皮膚科で、なぜ血液検査? | 旭川皮フ形成外科クリニック旭川皮フ形成外科クリニック

美肌姫になるための食事法
コラム 食事で体を治す 2015年9月15日

皮膚科で、なぜ血液検査?

column1-1私たちの身体を構成している臓器、たとえば心臓とか脳だとか筋肉や骨、髪の毛など、その大事さはひとしく平等ではありません。雪山で遭難して最初に犠牲になるのは、手足の先。それも皮膚から。生命維持のための優先順位は、暗黙のうちに決められていて、皮膚、爪、髪なんかは、いちばん大事じゃない臓器に仕分けられています。

しかし、生命維持に危険が及ばないこの部位が、日常生活において、見た目や生活の質を大いに左右します。たとえば、巻き爪や陥入爪といった爪の病気を考えてみましょう。ひどくなると、靴が当たって歩けないどころか、おふとんが足の先に触れるだけでズキズキと痛くて眠れなくなる。今では、手術一辺倒だった昔の形成外科と異なり、爪を切らずに、曲った爪を矯正する記憶形状のワイヤーやプレートを使う治療方法が主流となってきました。曲った爪を元の形状に戻す方法としては、ひじょうに優れていますが、矯正しやすい爪は、同時に再び曲がりやすいい爪でもあるということです。

column1-2巻き爪や陥入爪になるのは、柔らかく薄い爪なんです。素足といつも履く靴を並べて見てください。両者の形状が違うのがわかりますか? あんな細い巾の靴の中に足を入れて足のアーチをしっかり保つには、爪を曲げるしかないんです。巻き爪や陥入爪は、爪たちの悲しくひたむきなまでの適応力の成れの果てなんです。

巻き爪や陥入爪の治療は、ワイヤーやプレートで爪の矯正を行いながら、同時に足の適切なアーチが保たれるように筋肉を鍛え、多少のことで曲がらない、根性の入った爪を育てるしかありません。爪も鍛錬と育成が可能です。少し希望が湧いてきましたか?

爪を構成するのは、タンパク質です。だから亜鉛とビタミンAを補給してやれば、シッカリとした厚い爪になります。酸素を運んでくれる鉄の存在も重要です。

ヒサコのクリニックは、皮膚科、形成外科ではめずらしいかもしれませんが、必ずといっていいほど採血し検査をします。そしてこの検査の結果が、ヒサコクリニックのあなたのデータベースになります。

時々、「毎月、内科で採血はしていましたが、一度もタンパク質が少ないなんて言われたことありませんでしたよ。」と驚かれる患者さんがいます。そりゃそうですよ。内科の検査は、豊富な栄養分を持つ臓器が中心だから。爪は、皮膚の付属の臓器だから、栄養分があり余ってないと、皮膚科の検査領域にまで届いてはきません。

だから血液検査評価がいちばん厳しいヒサコクリニックの検査で合格すれば、あなたは健康そのものということになります。