でも登場した遺伝子で、HISAKOのデブ猫体型の屋台骨の一つですが、実は、HISAKOの婆化にも一役買っている遺伝子(笑)。
       ミトコンドリアは、美容通信2010年1月号でも特集しましたが、炭素Cと水素Hからなる糖類を酸素Oに結合し、二酸化炭素CO2と水H2Oに変える事でATPを生成する、謂わば体内のエネルギー産生工場です。ところが、mitochondria遺伝子を保有していると、兎に角、CoQ10って燃料を過剰に喰う燃費の悪いアメ車状態ですから、必死にガソリンを注入し続けて工場をフル稼働させないと、あっという間に工場が活性酸素が充満しちゃいます。キケン! キケン!! 婆化と共に加速度的に減少するCoQ10は、HISAKOにとって必須以上の存在です。

      EPHX2遺伝子(G860A)

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       HISAKOが不幸にも所持してしまっている遺伝子です。
       血管内皮細胞からは、NO(一酸化窒素)以外にも血管内皮依存性過分極因子(EDHF)ってモノが分泌されて、血管を拡張したり、血流を増加させてくれるんだそうです。ところがぁ、この良い子軍団の構成員の1人であるEET(EPoxyeicosatrienoic acid)にちょっかいを出して、その活性を下げてしまうのが、EPHX2遺伝子。つまり、酸化ストレス的には、尻馬に乗っかって悪さを働くお調子者の遺伝子って事ですかね。
       そうなると対策は、尻馬に乗せない→馬がいなきゃ良いんだ(笑)って発想になる。それ故に、血管系のeNOS遺伝子は保有していないとは言え、EPHX2遺伝子を持つHISAKOとしては、ビタミンEのサプリメントは出来れば毎日を心掛けたい。


       しかしながら、話はこれだけでは終わりません。ちょっかいを出してくる不穏な遺伝子の輩がいるのです。糖尿病、肥満、高血圧では、酸化ストレスが強くなり易いんです。つまり、これらの危険遺伝子も保有している人は、それも考慮した点滴内容にしないといけないって寸法です。
       HISAKOは、下記のちょっかい(!)遺伝子を保有しています。

      [肥満]HISAKOが保有しているのは、6種類のうち、以下の4種類のデブ化遺伝子!

      • 1) β3AR(Trp64Arg)
      • 2) UCP1(A-3826G)
      • 3) mitochondria(C5178A)
      • 4) PPARγ(Pro12Ala)

      [高血圧・血管障害]HISAKOが保有しているのは、高血圧・血管障害関連遺伝子とされる16種類のうち、以下の遺伝子2つ。

      • 1)ET-1(Lys198Asn)
      • 2)VEGF(C-2578A)

      [メタボ・糖尿病]HISAKOが保有しているのは、メタボ・糖尿病関連遺伝子とされる17種類のうち、以下の遺伝子4つ。

      • 1) adiponectin(G276T)
      • 2) adiponectine(T94G)
      • 3) EPHX2(G860A)
      • 4) PPARγ(Pro12Ala)

      プラセンタは、生来の欠点を一番補ってくれるファーストチョイス♪

       HUMPONA遺伝子(Met55Leu)、PON1遺伝子(Gln192Arg)、そしてEPHX2遺伝子(G860A)の3つを保有するHISAKOにとって、万能選手。特に、加齢臭に悩む乙女にとっては、後述のαリポ酸と共に、どんな点滴にも混ぜたい!!と素直に思えるプラセンタ様(美容通信2009年2月号)です。  でも、症状によっては、プラセンタは点滴である必要はないので、ツボ注射(美容通信2009年4月号)として使うなんて選択もアリかも。

      αリポ酸は、プラセンタと共に加齢臭からHISAKOを救い出してくれる女神様。

       HUMPONA遺伝子(Met55Leu)とPON1遺伝子(Gln192Arg)と言う、加齢臭の2大遺伝子の両方の遺伝子を保有するHISAKOにとって、プラセンタと共に点滴に絶対追加したい成分がαリポ酸。でも、金銭的にどちらかを削らねばならなくなったら‥、αリポ酸を諦めます。だって、下記の様な多大なその効果を聞かされても、プラセンタの方が3つの遺伝子に効くんだもん。毎日サプリで飲んでるし、この勝負、多数決でプラセンタ!! 
      image8425B15D でも、αリポ酸には、実は、なんと、ビタミンCやビタミンEの約400倍もの抗酸化作用があるんです。凄い実力はそれだけに留まらず、新陳代謝の促進、体脂肪の増加抑制によるダイエット効果、浮腫み・冷え症の改善に効果があります。その他にも、水銀等の有害金属を体外へ排出する”キレート作用”もあり、ダイエットやアンチエイジング、スキンケアに総合的な効果が期待出来るんですね。
       ですから、例えば、HISAKOが「デブを何とかしたい!」なんて時は、保有している遺伝子を考慮して、プラセンタは点滴ではなく、あえて代謝を上げるツボの注射(美容通信2009年4月号)に使い、ジム通いの合間のダイエット点滴の際にαリポ酸も追加する選択をしちゃうと思います。ホウレン草やレバー等の食べ物から摂取は可能とは言え、なかなか必要量分を食べるのは難しい上に、年齢と共に体内で生産されるαリポ酸量は減ってきますからねぇ(笑)。

      CoQ10は、ストレスに晒されたら小まめに補充。

       mitochondria遺伝子を持つ、極めて燃費の悪いアメ車体質のHISAKOにとって、何かを目的として行う点滴に追加するメニューと言うよりは、CoQ10は暇があったら小まめに補給したいと思う存在。お散歩して紫外線に沢山当たっちゃったから、バスに排気ガス吹き付けられちゃったから、ちょっと猫に忘れた頃の復讐されちゃったから、何となく暇だったから‥etc.と、どんな些細な事でも、活性酸素が増えそうな事しちゃたら、転ばぬ先の杖として。

      ビタミンB群は、酸化ストレス関連の遺伝子の有無に関わらず、欲しい!

       ビタミンB群がないと、酵素の活性は低いまま。遺伝子の有無に関わらず、サポートとしての意味で必須!

      高濃度ビタミンCの点滴は、別に~ぃ。

       酸化ストレス関連遺伝子的には、してもしなくても‥。純粋にビタミンCの威力(美容通信2008年11月号)を借りたくなった時にするんで十分みたいですね、HISAKOは。

      グルタチオンも、別に~ぃ。

       HISAKOはGCLM遺伝子は持ってないので、酸化ストレス関連遺伝子的には、してもしなくても‥。純粋にグルタチオンの威力を借りたくなった時(美容通信2008年11月号)(美容通信2010年5月号)にするんで十分。

遺伝子を考慮した、HISAKOの追加サプリメントランキング!

 先ずは、HISAKOの遺伝学的な弱点を見てみましょう。以前、デブを科学する。(美容通信2010年3月号)でも登場したバランスチャートです。 image9475B15D  サプリメントは、基本、遺伝的な弱点を補う事を目的に追加するものなので、点滴の様な小回りは利きません。鳩山前首相と相反する、ブレの少ない人生を送りたい人に最適な選択の提案です。

弟1位~DHA/EPA

 血栓に関与すると考えられている遺伝子には下記のモノがあります。

  • 1) beta Fib(C-148T)
  • 2) Gpla(A1648G)
  • 3) Gpla(C807T)
  • 4) PAI-1(4G/5G)
  • 5) vWF(G-1051A)
  • 6) thrombopoietin(A5713G)
  • 7) 5-MT2A receptor(T102C)
 このうちHISAKOが保有しているのは、2)、3)、4)、5)、6)の5種類の血栓関連の遺伝子! 血栓については個別の遺伝子と言うより、全体の総合リスクからのオススメが、DHA/EPA(美容通信2010年6月号)。HISAKOは、上図の通り、群を抜いて血が固まり易い体質。水分補給に励み、長時間同じ姿勢を取らない。ストレッチやマッサージを行って、血液の循環を良くする。玉葱や納豆は1日1回は食べる。中性脂肪が高くなると、PAI-1(血栓を溶かす働きを抑える物質)が増加しちゃって、更に動脈硬化や心筋梗塞で命を落とす羽目になるので、大好きな酒や粉モノは程々に等々。‥これらは、HISAKOにとって実践せねばならぬ生活規範らしいんですが、分っちゃいるけど、なかなかねぇ~(笑)。せめて無精者のHISAKOは、血液をサラサラにしてくれるDHA/EPAでも飲んでおくかぁ。アトピーの素因もあるしぃ、一石二鳥かな(美容通信2007年4月号)。 image1018 余談ですが、今月の4日は、”イワシの日”だって御存知ですか? 「1(い)0(わ)4(し)」の、単なる語呂合わせからこの日に決まったようですが、大阪府多獲性魚有効利用検討会(大坂おさなか健康食品協議会)が1985(昭和60)年に制定しました。紫式部も大好きだったイワシには、DHA/EPAが豊富に含まれており、血液をサラサラにし、心筋梗塞や脳梗塞を予防する効果があります。また①悪玉コレステロールを下げ、善玉コレステロールを増やす、②中性脂肪を下げ、脂肪肝を防ぐ働きなどがあり、動脈硬化を防ぎ、血液中の脂肪の異常を改善する効果が知られています。まあ、以前特集を組んでるので、HISAKOの美容通信の愛読者には耳タコ(←田代まさし!?)でしょうけど。

弟2位~MSSのアミノ酸9若しくはプロテイン

 肥満遺伝子&BMIからの総合判定で~す。兎に角、繰り返しますが、HISAKOは脂肪が燃え難く太り易い体質です!! にも拘らず、現在超肥満体でなくて、ちょい太め系で辛うじて留まっている最大の理由は‥、単に大事な蛋白質が分解されてエネルギー産生に使われていて、筋肉自体が付き難くなっているから。それ故に、必須アミノ酸9種類を全て含有しているアミノ9がオススメです。
 因みに、蛋白質(美容通信2010年1月号)は体の全ての細胞を構成するのに必要な成分で、体全体の16~20%を占めています。蛋白質は20種類のアミノ酸から構成されており、アミノ酸は疲労回復やエネルギー補給に有効な栄養素です。

弟3位~ケルセチンカプセル

 免疫に関与すると考えられている遺伝子には、下記の13種類があります。

  • 1) CD14(T-159C)
  • 2) LTA(A252G)
  • 3) TGF-β1(T29C)
  • 4) CCR2(Val64lle)
  • 5) CD18(C1323T)
  • 6) IL4R-alpha(lle50Val)
  • 7) IL-6(C-634G)
  • 8) IL-10(C-819T)
  • 9) IL-18(G-137C)
  • 10) PIGR1(C1740T)
  • 11) PIGR1(C1740T)
  • 12) RANTES(C-28G)
  • 13) p22phox(C242T)
 このうちHISAKOが保有しているのは、2)、5)、7)、8)、9)、12)の6種類の遺伝子です。これらを総合して考えると、HISAKOはバイ菌やウィルスに虐められるタイプと言うより、異物に過敏になりやすい(アレルギー)タイプの遺伝子を多く持っているんですよねぇ。それ故に、バリバリのアトピー持ちのHISAKOには、アレルギーを抑える働きのあるケルセチンが、内助の功的存在。特に来年の花粉は、今年の猛暑の所為で、史上最悪の飛散が予想されていますから、年が明けたら早々、の飛び始める前の下準備は必須と思われます。まあ、きっとHISAKOは飲むモノ満載なので、花粉の飛散に合わせてか、季節の変わり目に喘息発作を来たし易いのでその予防的の、期間限定内服しかしないと思うけど(笑)。
 因みに、ケルセチンとは玉葱に多く含まれる成分で、川島なお美様で有名な赤ワインと同じポリフェノールの一種で、フラボノイド類。アレルギー反応の原因である、ヒスタミンの放出を抑える働きがあります。それ故に、アレルギー反応(鼻水が止まらない、目が痒い)、喘息などを抑制する効果が期待出来る代物なんです。プラス、血液をサラサラにして、血の巡りを良くしてくれるオマケ付き。玉葱の他にも、キノコ類が同様若しくは以上の効果が期待出来るんですが、如何せん、キノコは高い!! ←値段で妥協して、玉葱!?

弟4位~CoQ10

 前述の点滴コーナーでも取り上げましたが、HISAKOは、mitochondria(C5178A)遺伝子を有する肥満児。細胞内のエネルギー産生工場であるミトコンドリアの酸化ストレスが高まりやすく、エネルギー産生が徐々に衰えやすい体質なんです。それ故に、昔のアメ車を髣髴とさせる燃費の悪さを補ってくれるCoQ10は、大事なHISAKOのデブ対策です。年と共にCoQ10自体も減少しますしね‥、季節の変わり目で喘息発作に悩まされていなければ‥、きっと弟3位にはなってたと思います(笑)。
 因みに、CoQ10は、活性酸素から身を守る重要な抗酸化物質のひとつです。体内のCoQ10の量は年齢と共に低下し、老化に拍車を掛けます。筋肉注射は、前述の通り良い選択方法ではありますが、ベースを整えて送って意味では、サプリメントの服用は便利。細胞を生き生きとさせて、老化を抑制する効果が期待出来ます。HISAKOは、もう数年来、毎日内服しています。

弟5位~αリポ酸

 コレステロールの酸化に関与する2つの遺伝子、HUMPONA(Met55Leu)遺伝子とPON1(Gln192Arg)遺伝子の有無と、コレステロールの総合リスクから判定します。  コレステロール関連遺伝子は、下記の6つ。

  • 1) ABCA1(G1051A)
  • 2) HL(C-480T)
  • 3) MTP(G-493T)
  • 4) HUMPONA(Met55Leu)
  • 5) PON1(Gln192Arg)
  • 6) LRP(C766T)
 HISAKOが保有しているのは1)、4)、5)の3つの遺伝子で、兎に角、コレステロールの酸化が進み易い体質。動脈硬化は勿論ですが、加齢臭パターンの遺伝子が勢揃いしているのは、殆ど恐怖なんですよねぇ、ホント。それ故に、コレステロールの酸化を阻止してくれるαリポ酸は、女子力維持には欠かせない!
 因みに、αリポ酸は体のエネルギーの産生に関係する重要な物質であると共に、ビタミンCやビタミンEの数百倍もの抗酸化作用を持っています。皮膚の主成分である、脂肪の酸化を抑える為、シミ・シワなどにも有効とされています。HISAKOは、自分の遺伝子を知るず~っと前から、老化防止に愛飲してます。

番外編のオマケ達

 肥満遺伝子のデパート、総合商社なので、L-カルニチン&ビタミンBは、サプリメント処方の中には加えておきたいかな。
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*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。


※治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。

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