尻馬に乗るって言葉があります。 | 旭川皮フ形成外科クリニック旭川皮フ形成外科クリニック

美肌姫になるための食事法
コラム 食事で体を治す 2015年10月02日

尻馬に乗るって言葉があります。

column4-1尻馬に乗るって言葉があります。 抜け毛・薄毛の治療において、
尻馬系の代表格とされ、忌み嫌われるのが活性酸素の存在です。

活性酸素により、頭皮の皮脂線から分泌された皮脂が酸化され、古い角質と混ざり合い、いわゆる「頭皮毒」と称される有害物質が、ベッタリと毛穴に詰まってしまうことで、抜け毛や薄毛、細毛、白髪などの、好ましくない状況の大いなる原因のひとつになります。

活性酸素は、頭皮以外にも様々な悪影響を及ぼします。
広く言えば、老化。
狭く言えば、がんや糖尿病、心筋梗塞や脳卒中、白内障、花粉症など、多岐にわたります。
しかしながら、同時に、その強力な殺菌力で有害なバイ菌などを退治してくれる大切な役割も担っています。

本来は、必要悪としての用が済めば、とっとと身を引く潔さがあったのですが有害重金属や紫外線、過度な運動、ストレス、不規則な生活、電磁波、化学物質、肥満、煙草などで、処理能力を大幅に超える活性酸素が発生すると、体内での処理が追いつかず、結果、様々なトラブルを引き起こす原因となってしまいました。

従来の抜け毛・薄毛の局所的な治療は、いかに地肌に栄養や発毛・育毛効果のある薬剤等を加えるかでした。
プラスするという考え方です。

街のドラッグストアーで売られているカロヤンのような育毛剤や、リアップのようなミノキシジル製剤、また、一世を風靡したHARG療法のような成長因子を頭皮に直接注射で投与する方法まで、総じてこのプラス系に分類されます。

しかしながら、この様なヘアケア、スカルプケアの効果を最大限に享受するためには、あらかじめ「頭皮毒」を取り除いておく、つまりマイナスの考え方も必要です。
押してダメなら、引いてみろ、です。
恋愛も髪の毛も一緒なんです。一筋縄ではいきません(笑)。

column4-2HISAKOのクリニックには、頭皮毒を取り除く施術の前に、しばしば下拵えとしてバイオクレンジングを行います。

いわゆるシャンプーのような洗髪剤を使用せず、酵素と水圧と看護婦さん、たまに時々、猫の手のHISAKO!のフィンガー・テクニックで、古い角質や毛穴の脂汚れを取り除き、頭皮を整えると共に、地肌を柔らかくして、発毛環境を整えます。

いかにバイオクレンジングが優れた方法でも、実際問題として、さすがに毎日クリニックに来て頭を洗わけにはいきません。
どうしても、正しいホームケアが重要となります。

日常の洗髪は、先ずは、したごしらえ。
温めたタオルを頭に乗せて、頭皮全体をしっかり温めて、おきます。
それから、洗髪。但し、いわゆるシャンプーは使わず、ジャグジーやバブルバスの水圧で、頭皮を洗浄するだけです。

この際、頭皮を擦るなんて、論外!

通常の洗髪で100本は抜けるものですが、強く擦っただけで200本も抜けちゃうんです。怖ろしいですね。

シャンプーを使うのは週に1回。それも、頭皮を洗うんじゃなくて、髪の毛を洗うだけです。

ベビーシャンプーの類の、界面活性剤があまり含まれていないものが望ましいとされています。

前回は、基本となる栄養素についてのお話でしたが、今回はそれらの尻馬に乗って悪さ?増量剤?となる活性酸素のお話でした。