強力な抗シワとブライトニング効果の経皮的ボツリヌス毒素誘導体「BoLCA+(ボルカプラス)」をエレクトロポレーションで!旭川皮フ形成外科クリニック

エレクトロポレーション|BoLCA+(ボルカプラス)で強力な抗シワとブライトニング

ビタミンCやトラネキサム酸のイオン導入や、ヒト幹細胞のメソセラピーやレーザー治療等の、様々な施術の〆に、強力な抗シワと美白効果との呼び声の高い、BoLCA+(ボルカプラス)をエレクトロポレーションしてみませんか? BoLCA+は、経皮吸収型ボツリヌス毒素誘導体です。ボトックス注射と同等の作用機序を有しながら、ボトックス注射では効果が得られにくい鼻唇溝の改善等にも著効を呈します。

 コロナ禍のにはあっても、厳しい行動制限が緩和され、お出かけの機会が増えるのに合わせて、新しい美人の素が続々、新発売。今月号は、ニューフェイス<BoLCA+>です。折角の世界初の経皮型ボツリヌス毒素誘導体を謳っている化粧品にも拘らず、お家パックだけでは物足りない(笑)ので、HISAKOのクリニックではエレクトロポレーションで導入しています。他の施術と組み合わせても、全然ありで、プラスαの施術としてはかなりオススメです。

 実は、業者さんは、何故か、抗シワ!抗シワ!抗シワ!としか謳ってませんが…、実は、脂っぽいニキビや脂漏性皮膚炎、毛穴の開きにも効果があるんですよね。

CLEAN & BLOOM PRO-Sでエレクトロポレーションを行う

一人4役をこなすCLEAN & BLOOM PRO-S 

 上図は、クリニックで稼働率No.1との呼び声も高い、①クレンジング、②エレクトロポレーション、③イオン導入(-/+)、④リフティング機能の4拍子揃った、CLEAN & BLOOM PRO-Sです。

 今回は、BoLCA+をエレクトロポレーションするぞ!って話がメインではありますが、当然ですが、クレンジングでお肌を綺麗にしてから導入した方が良く、更には、エレクトロポレーションとイオン導入(美容通信2006年1月号)は導入するものが異なるので、プラスαが欲しければ、ビタミンCを始めとするビタミンAやE、B2、B5、ビタミンK、βカロチン、トラネキサム酸、グリシルグリシン(美容通信2010年11月号)等の導入も可能です。仕上げに、ちょっとだけですが、リフティングってオマケも付いて来ます。まあ、臨床現場では、BoLCA+を単独でエレクトロポレーションする事は殆ど皆無です。

 

エレクトロクレンジング

 超音波機能と同時にイオン導出機能を利用して、お肌のクレンジングを行うものです。クレンジング剤がミスト化され、毛穴の汚れを吹き飛ばします。

超音波機能(発信周波数28KHz)

 乳化力が高い事を利用して、表皮の皮脂を除去し、洗浄効果をUPします。

 超音波とは、20Hz以下の低い周波数、及び20KHz以上の高い周波数の事です。CLEAN & BLOOM PRO-Sに於けるクレンジングの対象は表皮であり、僅か0.02mmに適度な刺激と作用を求めるものです。その為、拡散力に優れた28KHZ前後の低い周波数が採用されています(28KHz超音波(連続発振))。因みに、高い周波数では超音波効果が期待出来ないんだそうです(←器械屋さんは、嬉し気にとうとうと説明をしていましたが…物理は決して苦手でなかったにもかかわらず…?????????????)。

 因みに、スケーリング効果とは、剥がれかけた角質や老廃物を除去し、滑らかな表面にする事です。

イオン導出機能(出力電流約0.4mA)

 上図はイオン電流波形です。イオン導出に利用するイオン波形の様に、(+)中心の波形を用い、洗顔後の汚れを取り易くしています。表面の表皮に付着している汚れは、(+)に帯電している汚れが多く、洗顔時に殆どが落ちてしまいますが、化粧カス等は(-)に帯電しており、表皮のキメに入り込み洗顔では取れにくい為、(+)イオンで吸着して洗浄します。


【エレクトロクレンジングの美容効果】

  1. 老化角質剥離効果(スケーリング効果):新陳代謝の衰えで自然に剥がれ落ちない老化角質も、超音波と水の乳化作用で、スッキリと剥がし落し、滑らかな肌にします。
  2. 毛穴洗浄効果(ポアクリーニング効果):毎秒28000回の振動の超音波で、専用洗浄液をミスト状にし、毛穴の中の汚れや皮脂、皮溝に残っているメイク剤と乳化させ、吹き飛ばしながら除去・洗浄します。
  3. 殺菌・除菌効果(イオン洗浄):イオンにより、表皮毛穴等に電荷した金属イオン等の汚れを、洗浄しながら除菌します。にきび肌の改善等にも効果があります。

 

エレクトロポレーション

ソース画像を表示 エレクトロポレーションとは、イオン導入(美容通信2006年1月号)では難しい高分子成分を、電気穿孔により導入を行うものです。コラーゲンやプラセンタ、ヒアルロン酸等の導入が一般的に行われていますが、今月号で特集しているボツリヌス誘導体BoLCA+を主成分とするIntensive Care Maskは、正に、エレクトロポレーションで真価を発揮する化粧品です。

 皮膚に穿孔可能な電圧、電流を照射し、一時的に表皮(細胞膜の顆粒層)に微細な穴を開け、有効成分を表皮内側に導入します。穿孔に必要な電圧は。60V程度とされていますが、CLEAN & BLOOM PRO-Sでは、電圧を瞬時に与えては、それが減衰するのを待ち、又それを繰り返す設計になっています。通常の波形で必要以上の電圧を掛け続けると、刺激が強過ぎて、逆に効果が落ちてしまいます。下図の様な指数関数減衰波形を用いて、高い電圧でも刺激が少ない様にしているんだそうです。

 このCLEAN & BLOOM PRO-Sでは、双極型を採用しています。

 

イオン導入+連続キャビテーション

 イオン導入と超音波導入の微細振動により、有効成分(マイナス因子/プラス因子)の導入を行います。

■超音波機能(発信周波数28KHz)

 表皮に超音波振動を与え、細胞間質(モイスチャバリア)を揺すりながら、導入を促します。

■イオン導入機能(出力電流約0.4mA)

 イオン導入とは、ビタミンCの様な、低分子(450以下)・電解質・水溶性の物質を効果的に皮膚に導入する為に表皮に対し9(-)割合と、皮膚の電気的緩和を取り除く為(+)を1加え、リセット状態の下で導入を行います。

   CLEAN & BLOOM PRO-Sに於けるイオン導入は、約0.4mAの電流値を用い、より導入効果を上げています。


【イオン導入+連続キャビテーション機能の美容効果】

  1. イオン導入効果:各種有効成分(ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB5、ビタミンK、βカロチン、トラネキサム酸、グリシルグリシン等)を導入する為、表皮に対し、最適なイオン導入効果が得られます。
  2. 浸透力増幅効果:エレクトロポレーション後にイオン導入を行う事で、更に導入量を増幅させる効果があります。
  3. リフティング効果:イオン電流により、リフティング効果が得られます。小皺の改善、肌のきめ、輪郭を整える効果があります。
  4. 拡散効果:エレクトロポレーションand/orイオン導入で導入した有効成分を拡散させ、効果を促進させます。

 

マイクロカレント+間欠キャビテーション(INTERMITTENT MODE)

 間欠超音波振動と共に、微弱電流によるリフティングを行います。

■間欠キャビレーション機能

 お肌の細胞に、下図の様な超音波による間欠微細振動と

下図の様なイオンによる微弱電流の照射を

同時に行う事により、双方の刺激をより良く伝え、細胞の活性化を促し、相乗効果的にリフティング効果が得られるんだそうです。


【マイクロカレント+間欠キャビテーション機能の美容効果】

  1. パッティング効果:超音波によるパッティング効果が得られます。
  2. リフティング効果:イオン電流と超音波の微細振動により、リフティング効果が得られるんだそうです、はい…(←器械屋さんに丸め込まれてしまったような気がしないでもない)。小皺の改善、肌のきめ、輪郭が整います。

Intensive Care Mask

ソース画像を表示 Intensive Care Maskは、主要成分であるボツリヌス誘導ペプチド、EGF、ヘキサペプチド-8、ペンタペプチド-4等により、経皮的に強力な抗シワとブライトニング、お肌に潤いとハリを与えてくれる製品です。ですから、本来の使用方法である=お家でマスクシート!としても効果をそれなりに実感は出来ますが、より高い効果を実感するには、エレクトロポレーションがオススメです。皮膚への浸透性が、格段にUPします。

■主成分

  • ボツリヌスポリペプチド(メチオニルr-クロストリジウム・ボツリヌスペプチド-1ヘキサペプチド-40):真皮に於けるボツリヌス菌の効果を担う成分。
  • MTD-EGF(sh-オリゴペプチド-1・ノナぺプタイド-29):皮膚透過性上皮成長因子で、通常のEGFの30倍以上の透過性があるとか。皮膚の再生。
  • MTD-ヘキサペプチド-8(ノナペプタイド-29・ヘキサペプチド-8):一時的なボツリヌス菌成分の補助的役割。通常のヘキサペプチド-8と比較して、2.7倍の浸透性を誇ります!
  • MTD-ペンタペプチド-4(ノナペプタイド-29・ペンタペプチド-4):コラーゲン合成を促進。通常のペンタペプチド-4の32倍以上の皮膚への透過性があるそうです。
  • アデノシン:抗シワ機能性化粧品原料。
  • アルギン酸:老廃物吸着でクリアな肌へ。物質伝達の改善による効果的な栄養補給。

■ホームケアでマスクパックとして使用する場合の使い方

 週に1回程度、ご使用ください。

1.洗顔後の清潔な肌の上に

2.マスクシートの保護フィルムを外し、顔に乗せます。

3.10~20分後、シートを剥がして、残った液を顔全体に伸ばします。

■エレクトロポレーションで導入する場合

 クリニックで、週に1回(~月に1回)、ベッドの上でまな板の鯉になります。寝てる間に、看護婦さんが施術してくれます。

経皮吸収型ボツリヌス毒素誘導体:BoLCA+(ボルカプラス)

ボツリヌス菌の成分比較

 

トキシン・コンプレックス

(医療用ボトックス注射)

ピュアトキシン

(医療用ボトックス注射)

BoLCA+
 
構成

①重鎖;神経細胞への侵入

②軽鎖;ボツリヌス菌効能部

③ヘマグルチニン・非毒性ヘマグルチニン

①重鎖;神経細胞への侵入

②軽鎖;ボツリヌス菌効能部

①軽鎖;ボツリヌス菌効能部

②MTD(Macro-molecule Transmission Domain);マクロ分子伝達領域。皮膚・神経細胞への浸潤。

商品化 1980 1995 2014

BOTOX(米)・MEDITOXIN(韓)

*化粧品としての使用不可

XEOMIN(独)

*化粧品としての使用不可

BoLCA+

*ICIDにボツリヌス菌の成分を初めて掲載!

分子量 900KDa 150KDa 50KDa

 因みに、ICID(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)とは、PCPCが発行している化粧品成分のINCI名を収載した辞典のことです。PCPC(Personal Care products Council)とは「米国パーソナルケア製品評議会」のことで、「化粧品の国連」とも呼ばれる世界的な化粧品の業界団体で、INCI名はここで作られています。

 

神経伝達物質遮断機構

 下図は、Wikipediaから拝借したものです。

 SNARE蛋白質は、小胞が標的の膜結合性区画(リソソーム等)へ融合する過程(小胞融合)を仲介する蛋白質です。神経細胞では、シナプス小胞が細胞膜(シナプス前膜)へ融合する過程を仲介する蛋白質なので、筋肉の収縮を阻止したい!BoLCA+を始めとするボツリヌス菌連中の恰好のターゲットとなります。

 ボツリヌス菌の作用機序は、神経細胞膜への結合、エンドサイトーシス、膜移行、そしてSNARE蛋白質の分解、という4段階からなります。SNARE複合体のコアは、シナプトブレビン、シンタキシン、SNAP-25からの4本のαヘリックスバンドルによって形成されています。ボツリヌス菌の種類によって、左図の如く、神経細胞に於けるSNARE蛋白質の特異的切断部位が異なります。BoLCA+は、SNAP25を軽鎖部分で切断します。まあ、何処の部位で切断されようと、SNARE蛋白質が機能的に損傷を受けると、シナプス小胞がシナプス膜へ融合して、神経伝達物質をシナプス間隙へ放出すると言う、正常な神経伝達の過程が行われなくなってしまいます。筋細胞の刺激の為の活動電位が伝達されない訳ですから、筋肉は収縮しようにも収縮が出来ない。つまり、シワが伸びる=強力な抗シワ作用が発現されると言う寸法です。

 

BoLCA+を科学する

 BoLCA+は、皮膚透過機能を有するペプチド(MTD)と、ボツリヌス毒素の活性蛋白質Lcの組み換えとして開発された化粧品です。MTDは、ボツリヌス毒素HCを基に開発され、アフィニティークロマトグラフィー用にヒスチジンタグ配列が付加されています。以下、BoLCA+に関する論文から抜粋しました。

  • サイズと純度:比較の為にWild type BoNT/AとSDS-Pageを実施したところ、BoLCA+と野生型の両者の間には大きな違いはなく、SDS-Pageデンシトメトリ―による純度算出値は94.7%だったそうです。
  • BoLCA+の活性化の検討:野生型のボツリヌス菌BoNT/Aの切断部位を参考にして、遺伝子組み換えで精製した75kDa GST-SNAP25-EGEPを用いて検証したところ、右図の如く、BoLCA+によって、50kDaと25kDaの蛋白質に切断されました。
  • in Vitroで、SNAP25の切断状態を色彩濃度測定機能(デンシトメーター)解析したところ、Km値は145.5ng/mlだったそうです。
  • SiMa細胞に於ける経皮吸収の可能性:細胞内にBoLCA+が取り込まれているのが確認出来ました。
  • BoLCA+のケラチノサイトに対する透過性:1~6時間後には、FITC標識をしたBoLCA+が細胞内で観察されました。
  • MTD技術により、BoLCA+は、細胞内への浸透が飛躍的に高まったにもかかわらず、ナノリポゾームや一般的なペプチド成分よりも細胞に対するダメージが軽減されました。

ソース画像を表示

  • MTD技術により、BoLCA+は皮膚に有効に浸透し、且つ標的細胞(神経細胞)にアプローチが可能になりました。

ソース画像を表示

BoLCA+をエレクトロポレーションする事で、享受出来る事

 BoLCA+をエレクトロポレーションする事で、医療用のボトックス注射を行うのと同等の効果を得られる!と業者さんは言い張ります。流石にそれは…語弊があります(笑)が、HISAKO的には、多寡がマスクパックと切り捨てるには忍びなく、そこそこ以上に優秀な製品だと思っています。特に、注射の適応が難しい鼻唇溝への効果は、十分評価してあげても良いんじゃないかなと(←そりゃあ、確かに、ハイフや糸(美容通信2021年9月号)と比べる事自体は酷でしかありませんが、ね)。


*註:HISAKOの美容通信に記載されている料金(消費税率等を含む)・施術内容等は、あくまでも発行日時点のものです。従って、諸事情により、料金(消費税率等を含む)・施術内容等が変更になっている場合があります。予め、御確認下さい。

*治療の内容によっては、国内未承認医薬品または医療機器を用いて施術を行います。治療に用いる医薬品および機器は当院医師の判断の元、個人輸入手続きを行ったものです。

関連ページ

関連するHISAKOの美容通信をピックアップしました。

 
 

来月号の予告

マヌカハニーの底力!

<マヌカファイン ジェル>